ファンウーデン「スタッフ含め全員で掴んだ勝利」コーイ「もう少し何かできたんじゃないか」

グランツールデビュー戦で見事勝利を掴んだカスペル・ファンウーデン（オランダ、ピクニック・ポストNL）。「セクシーではないが速くなる」と言及したTTヘルメットなど、選手たちの言葉でジロ第4ステージを振り返ります。

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ステージ優勝　カスペル・ファンウーデン（オランダ、ピクニック・ポストNL）

レース直後インタビュー

これは僕1人の力ではなく、チーム全体で勝ち取った勝利だ。本部にいるスタッフ含め、チームの全員が最高の仕事をしてくれた結果だ。残り200mまで全く風を受けずに済んだし、調子が良いのは分かっていたので、フィニッシュめがけて力で踏み込んだ。

今シーズンは良いトレインを組みながらも、勝利を逃していた。先週のツアー・オブ・ターキーでチームは絶好のリードアウトを見せてくれていたので、僕はブラム（ウェルテン）らについていくだけでよかった。レースを通してチームの走りは素晴らしく、彼らに結果で報いることができて本当に嬉しいよ。チームが僕の勝利を信じ、僕自身も自分を信じる瞬間もあった。それが勝利を掴む力になったんだと思う。

―23歳にして初のグランツールで勝利を挙げた。自分の未来をどう見ているか？

未来については分からないから、いまを生きたい。とても幸せな現在をね。

表彰式後の記者会見

（タイムトライアル用のヘルメットを使用した理由について）

単純に速くなるから。時には（デメリットには目を瞑り）使わないとならない。見た目は最高ではないかもしれないが、そこは気にしない。それに今日みたいに勝てば誰も気にしない。速い機材は必ずしもセクシーな見た目をしていないかもしれないが、速くなれるのならば僕はそれを着用するだけだ。

ステージ2位　オラフ・コーイ（オランダ、ヴィスマ・リースアバイク）

エドアルド（アッフィニ）が完璧な位置まで僕を導いてくれた。だが、残念なことに混沌した中で集団の中に囲まれてしまった。躊躇で踏むのを止める瞬間もあり、スピードが落ちた。その後スプリントを開始したのだが、カスペル（ファンウーデン）に追いつくことはできなかった。最終盤はとてもテクニカルだった。今日は僕たちにとって、もう少し何かできたんじゃないかと思っている。

ステージ3位　マイケル・ゼイラート（オランダ、チューダー・プロサイクリング）

見ての通り混沌としたスプリントとなった。そんな中でもチームとして最善を尽くし、チームメイトは冷静に僕を守ってくれた。僕の勝利を信じてくれたチームに感謝したい。ジロで区間3位は嬉しい結果だ。最後のタイトな右コーナーでのポジション争いが厳しく、その後（最終ストレート）はまるでジェットコースターのようだったよ。

ステージ4位＆マリアローザ　マッズ・ピーダスン（デンマーク、リドル・トレック）

各チームのトレインだけではなく、全員がフレッシュかつスプリントに向けて高いモチベーションを持っていた。最終盤のコースは道幅が広くなったり狭くなったりとテクニカルだった。またセーアン（クラーウアナスン）を落車で失い、僕も落車の影響で脚を止めなければならなか、集団コントロールは困難を極めた。また僕の集団前方への復帰のために、ダーン（ホーレ）が力を使わなくてはならなず、トレインはバラバラになってしまった。

（勝利は逃したものの）スプリントポイントの損失を最小限に抑えることができた。だからこの結果には概ね満足しているよ。

僕が勝利したステージ（第1＆3）は最大25点しかスプリントポイントが与えられないのに対し、（平坦ステージに）優勝者は50点が手に入る。だからこそ、中間スプリントでもチャンスがあれば最大得点を目指さなければならない。

単独逃げを敢行したフランシスコ・ムニョス（スペイン、ポルティ・ビジットマルタ）

アタック後に誰もついてこなかったことを知り、頭を抱えたよ。なぜなら今日のような強い風ならば大きな集団が何かできると思ったからね。でも、ジロ・デ・イタリアという大舞台で存在感を示すことができて光栄に思う。また、マリアローザ（ピーダスン）と共に落車した残り22km地点のダメージが一切なく、幸運に思っている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos