「コットンタイヤは好きだけど、すぐ汚れるのが嫌」。そんな人にこそ試してほしいヴィットリアの新作「Sidewall Cleaner」をテスト。汚れ落とし目的はもちろん、愛車のライド後チェックを習慣づけるのにもぴったりな一品でした。



ヴィットリアから発売されたSidewall Cleaner(サイドウォールクリーナー) photo:Naoki Yasuoka

コットンタイヤが好きだ。

でも、コットンケーシングはすぐ汚れるから嫌だ。

そう思っている読者諸兄もきっと少なくないことでしょう。というか、これを書いている筆者、CWスタッフの磯部のその一人。

機材好きが高じて(足を引っ張って?)、クセのあるエアロロードばかりを乗り継いできた自分にとって、硬い縦剛性や乗り心地を打ち消す意味と、ダウンヒルでの扱いやすさを重視する上で、2023年に刷新されたヴィットリアのCORSA PROは、デビューしてからはずっと僕のファーストタイヤとして愛用してきた。

でも、難点はタイヤサイドの汚れ。せっかく良いバイクに良いタイヤを履かせているんだから、いち自転車ファンとしてできる限り綺麗に維持したいのだけど、先代CORSAよりもタイヤサイドが白っぽくなったCORSA PROはとにかく汚れやすいし、一度汚れたら落ちにくい。昨年にはオールブラックのCORSA PROが数量限定販売されたけれど、その理由には汚れを気にするユーザーの声もあったとか、なかったとか。

そんな悩めるコットンタイヤユーザーに向けて、この春先にヴィットリアから「Bead Glide(ビードグライド)」と一緒にリリースされたのが「Sidewall Cleaner(サイドウォールクリーナー)」。文字通りタイヤサイドの汚れを落とす専用クリーナーであり、コットンケーシングを痛めずに汚れを落としてくれるという便利アイテムだ。

これが... photo:Naoki Yasuoka

こう!(写真じゃ分かりにくいけど結構綺麗になってます) photo:Naoki Yasuoka

早速CW編集部に届いたサンプルを使ってみると、あらまあこれは結構いい感じ。思ったよりもタイヤサイドの黒ずみが薄くなって、「これは汚いなあ」という汚れが、「これなら綺麗だね」程度までは薄くなる(消えるのではなく薄くなる、という表現が合う感じ)。洗剤自体の乾燥は遅めで、ボトルのスポンジでこすり取るのではなく、2回ほど塗りつけてから綺麗なウエスで拭き取るようにしたら効率よく汚れを落とすことができた。

ただし、タイヤの構造自体を傷めないように強い化学物質を使っていないため、グリス系の油汚れや定着してしまった黒ずみは落とせない。この効果の範囲と、正しい使い方について、ヴィットリア・ジャパンの藤井さんに聞いてみた。

「汚れが定着する前に、こまめに使ってほしい」

藤井さんいわく、Sidewall Cleanerが力を発揮するのは、あくまで走行中にどうしても付着してしまう泥汚れが中心だという。強い化学物質を使っていないぶん、グリス系の油汚れや、すでに定着してしまった黒ずみ、紫外線による焼けには効果が及ばない。だからこそ、汚れが定着してしまう前に、こまめに使うことが前提のアイテムだそう。

お話を聞いたヴィットリアの藤井さん(ちょっと古い写真でスミマセン)

ヴィットリアとして推奨しているのは、ライドを終えるたびに毎回使う習慣をつけること。理由は大きく2つある。

ひとつは、ライド後に愛車を点検する習慣そのものが身につくこと。サイドウォールを拭きながら眺めることになるので、ナイロンケーシングよりも傷つきやすいコットンケーシングの小さな傷を見つけやすくなる、というわけだ。

もうひとつは、その傷の重大さに関わる話。チューブレスタイヤの場合、サイドウォールの傷は時に致命傷になりかねない。走行中はシーラントで一時的に塞がっていて、ライドを終えてから初めて傷に気づく、ということもよくある。だからこそ、チューブレス時代のタイヤ点検はより重要になっている、というのがヴィットリアの見立てだ。

同時発売されたタイヤグライド。使用感は掲載済みの記事(リンク)を参照のこと。 photo:So Isobe

汚れを落とすためのアイテムだと思っていたけれど、話を聞いてみると、その本質はむしろ「タイヤを見る習慣をつけるためのアイテム」なのかもしれない。ライド後、ウエスとSidewall Cleanerを手に取って状態を確かめる。そんな一手間が、結果的に大事なコットンタイヤと愛車を長持ちさせることにも繋がりそうだ。



ヴィットリア Sidewall Cleaner
価格:1,980円(税込)

text:So Isobe
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