UCI MTBワールドシリーズの終盤戦となる北米ラウンドがスタート。アメリカ、ユタ州で開催されたXCO第8戦をマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)とマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)が制した。

カウボーイがレースを見守る photo:UCI
8月末にイタリア、ヴァル・ディ・ソーレで開催された世界選手権を終え、世界のMTBトップレーサーはアメリカに集結。3週間連続でアメリカ(ユタ州/XC)→カナダ(ブリティッシュ・コロンビア/DH)→アメリカ(ニューヨーク州/XC)と続く、UCI MTBワールドシリーズの北米3連戦に挑むこととなる。
ワールドシリーズ北米ラウンドの皮切りとなったクロスカントリー第8戦の舞台はアメリカ・ユタ州ミッドウェイのソルジャー・ホロウ。西海岸を含むアメリカ西部でのMTBワールドカップ開催は実に21年ぶりとなる新規開拓の一戦であり、長い登りとテクニカルな下り、更に大きな岩盤を乗り降りするコースレイアウトはスキーリゾートで開催されるヨーロッパとは全く異なるもの。

土曜日のXCCを制したマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン) photo:UCI 
XCC女子エリートレース表彰台 photo:UCI

XCC男子エリートレースを制したサムエル・ゲイズ(ニュージーランド、アルペシン・プレミアテック) photo:UCI
男子XCOの新世界王者となったトーマス・ピドコック(イギリス)やはロード世界選手権参加のため、今季好調のアドリアン・ボワシ(フランス)はMTBシーズンを終えてロードに注力するため不出場だが、一方でスコットやトレックのファクトリーチームはプロトタイプの32インチホイールモデルを実践投入するなど目新しい話題も。土曜日開催のXCC(クロスカントリー・ショートサーキット)をマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)とサミュエル・ゲイズ(ニュージーランド、アルペシン・プレミアテック)が制し、日曜日の本戦XCOへと臨んだ。
エリート女子:ベルタが隙のない走りでXCC/XCOダブル優勝

アルカンシエルを着るシーナ・フライ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)らを先頭に女子エリートレースがスタート photo:UCI
土曜日にイタリア人選手として初めてXCCワールドカップで優勝を飾ったベルタの勢いは日曜のXCOでも止まらなかった。
全7周のレースを通して力強い走りを見せたベルタは、最終ラップで着実にリードを築き、母国開催に燃えるグウェンダリン・ギブソン(アメリカ、トレック・アンブロークンXC)にわずかな差をつけて優勝。世界チャンピオンに輝いたばかりのシーナ・フライ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)は序盤こそリードしていたものの、勝負どころで遅れたため3位がやっとだった。

独走に持ち込むマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン) photo:UCI

XCO女子エリート表彰台 photo:UCI
ギブソンはトレックのプロトタイプ32インチホイール搭載バイクを駆り、自身のキャリアベストとなる2位でフィニッシュ。32インチホイールのバイクがエリートXCOワールドカップの表彰台に立ったのは今回が初めてだ。
「信じられない。すごいことになった」とベルタは優勝後に語っている。「昨日の時点で脚の調子は良いと分かっていたけど、まさか2冠を達成できるなんて。今はいろんな感情でいっぱいで、とにかく幸せ」と加えている。
エリート男子:25番手スタートのヴィダウレが劇的優勝

先頭パック内で展開するマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI

岩盤区間を下るマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI 
テクニックで魅せるビョルン・ライリー(アメリカ、スコット・スラムMTBレーシングチーム) photo:UCI
エリート男子は大荒れの展開と接戦が入り混じるレースとなった。最終ラップでアタックを仕掛けて優勝を掴んだのはマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)。25番手グリッドからのスタートを強いられていた中での逆転劇だ。
レース終盤、約12名にまで絞られた先頭集団の中からは世界選2位に入ったチャーリー・アルドリッジ(イギリス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)がミスでコースアウトし、ロックセクションではマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディヴィジョン)がペダルを外して戦線離脱。続けざまに最後の登坂区間をフルパワーでもがいたヴィダウレがリードを築き、そのままフィニッシュまで押し切った。

最終ラップのバトルを制したマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI

駆けつけたファンと喜ぶマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI
「最高の気分だ。ずっとこの日を探し求めていた」とヴィダウレは振り返る。「僕は本当に必死に努力してきたし、チームは今シーズンずっと素晴らしかった。(ボワシら)チームメイトたちがずっと勝ち続けている中で、ようやく自分の番が回ってきた。今日勝てるとは正直思っていなかった。昨日はひどく運が悪かったけど、それでも最高の気分だよ」。
2位には自身初のエリートワールドカップ表彰台となったコール・パンチャード(カナダ、キャノンデール・ファクトリーレーシング)が入った。前日のXCCで終盤に落車に巻き込まれていたパンチャードにとってこの日は苦しい状況からの巻き返し。3位はマティス・ゲイ(フランス、KTMファクトリーMTBチーム)。

母国ファンと盛り上がるライリー・アモス(アメリカ、トレック・アンブロークンXC) photo:UCI
総合ランキング首位のルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)は7位でフィニッシュ。この結果によりヴィダウレはランキングでの立場を大きく強めており、最終戦レイクプラシッドを待たずして2026年シーズンのチャンピオンが決定する可能性も浮上している。

8月末にイタリア、ヴァル・ディ・ソーレで開催された世界選手権を終え、世界のMTBトップレーサーはアメリカに集結。3週間連続でアメリカ(ユタ州/XC)→カナダ(ブリティッシュ・コロンビア/DH)→アメリカ(ニューヨーク州/XC)と続く、UCI MTBワールドシリーズの北米3連戦に挑むこととなる。
ワールドシリーズ北米ラウンドの皮切りとなったクロスカントリー第8戦の舞台はアメリカ・ユタ州ミッドウェイのソルジャー・ホロウ。西海岸を含むアメリカ西部でのMTBワールドカップ開催は実に21年ぶりとなる新規開拓の一戦であり、長い登りとテクニカルな下り、更に大きな岩盤を乗り降りするコースレイアウトはスキーリゾートで開催されるヨーロッパとは全く異なるもの。



男子XCOの新世界王者となったトーマス・ピドコック(イギリス)やはロード世界選手権参加のため、今季好調のアドリアン・ボワシ(フランス)はMTBシーズンを終えてロードに注力するため不出場だが、一方でスコットやトレックのファクトリーチームはプロトタイプの32インチホイールモデルを実践投入するなど目新しい話題も。土曜日開催のXCC(クロスカントリー・ショートサーキット)をマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)とサミュエル・ゲイズ(ニュージーランド、アルペシン・プレミアテック)が制し、日曜日の本戦XCOへと臨んだ。
エリート女子:ベルタが隙のない走りでXCC/XCOダブル優勝

土曜日にイタリア人選手として初めてXCCワールドカップで優勝を飾ったベルタの勢いは日曜のXCOでも止まらなかった。
全7周のレースを通して力強い走りを見せたベルタは、最終ラップで着実にリードを築き、母国開催に燃えるグウェンダリン・ギブソン(アメリカ、トレック・アンブロークンXC)にわずかな差をつけて優勝。世界チャンピオンに輝いたばかりのシーナ・フライ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)は序盤こそリードしていたものの、勝負どころで遅れたため3位がやっとだった。


ギブソンはトレックのプロトタイプ32インチホイール搭載バイクを駆り、自身のキャリアベストとなる2位でフィニッシュ。32インチホイールのバイクがエリートXCOワールドカップの表彰台に立ったのは今回が初めてだ。
「信じられない。すごいことになった」とベルタは優勝後に語っている。「昨日の時点で脚の調子は良いと分かっていたけど、まさか2冠を達成できるなんて。今はいろんな感情でいっぱいで、とにかく幸せ」と加えている。
エリート男子:25番手スタートのヴィダウレが劇的優勝



エリート男子は大荒れの展開と接戦が入り混じるレースとなった。最終ラップでアタックを仕掛けて優勝を掴んだのはマルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)。25番手グリッドからのスタートを強いられていた中での逆転劇だ。
レース終盤、約12名にまで絞られた先頭集団の中からは世界選2位に入ったチャーリー・アルドリッジ(イギリス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)がミスでコースアウトし、ロックセクションではマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディヴィジョン)がペダルを外して戦線離脱。続けざまに最後の登坂区間をフルパワーでもがいたヴィダウレがリードを築き、そのままフィニッシュまで押し切った。


「最高の気分だ。ずっとこの日を探し求めていた」とヴィダウレは振り返る。「僕は本当に必死に努力してきたし、チームは今シーズンずっと素晴らしかった。(ボワシら)チームメイトたちがずっと勝ち続けている中で、ようやく自分の番が回ってきた。今日勝てるとは正直思っていなかった。昨日はひどく運が悪かったけど、それでも最高の気分だよ」。
2位には自身初のエリートワールドカップ表彰台となったコール・パンチャード(カナダ、キャノンデール・ファクトリーレーシング)が入った。前日のXCCで終盤に落車に巻き込まれていたパンチャードにとってこの日は苦しい状況からの巻き返し。3位はマティス・ゲイ(フランス、KTMファクトリーMTBチーム)。

総合ランキング首位のルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)は7位でフィニッシュ。この結果によりヴィダウレはランキングでの立場を大きく強めており、最終戦レイクプラシッドを待たずして2026年シーズンのチャンピオンが決定する可能性も浮上している。
UCI MTBワールドシリーズ2026 第8戦 男子エリート結果
| 1位 | マルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:28:55 |
| 2位 | コール・パンチャード(カナダ、キャノンデール・ファクトリーレーシング) | +0:05 |
| 3位 | マティス・ゲイ(フランス、KTMファクトリーMTBチーム) | +0:07 |
| 4位 | ルカ・ブライドット(イタリア、ウィリエール・ヴィットリア・ファクトリーチーム) | +0:12 |
| 5位 | マティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディヴィジョン) | +0:15 |
| 6位 | ビョルン・ライリー(アメリカ、スコット・スラムMTBレーシングチーム) | +0:15 |
| 7位 | ルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング) | +0:15 |
| 8位 | ライリー・アモス(アメリカ、トレック・アンブロークンXC) | +0:22 |
| 9位 | ジョーダン・サルー(フランス、BMCファクトリーレーシング) | +0:33 |
| 10位 | サムエル・ゲイズ(ニュージーランド、アルペシン・プレミアテック) | +0:35 |
UCI MTBワールドシリーズ2026 第8戦 女子エリート結果
| 1位 | マルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン) | 1:15:51 |
| 2位 | グウェンダリン・ギブソン(アメリカ、トレック・アンブロークンXC) | +0:13 |
| 3位 | シーナ・フライ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +0:48 |
| 4位 | サヴィリア・ブランク(アメリカ、デカトロン・フォードレーシング) | +0:48 |
| 5位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン) | +1:00 |
| 7位 | イヴィ・リチャーズ(イギリス、トレック・アンブロークンXC) | +1:36 |
| 8位 | ジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング) | +1:37 |
| 9位 | ジェニファー・ジャクソン(アメリカ、オルベア・フォックスファクトリーチーム) | +1:52 |
| 10位 | ラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +1:56 |
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