アタックが相次ぐ熱戦を制したのはヴィスマ・リースアバイク。ペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー)が小集団を飛び出し、優勝を飾った。3位にはクリストフ・ラポルト(フランス)が入り、チームは2名を表彰台に送り込んだ。

今年で120回目を迎えたパリ〜トゥール photo:A.S.O.
イル・ロンバルディアがクライマーにとって欧州シーズン最後のレースならば、スプリンターやクラシックレーサーはこのパリ〜トゥール(UCI.Pro)でシーズンを締めくくる。今年で120回目を迎えた伝統の一戦は、フランス・パリ近郊のシャルトルから南のトゥールへ向かう216.2kmのワンデーレースだ。
コースの大半は平坦路だが、残り70km地点からは9つの登坂と10カ所のブドウ畑の未舗装路セクターが舞台となる。昨年は6名に絞られた集団スプリントをマッテオ・トレンティン(イタリア、チューダー・プロサイクリング)が制し、8年ぶり3度目の優勝を果たした。これで3年連続、小集団スプリントで決着しているため、この日もサバイバルな展開が予想された。

序盤に形成された12名の逃げ集団 photo:A.S.O.
まずシュテファン・ビッセガー(スイス、デカトロンCMA CGM)を含む12名の逃げ集団が形成され、メイン集団が追走した。しかし、激しいペースで進むプロトンはわずか25km地点で分裂し、フランス王者のロマン・グレゴワール(グルパマFDJユナイテッド)らが一時遅れる場面もあった。その後プロトンはひと塊に戻り、両集団の差は3分まで広がった。

最大3分のリードを許したプロトン photo:A.S.O.

10カ所の未舗装路セクターを進む選手たち photo:A.S.O.
10カ所の未舗装路セクターのうち最初の区間を抜けた時点で、逃げとプロトンの差は1分30秒まで縮まった。残り50km地点では大規模落車が発生し、アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)らが巻き込まれた。未舗装路でのパンクやメカトラブルもあり、プロトンは一時約30名に絞られた。その後も選別が進み、約20名まで減った集団が逃げを追うなか、残り21km地点でピエール・ゴーテラ(フランス、デカトロンCMA CGM)アタックし、単独先頭に立った。
ゴーテラには残り13.8km地点で、チームメイトのポール・ラペラ(フランス)とペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク)が合流。しかし、3名はすぐに集団に飲み込まれた。最後の登坂、コート・ド・ロシュコルボン(距離0.6km/平均勾配5.2%)でラペラがアタック。その動きに反応した5名と合わせて、先頭集団は6名となった。ヴィスマ・リースアバイクはクリストフ・ラポルト(フランス)とペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー)の2名を送り込み、ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)も加わる強力な集団となった。
残り6km地点でヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら5名が合流し、先頭集団は11名となった。スプリント勝負になれば圧倒的に有利なラポルトの存在を皆が意識するなか、散発的なアタックが繰り返された。しかし、いずれも決まらず、残り1.4km地点でトムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック)がアタック。それに対し、ラポルトのためにハーゲネスが反応した。

キャリアハイの勝利を飾ったペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
スクインシュが脚を緩める一方、ハーゲネスはそのまま踏み続けた。ライバルたちは牽制状態に陥り、ストゥイヴェンが単独で懸命に追いかけた。しかし、ハーゲネスとの差は詰めきれず、ハーゲネスが先頭でフィニッシュラインに到達した。
数的有利な状況を最大限に活用した、チームでつかんだ勝利。「シーズンを勝利で締めくくれて最高だ。序盤は脚の調子があまり良くなかったけれど、粘り強く走り、自分を信じ続けた。最後の登坂を終えると、集団はひとつにまとまり、みんながクリストフ(ラポルト)を警戒していた。そこを利用できたんだ。アタックに適したタイミングを探り、小さな差が開いたところで、フィニッシュまで全力を尽くした」と、ハーゲネスは大会初のノルウェー人優勝を振り返った。

ハーゲネスとラポルトのワンスリーフィニッシュを達成したヴィスマ・リースアバイク photo:A.S.O.
ハーゲネスは育成チームから2024年にプロデビューした23歳。今年3月のE3サクソ・クラシックでは、独走勝利したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)に次ぐ2位に入った。その活躍が認められてツール・ド・フランスに初出場し、キャリア最大の勝利でシーズンを締めくくった。
ストゥイヴェンが2位、ラポルトが3位に入り、ハーゲネスが優勝した。

イル・ロンバルディアがクライマーにとって欧州シーズン最後のレースならば、スプリンターやクラシックレーサーはこのパリ〜トゥール(UCI.Pro)でシーズンを締めくくる。今年で120回目を迎えた伝統の一戦は、フランス・パリ近郊のシャルトルから南のトゥールへ向かう216.2kmのワンデーレースだ。
コースの大半は平坦路だが、残り70km地点からは9つの登坂と10カ所のブドウ畑の未舗装路セクターが舞台となる。昨年は6名に絞られた集団スプリントをマッテオ・トレンティン(イタリア、チューダー・プロサイクリング)が制し、8年ぶり3度目の優勝を果たした。これで3年連続、小集団スプリントで決着しているため、この日もサバイバルな展開が予想された。

まずシュテファン・ビッセガー(スイス、デカトロンCMA CGM)を含む12名の逃げ集団が形成され、メイン集団が追走した。しかし、激しいペースで進むプロトンはわずか25km地点で分裂し、フランス王者のロマン・グレゴワール(グルパマFDJユナイテッド)らが一時遅れる場面もあった。その後プロトンはひと塊に戻り、両集団の差は3分まで広がった。


10カ所の未舗装路セクターのうち最初の区間を抜けた時点で、逃げとプロトンの差は1分30秒まで縮まった。残り50km地点では大規模落車が発生し、アルノー・ドゥリー(ベルギー、ロット・アンテルマルシェ)らが巻き込まれた。未舗装路でのパンクやメカトラブルもあり、プロトンは一時約30名に絞られた。その後も選別が進み、約20名まで減った集団が逃げを追うなか、残り21km地点でピエール・ゴーテラ(フランス、デカトロンCMA CGM)アタックし、単独先頭に立った。
ゴーテラには残り13.8km地点で、チームメイトのポール・ラペラ(フランス)とペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク)が合流。しかし、3名はすぐに集団に飲み込まれた。最後の登坂、コート・ド・ロシュコルボン(距離0.6km/平均勾配5.2%)でラペラがアタック。その動きに反応した5名と合わせて、先頭集団は6名となった。ヴィスマ・リースアバイクはクリストフ・ラポルト(フランス)とペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー)の2名を送り込み、ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ)も加わる強力な集団となった。
残り6km地点でヤスパー・ストゥイヴェン(ベルギー、スーダル・クイックステップ)ら5名が合流し、先頭集団は11名となった。スプリント勝負になれば圧倒的に有利なラポルトの存在を皆が意識するなか、散発的なアタックが繰り返された。しかし、いずれも決まらず、残り1.4km地点でトムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック)がアタック。それに対し、ラポルトのためにハーゲネスが反応した。

スクインシュが脚を緩める一方、ハーゲネスはそのまま踏み続けた。ライバルたちは牽制状態に陥り、ストゥイヴェンが単独で懸命に追いかけた。しかし、ハーゲネスとの差は詰めきれず、ハーゲネスが先頭でフィニッシュラインに到達した。
数的有利な状況を最大限に活用した、チームでつかんだ勝利。「シーズンを勝利で締めくくれて最高だ。序盤は脚の調子があまり良くなかったけれど、粘り強く走り、自分を信じ続けた。最後の登坂を終えると、集団はひとつにまとまり、みんながクリストフ(ラポルト)を警戒していた。そこを利用できたんだ。アタックに適したタイミングを探り、小さな差が開いたところで、フィニッシュまで全力を尽くした」と、ハーゲネスは大会初のノルウェー人優勝を振り返った。

ハーゲネスは育成チームから2024年にプロデビューした23歳。今年3月のE3サクソ・クラシックでは、独走勝利したマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・プレミアテック)に次ぐ2位に入った。その活躍が認められてツール・ド・フランスに初出場し、キャリア最大の勝利でシーズンを締めくくった。
ストゥイヴェンが2位、ラポルトが3位に入り、ハーゲネスが優勝した。
パリ〜トゥール2026結果
| 1位 | ペールストランド・ハーゲネス(ノルウェー、ヴィスマ・リースアバイク) | 4:31:46 |
| 2位 | ヤスペル・ストゥイヴェン(ベルギー、スーダル・クイックステップ) | +0:02 |
| 3位 | クリストフ・ラポルト(フランス、ヴィスマ・リースアバイク) | |
| 4位 | マティス・グリゼル(フランス、ロット・アンテルマルシェ) | |
| 5位 | ヨナス・アブラハムセン(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | |
| 6位 | ポール・ラペラ(フランス、デカトロンCMA CGM) | |
| 7位 | ティボー・グリュエル(フランス、グルパマFDJユナイテッド) | |
| 8位 | ルイス・アスキー(イギリス、NSNサイクリングチーム) | |
| 9位 | フロリアン・セネシャル(フランス、アルペシン・プレミアテック) | |
| 10位 | トムス・スクインシュ(ラトビア、リドル・トレック) | +0:09 |
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
photo:CorVos
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