UCIグランフォンドワールドシリーズの「ニセコクラシック」が、6月13日に開幕。初日は日本初開催となったチームリレー、2日目は2年ぶりに復活した個人タイムトライアルが行われた。15日に行われるロードレースのプレビューとあわせ、2日目までの模様をレポートする。



会場からは終日羊蹄山が見える天気 photo:Satoru Kato
グランフォンド世界チャンピオン高岡亮寛(Roppongi Express)のトークショー photo:Satoru Kato


2026年8月にニセコでの開催が決まったUCIグランフォンドチャンピオンシップ(世界選手権)。今年のニセコクラシックはそのプレ大会として開催される。そのため世界選手権で開催される種目が追加され、チームリレー、個人タイムトライアル、ロードレースの3種目が行われることになった。



初開催のチームリレー チーム沖縄&北海道が優勝

日本初のチームリレースタート photo:Satoru Kato

6月13日、日本初開催の種目「チームリレー」は、JR倶知安駅前をスタート・フィニッシュ地点とする1周2kmの周回コースを設定して行われた。出場資格は、今大会のロードレースか個人タイムトライアルのいずれか又は両方にエントリーしてる参加者で、男女混合の4名でチームを組む。

前走者(写真手前)がコントロールラインを通過したら次走者(写真奥)がスタート photo:Satoru Kato

レースは一斉スタートののち、1人3周で交代しながら計12周を走り、先頭でフィニッシュしたチームが優勝となる。クリテリウムを4名でリレーするレースと考えればイメージ出来るだろうか。交代は物理的接触をするのではなく、前走者がコントロールラインを通過後に次走者がスタートする方式。出走順はチームそれぞれで決められる。

チームリレー優勝はチーム沖縄&北海道 photo:Satoru Kato

チームリレー表彰式 photo:Satoru Kato

今回は7チームが出走。スタート直後からサウスパックがハイペースで先行したが、後半に入るとチーム沖縄&北海道が逆転して先行。そのままフィニッシュまで逃げ切り、日本初開催レースを制した。



2年ぶり復活の個人タイムトライアル

スタートゲートから30秒間隔でスタート photo:Satoru Kato

片道約7kmずっと直線道路の個人TTコース photo:Satoru Kato

2023年大会以来の復活となった個人タイムトライアル。これまでは倶知安町内にコースを設定して行われてきたが、今回は倶知安町の北に位置する共和町が舞台。共和町役場前をスタート・フィニッシュ地点とし、東西に伸びる国道276号線を往復する13.5kmのコースは北海道らしいまっすぐな直線道路。ほぼ平坦路ではあるが、うねるように繰り返す起伏が後半の脚に効いてきそうだ。

羊蹄山が遠くから見守る photo:Satoru Kato

個人タイムトライアル各カテゴリー優勝者全員で記念撮影 photo:Satoru Kato

ロードレースと同じく年齢別カテゴリーに分けて行われ、男女合わせて18カテゴリー計137名が出走した。優勝者は各カテゴリーごとに表彰され、上位25%にあたる計53名にオーストラリアで開催されるグランフォンドチャンピオンシップの出場権が与えられた。



140kmは従来と逆回り 80kmはコース一新して行われるロードレース

ニセコクラシック コースプロフィール 140km(上)80km(下) ©︎ニセコクラシック2025
ニセコクラシック コースマップ ©︎ニセコクラシック2025


6月15日に開催されるロードレースは、140kmと80kmのふたつの距離カテゴリーで行われる。

昨年より10km短縮された140kmクラスは、従来と逆方向に走るため、前半に登場していたニセコパノラマラインが後半になったことが大きな違いとなりそうだ。これまではあまり消耗していない状態でニセコパノラマラインを登り始めていたので、集団はバラけず勝負所とは言えなかった。しかし今回は80kmほどを走行してから登り始め、登りの距離も伸びるので人数が絞られそう。下った後も登り返しがあり、残り20km付近から始まる長めの登りは最後の勝負所になりそうだ。

140km、80km共に複数のウェーブ(グループ)に分けて5分間隔でスタートする photo:Satoru Kato

一方の80kmクラスは、140kmクラス同様にニセコのメイン会場スタート&フィニッシュに改められ、これまでは通らなかったニセコパノラマラインを通る設定となった。140kmコースのハードな部分を抽出したようなコースは、完走目標の参加者には厳しくなりそうだ。

グランフォンド世界チャンピオンの高岡亮寛(Roppongi Express)は140km第4ウェーブでスタート(写真はツール・ド・ふくしま2024) photo:Satoru Kato

なお、今大会はグランフォンドワールドチャンピオンシップのレース運営に倣い、年齢別カテゴリーごとに5分間隔でスタートする方式となる。140kmクラスは5つのウェーブ(グループ)に分けられるため、最後のウェーブは最初のスタートから20分後にスタートすることになる。時差スタートの別レースのような扱いになるので、表彰は各カテゴリー別の表彰のみ行われる。



レースの模様はライブ中継される。最初のスタートは朝6時から。


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