スーダル・クイックステップが7月5日開幕のツール・ド・フランスに出場する8名を発表した。総合エースのレムコ・エヴェネプール(ベルギー)に加え、スプリンターのティム・メルリール(ベルギー)が選出され、総合とスプリントの「ダブルエース体制」で臨む。



2度目のツールに臨むレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

総合エースであるエヴェネプールが、SNSに投稿された動画でそれぞれの名前と簡単な紹介を交えつつ、発表したメンバーは以下の8名だ。

レムコ・エヴェネプール(ベルギー)
マティア・カッタネオ(イタリア)
パスカル・エインコールン(オランダ)
ティム・メルリール(ベルギー)
ヴァランタン・パレパントル(フランス)
マキシミリアン・シャフマン(ドイツ)
ベルト・ファンレルベルへ(ベルギー)
イラン・ファンウィルデル(ベルギー)


メンバーで着目すべきは、スプリンターのメルリールが選出されたこと。昨年は山岳アシストなどエヴェネプールの総合優勝にフォーカスした布陣だったが、今年は現ヨーロッパ王者で昨年のジロ・デ・イタリアでも区間3勝を挙げた、世界トップスプリンターでステージ優勝を狙いに行く。メルリールにとって区間1勝した2021年以来、4年ぶり2度目のツール出場となる。

エーススプリンターを務めるティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

新加入してメンバー入りしたマキシミリアン・シャフマン(ドイツ、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

今シーズンはここまで10勝と好調のメルリールだが、かつてのスーダルが誇った盤石のリードアウトトレインを組めるほどのメンバー構成ではない。そのため、32歳ながら初出場の機会を得たベルト・ファンレルベルへ(ベルギー)が重要なリードアウト役を務めることになる。

一方でエヴェネプールを山岳で支えるのは、新加入のヴァランタン・パレパントル(フランス)やマキシミリアン・シャフマン(ドイツ)、2年連続出場となったイラン・ファンウィルデル(ベルギー)やパスカル・エインコールン(オランダ)と言った選手たち。しかしいずれも山岳の重要局面でアシストできるかは未知数であり、UAEチームエミレーツXRGやヴィスマ・リースアバイクといったライバルチームと比較すると、総合的なチーム力では一歩劣るというのが現状だ。

エヴェネプールは初出場だった昨年、区間1勝と総合3位と共にマイヨブラン(ヤングライダー賞)を獲得。2度目の出場に向け、「もちろん総合での好成績を狙っている。何よりも重要なのは(山岳ステージの少ない)大会前半でタイムを失わないこと。前半戦は罠やトリッキーなコースが多く、とてもナーバスな展開になるはずだから。昨年と同じようにステージ優勝を飾り、総合で良い成績を収めたい。まずは一日一日を大切に戦っていく」と、意気込みを語った。

text:Sotaro.Arakawa
photo:Soudal Quick-Step, CorVos

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