14.3kmの個人タイムトライアルで争われたポストノルド・ツアー・オブ・デンマーク第3ステージで、ヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック)が最速タイムでフィニッシュ。来季のトップチーム昇格が決定している下部チーム所属の22歳で、TT国内王者に2年連続で輝いている逸材だ。

暫定トップでホットシートに座るヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック) photo:PostNord Tour of Denmark
開幕から2日間、北欧出身選手が勝利を掴んでいるポストノルド・ツアー・オブ・デンマーク(UCI2.Pro)は第3ステージを迎えた。この日は大会唯一の個人タイムトライアルで、ケルテミンデを発着する14.3kmのコースは完全フラット。そのためTTスペシャリストたちがその実力を遺憾なく発揮できるレイアウトだ。ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ピクニック・ポストNL)やマグナス・コルト(デンマーク、ウノエックス・モビリティ)といったビッグネームが出走を見送る中、118名の選手たちが次々にスタートした。
序盤スタート組で好タイムを記録したのは、地元デンマーク出身のヨハン・プリースパイタースン(アルペシン・ドゥクーニンク)。2021年のU23TT世界王者は15分46秒、平均時速54km/hに乗せる好走を見せ、最終的にこのタイムを上回ったのはわずか4名だった。
まず暫定トップタイムを更新したのは、TTヨーロッパ選手権3連覇(2022〜24年)の実績を持つアレック・セガールト(ベルギー、ロット)だった。22歳の有望株は7.6km地点の中間計測でプリースパイタースンを8秒上回り、フィニッシュでは12秒タイムを縮める。しかし、セガールトが暫定首位の座に就いたのも束の間、スウェーデンTT王者のヤコブ・ソデルクヴィスト(リドル・トレック)がそれを5秒上回る15分28秒の最速タイムを叩き出した。

最終出走者のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)は区間3位でフィニッシュ photo:PostNord Tour of Denmark
昨年までウノエックス・モビリティに所属していた総合4位のニクラス・ラーセン(デンマーク、BHS・PLベトン・ボーネホルム)も好走したが、ソデルクヴィストには14秒及ばない。そしてこの日の優勝候補筆頭、総合首位のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)がスタートすると、中間計測をソデルクヴィストと同タイムで通過。しかし後半にペースを維持できず、結果的に14秒遅れでフィニッシュした。
この結果、22歳のソデルクヴィストが第3ステージの勝者に輝いた。「この10年ほどスウェーデンの自転車競技はあまり強さを示せていなかったが、こうして勝利を掴めて本当に嬉しい。しかもナショナルチームで勝てたので喜びはひとしおだ。距離が短かったのでペース配分を意識しすぎず、序盤から攻めた。世界選手権に向けて良い準備ができている」と喜びを語った。

下部チーム所属ながら、トップチームで勝利したヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック) photo:PostNord Tour of Denmark
ソデルクヴィストはリドル・トレックの育成チームに所属しており、来季のトップチーム昇格が内定している。今年は2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナのチームタイムトライアルで勝利に貢献すると、スウェーデンのTT選手権で連覇を達成。さらに国内のグラベル選手権でも勝利を収めた逸材だ。
これによりピーダスンは総合首位をキープ。ラーセンが総合2位に上がり、ソデルクヴィストは総合3位まで順位を上げた。

開幕から2日間、北欧出身選手が勝利を掴んでいるポストノルド・ツアー・オブ・デンマーク(UCI2.Pro)は第3ステージを迎えた。この日は大会唯一の個人タイムトライアルで、ケルテミンデを発着する14.3kmのコースは完全フラット。そのためTTスペシャリストたちがその実力を遺憾なく発揮できるレイアウトだ。ファビオ・ヤコブセン(オランダ、ピクニック・ポストNL)やマグナス・コルト(デンマーク、ウノエックス・モビリティ)といったビッグネームが出走を見送る中、118名の選手たちが次々にスタートした。
序盤スタート組で好タイムを記録したのは、地元デンマーク出身のヨハン・プリースパイタースン(アルペシン・ドゥクーニンク)。2021年のU23TT世界王者は15分46秒、平均時速54km/hに乗せる好走を見せ、最終的にこのタイムを上回ったのはわずか4名だった。
まず暫定トップタイムを更新したのは、TTヨーロッパ選手権3連覇(2022〜24年)の実績を持つアレック・セガールト(ベルギー、ロット)だった。22歳の有望株は7.6km地点の中間計測でプリースパイタースンを8秒上回り、フィニッシュでは12秒タイムを縮める。しかし、セガールトが暫定首位の座に就いたのも束の間、スウェーデンTT王者のヤコブ・ソデルクヴィスト(リドル・トレック)がそれを5秒上回る15分28秒の最速タイムを叩き出した。

昨年までウノエックス・モビリティに所属していた総合4位のニクラス・ラーセン(デンマーク、BHS・PLベトン・ボーネホルム)も好走したが、ソデルクヴィストには14秒及ばない。そしてこの日の優勝候補筆頭、総合首位のマッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)がスタートすると、中間計測をソデルクヴィストと同タイムで通過。しかし後半にペースを維持できず、結果的に14秒遅れでフィニッシュした。
この結果、22歳のソデルクヴィストが第3ステージの勝者に輝いた。「この10年ほどスウェーデンの自転車競技はあまり強さを示せていなかったが、こうして勝利を掴めて本当に嬉しい。しかもナショナルチームで勝てたので喜びはひとしおだ。距離が短かったのでペース配分を意識しすぎず、序盤から攻めた。世界選手権に向けて良い準備ができている」と喜びを語った。

ソデルクヴィストはリドル・トレックの育成チームに所属しており、来季のトップチーム昇格が内定している。今年は2月のボルタ・ア・ラ・コムニタ・バレンシアナのチームタイムトライアルで勝利に貢献すると、スウェーデンのTT選手権で連覇を達成。さらに国内のグラベル選手権でも勝利を収めた逸材だ。
これによりピーダスンは総合首位をキープ。ラーセンが総合2位に上がり、ソデルクヴィストは総合3位まで順位を上げた。
ポストノルド・ツアー・オブ・デンマーク2025第3ステージ
1位 | ヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック) | 15:28 |
2位 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット) | +0:05 |
3位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | +0:14 |
4位 | ニクラス・ラーセン(デンマーク、BHS・PLベトン・ボーネホルム) | |
5位 | ヨハン・プリースパイタースン(デンマーク、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:17 |
個人総合成績
1位 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) | 6:28:29 |
2位 | ニクラス・ラーセン(デンマーク、BHS・PLベトン・ボーネホルム) | +0:10 |
3位 | ヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック) | +0:34 |
4位 | ルカシュ・クビシュ(スロバキア、ユニベット・ティテマ・ロケッツ) | +0:35 |
5位 | アレック・セガールト(ベルギー、ロット) | +0:39 |
その他の特別賞
ポイント賞 | マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック) |
山岳賞 | コンラ・ハウグステ(デンマーク、チーム・コロクイック) |
ヤングライダー賞 | ヤコブ・ソデルクヴィスト(スウェーデン、リドル・トレック) |
チーム総合成績 | リドル・トレック |
text:Sotaro.Arakawa
photo:PostNord Tour of Denmark
photo:PostNord Tour of Denmark
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