相次ぐ落車にヤコブセンが巻き込まれたツール・ド・フランス第4ステージ。ファンデルプールのリードアウトを受けたヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)がユアンを退け、2日連続勝利とマイヨヴェールを手に入れた。

ペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー)を応援するファン photo:CorVos 
日本にもファンも多いシモン・ゲシュケ(ドイツ、コフィディス) photo:CorVos

マッズ・ピーダスン(デンマーク)の勝利を目指すリドル・トレック photo:A.S.O.

7月4日(火)ダクス〜ノガロ image:A.S.O. 
第4ステージ ダクス〜ノガロ 181.8km image:A.S.O.
2日連続でスプリンターが躍動した第110回ツール・ド・フランス第4ステージ。フランス有数の”スパの町”として知られるダックスを出発し、西のノガロを目指す道のりは平坦路。残り27.4kmに4級山岳デミュ(距離2km/平均3.5%)が設定されているものの難易度は低く、残り3kmから突入するフランス最古のサーキット、ノガロ・サーキット(正式名称:シルキュイ・ポール・アルマニャク)でフィニッシュを迎える。
逃げ切りが許されるようなコースではなく、また強風による集団分断(エシュロン)の心配も少ないため、残り800mから始まる最終ストレートでのスピードバトルが大方の予想。コーナーの連続するサーキットはリードアウトを有するチームはもちろん、単騎での勝負を強いられるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)のような選手にも勝機あるレイアウトだ。
この日は急坂ばかりだったバスクステージの疲れを癒やすかのように、アタックの生まれない静かな展開で幕を開ける。結果的に集団ひと塊のまま2時間が経過。ツール初日でチームメイトに諌められながら実行した「ハイスピード牽引」がある意味話題となったミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が、ジョークでそれを再現するシーンが唯一のハイライトとなるほど平穏な時間が進んだ。

ダックスを出発する174名の選手たち photo:CorVos

逃げの生まれないレース前半を楽しませたミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos 
前日勝者フィリプセンとファンデルプールの間で談笑するフルーネウェーヘン photo:CorVos
メイン集団はアルペシン・ドゥクーニンクやスーダル・クイックステップ、トタルエネルジーがそれぞれ牽引に選手を送る。集団後方では前日のステージで「指定された場所以外でゴミを捨てた」として、500スイスフランの罰金とUCIポイントの減点(25pts)処分を受けたエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)の姿も。なお2021年より施行されたこの規則は、2度目の”ポイ捨て”で総合タイムに1分が加えられるペナルティとなり、3度目は失格処分となる。
逃げ集団が形成されることなくレースは前半を終え、コースの真ん中(残り88.2km地点)に設定された中間スプリントを前にプロトンには若干の緊張感が生まれる。そして前日勝者のヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)がブライアン・コカール(フランス、コフィディス)とカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)らを退け、20ポイントを獲得。2日連続勝利に向けて弾みをつけた。
その直後にアントニー・ドゥラプラス(アルケア・サムシック)とブノワ・コスヌフロワ(AG2Rシトロエン)という共にフランス・ノルマンディー出身の2人が飛び出す。プロトンはそれを容認したため、スタートから95kmを過ぎてようやく逃げ集団が形成。この日唯一の4級山岳をドゥラプラスがトップ通過し、1分差程度のリードしか許されなかった2人は残り25km地点でプロトンに引き戻された。

共にノルマンディー出身のアントニー・ドゥラプラス(アルケア・サムシック)とブノワ・コスヌフロワ(AG2Rシトロエン)が逃げを打つ photo:CorVos

プロトンで静かに走るマイヨジョーヌのアダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) photo:CorVos

フィニッシュが近づくにつれ、プロトンの緊張感が高まっていく photo:CorVos
ド派手なアメリカナショナル王者ジャージを纏ったクイン・シモンズ(リドル・トレック)が先頭集団で牽引しながら残り10km地点を通過。途中、DSM・フィルメニッヒのエーススプリンターであるサム・ウェルスフォード(オーストラリア)がラウンドアバウトでコースを見誤り隊列から外れるシーンもありながら、時速60km前後のハイスピードでフィニッシュの待つノガロ・サーキットに突入した。
コーナーが連続する危険度の高いサーキットのため、UAEチームエミレーツが総合エースのタデイ・ポガチャル(スロベニア)を集団後方で守る一方で、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を擁するユンボ・ヴィスマはワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負するべく先頭に人数を集める。そしてマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)に牽引が代わり、集団の中央付近にいたファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)が落車した。
優勝候補の一角である欧州王者ヤコブセンの脱落を尻目に、ブライアン・コカール(フランス)を擁するコフィディスが先頭でフラムルージュ(残り1km)を通過。鋭角コーナーと狭いコース幅に各チームが隊列を保持することに苦心するなか、続いてアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)のウノエックス・プロサイクリングチームが先頭へ。

スプリントが幕を開け、後方ではヴァーレンショルトとジングレが落車する photo:CorVos
残り250mからマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が猛スピードでウノエックスの隊列を抜き、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)をリードアウト。牽引を終えたソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)とアクセル・ジングレ(フランス、コフィディス)が落車するなか、スプリントを開始したフィリプセンにカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)が並ぶ。そして両者がハンドルを投げる接戦をフィリプセンが制し、ツール・ド・フランスという大舞台で2日連続の勝利を掴み取った。

ハンドルを投げるヤスペル・フィリプセンとカレブ・ユアン photo:CorVos

2日連続勝利と共にマイヨヴェールも獲得したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
「ギリギリの勝負だった。皆が翌日のピレネー山脈に向けて皆が脚を休めようと前半はイージーな展開となった。サーキットに入ってからチームメイトを見失ったものの、最終ストレートでマチュー(ファンデルプール)を見つけ背後についた。最後は脚が攣ってしまい、後ろからカレブ(ユアン)が迫っていたものの、何とか勝つことができたよ」と2連勝を飾ったフィリプセン。中間スプリントとステージ優勝でスプリントポイントを加算した結果、大会4日目にしてマイヨヴェール着用の権利を射止めている。
総合順位に大きな変動はなく、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)がマイヨジョーヌをキープ。落車したヤコブセンについてチームは「バイクが3つに割れるほど強く地面に叩きつけられ、ファビオは擦過傷を負った」と現時点で骨折はないことを伝えた一方で、共に落車したジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、ロット・デスティニー)は鎖骨と肋骨を骨折してリタイア。また、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・カザフスタン)も落車により鎖骨を骨折し、チームは翌日に母国スペインで手術を受ける予定だと発表した。

落車したファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)とジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、ロット・デスティニー) photo:CorVos 
鎖骨を骨折したルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・カザフスタン) photo:CorVos





2日連続でスプリンターが躍動した第110回ツール・ド・フランス第4ステージ。フランス有数の”スパの町”として知られるダックスを出発し、西のノガロを目指す道のりは平坦路。残り27.4kmに4級山岳デミュ(距離2km/平均3.5%)が設定されているものの難易度は低く、残り3kmから突入するフランス最古のサーキット、ノガロ・サーキット(正式名称:シルキュイ・ポール・アルマニャク)でフィニッシュを迎える。
逃げ切りが許されるようなコースではなく、また強風による集団分断(エシュロン)の心配も少ないため、残り800mから始まる最終ストレートでのスピードバトルが大方の予想。コーナーの連続するサーキットはリードアウトを有するチームはもちろん、単騎での勝負を強いられるマーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン)のような選手にも勝機あるレイアウトだ。
この日は急坂ばかりだったバスクステージの疲れを癒やすかのように、アタックの生まれない静かな展開で幕を開ける。結果的に集団ひと塊のまま2時間が経過。ツール初日でチームメイトに諌められながら実行した「ハイスピード牽引」がある意味話題となったミッケル・ビョーグ(デンマーク、UAEチームエミレーツ)が、ジョークでそれを再現するシーンが唯一のハイライトとなるほど平穏な時間が進んだ。



メイン集団はアルペシン・ドゥクーニンクやスーダル・クイックステップ、トタルエネルジーがそれぞれ牽引に選手を送る。集団後方では前日のステージで「指定された場所以外でゴミを捨てた」として、500スイスフランの罰金とUCIポイントの減点(25pts)処分を受けたエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)の姿も。なお2021年より施行されたこの規則は、2度目の”ポイ捨て”で総合タイムに1分が加えられるペナルティとなり、3度目は失格処分となる。
逃げ集団が形成されることなくレースは前半を終え、コースの真ん中(残り88.2km地点)に設定された中間スプリントを前にプロトンには若干の緊張感が生まれる。そして前日勝者のヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)がブライアン・コカール(フランス、コフィディス)とカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)らを退け、20ポイントを獲得。2日連続勝利に向けて弾みをつけた。
その直後にアントニー・ドゥラプラス(アルケア・サムシック)とブノワ・コスヌフロワ(AG2Rシトロエン)という共にフランス・ノルマンディー出身の2人が飛び出す。プロトンはそれを容認したため、スタートから95kmを過ぎてようやく逃げ集団が形成。この日唯一の4級山岳をドゥラプラスがトップ通過し、1分差程度のリードしか許されなかった2人は残り25km地点でプロトンに引き戻された。



ド派手なアメリカナショナル王者ジャージを纏ったクイン・シモンズ(リドル・トレック)が先頭集団で牽引しながら残り10km地点を通過。途中、DSM・フィルメニッヒのエーススプリンターであるサム・ウェルスフォード(オーストラリア)がラウンドアバウトでコースを見誤り隊列から外れるシーンもありながら、時速60km前後のハイスピードでフィニッシュの待つノガロ・サーキットに突入した。
コーナーが連続する危険度の高いサーキットのため、UAEチームエミレーツが総合エースのタデイ・ポガチャル(スロベニア)を集団後方で守る一方で、ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)を擁するユンボ・ヴィスマはワウト・ファンアールト(ベルギー)で勝負するべく先頭に人数を集める。そしてマテイ・モホリッチ(スロベニア、バーレーン・ヴィクトリアス)に牽引が代わり、集団の中央付近にいたファビオ・ヤコブセン(オランダ、スーダル・クイックステップ)が落車した。
優勝候補の一角である欧州王者ヤコブセンの脱落を尻目に、ブライアン・コカール(フランス)を擁するコフィディスが先頭でフラムルージュ(残り1km)を通過。鋭角コーナーと狭いコース幅に各チームが隊列を保持することに苦心するなか、続いてアレクサンダー・クリストフ(ノルウェー)のウノエックス・プロサイクリングチームが先頭へ。

残り250mからマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)が猛スピードでウノエックスの隊列を抜き、ヤスペル・フィリプセン(ベルギー)をリードアウト。牽引を終えたソーレン・ヴァーレンショルト(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム)とアクセル・ジングレ(フランス、コフィディス)が落車するなか、スプリントを開始したフィリプセンにカレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー)が並ぶ。そして両者がハンドルを投げる接戦をフィリプセンが制し、ツール・ド・フランスという大舞台で2日連続の勝利を掴み取った。


「ギリギリの勝負だった。皆が翌日のピレネー山脈に向けて皆が脚を休めようと前半はイージーな展開となった。サーキットに入ってからチームメイトを見失ったものの、最終ストレートでマチュー(ファンデルプール)を見つけ背後についた。最後は脚が攣ってしまい、後ろからカレブ(ユアン)が迫っていたものの、何とか勝つことができたよ」と2連勝を飾ったフィリプセン。中間スプリントとステージ優勝でスプリントポイントを加算した結果、大会4日目にしてマイヨヴェール着用の権利を射止めている。
総合順位に大きな変動はなく、アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ)がマイヨジョーヌをキープ。落車したヤコブセンについてチームは「バイクが3つに割れるほど強く地面に叩きつけられ、ファビオは擦過傷を負った」と現時点で骨折はないことを伝えた一方で、共に落車したジャコポ・グアルニエーリ(イタリア、ロット・デスティニー)は鎖骨と肋骨を骨折してリタイア。また、ルイスレオン・サンチェス(スペイン、アスタナ・カザフスタン)も落車により鎖骨を骨折し、チームは翌日に母国スペインで手術を受ける予定だと発表した。


ツール・ド・フランス2023第4ステージ結果
| 1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 4:25:28 |
| 2位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー) | |
| 3位 | フィル・バウハウス(ドイツ、バーレーン・ヴィクトリアス) | |
| 4位 | ブライアン・コカール(フランス、コフィディス) | |
| 5位 | マーク・カヴェンディッシュ(イギリス、アスタナ・カザフスタン) | |
| 6位 | ダニー・ファンポッペル(オランダ、ボーラ・ハンスグローエ) | |
| 7位 | アレクサンダー・クリストフ(ノルウェー、ウノエックス・プロサイクリングチーム) | |
| 8位 | ルカ・メズゲッツ(スロベニア、ジェイコ・アルウラー) | |
| 9位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | |
| 10位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | |
| 13位 | ペテル・サガン(スロバキア、トタルエネルジー) |
マイヨジョーヌ(個人総合成績)
| 1位 | アダム・イェーツ(イギリス、UAEチームエミレーツ) | 18:18:01 |
| 2位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | +0:06 |
| 3位 | サイモン・イェーツ(イギリス、ジェイコ・アルウラー) | |
| 4位 | ヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス) | +0:12 |
| 5位 | ワウト・ファンアールト(ベルギー、ユンボ・ヴィスマ) | +0:16 |
| 6位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | +0:17 |
| 7位 | ジャイ・ヒンドレー(オーストラリア、ボーラ・ハンスグローエ) | +0:22 |
| 8位 | マイケル・ウッズ(カナダ、イスラエル・プレミアテック) | |
| 9位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | |
| 10位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) |
マイヨヴェール(ポイント賞)
| 1位 | ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | 150pts |
| 2位 | ヴィクトル・ラフェ(フランス、コフィディス) | 80pts |
| 3位 | カレブ・ユアン(オーストラリア、ロット・デスティニー) | 73pts |
マイヨアポワ(山岳賞)
| 1位 | ニールソン・パウレス(アメリカ、EFエデュケーション・イージーポスト) | 18pts |
| 2位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 7pts |
| 3位 | ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ユンボ・ヴィスマ) | 4pts |
マイヨブラン(ヤングライダー賞)
| 1位 | タデイ・ポガチャル(スロベニア、UAEチームエミレーツ) | 18:18:07 |
| 2位 | マティアス・スケルモース(デンマーク、リドル・トレック) | +0:16 |
| 3位 | カルロス・ロドリゲス(スペイン、イネオス・グレナディアーズ) |
チーム総合成績
| 1位 | ユンボ・ヴィスマ | 54:55:09 |
| 2位 | バーレーン・ヴィクトリアス | +0:42 |
| 3位 | イネオス・グレナディアーズ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:So Isobe, CorVos
photo:So Isobe, CorVos
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