ジロ・デ・イタリア・ウィメン最終日にリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)が2勝目をマーク。エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)が2年連続となる総合優勝を達成した。

マリアローザに身を包んだエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)が登場 photo:UCI
8日間に渡って開催された女子グランツール、第36回ジロ・デ・イタリア・ウィメンもいよいよ最終日。
前日第7ステージでマリアローザを奪取したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)と「ここ2,3日ずっと走れるかどうかすら分からないほどの体調不良だった」と悔やむマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)など、悲喜交々のプロトンが、イモラサーキットを目指す134kmコースを滑り出した。

逃げるロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)たち photo:UCI

イモラサーキットを駆け抜けるメイン集団 photo:UCI
正式名称「アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」と、郊外の丘陵地帯を組む込んだコースは合計8つの山岳ポイントを含む厳しいもの。モビスターがコントロールするメイン集団からはポイント賞ジャージを着るロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)を含む逃げグループが抜け出した。
ウィーベスは中間ポイントを取ってポイント賞を確定させ、レア・キュリニエ(フランス、FDZ・スエズ)が積極的に逃げを牽引するも残り10kmの登坂区間で吸収される。ステージ優勝に狙いを切り替えたモビスターがペースを上げ、10名以下まで縮小したプロトンからは、アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)が飛び出した。
過去4度の総合覇者に対してリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) が飛びつき、2人が最後のイモラサーキットへと飛び込む。牽引役不在でペースを上げられない追走グループを振り切り、最後はマッチスプリントでリッパートが先着。第6ステージに続く今大会2勝目をマークした。

ファンデルブレッヘンを振り切ったリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター)が最終ステージを制した photo:RCS Sport

総合優勝を決めたエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)がガッツポーズでフィニッシュ photo:UCI
「2ステージも勝てるだなんて信じられない気分。でも同時にマリアローザを失ってしまったことは残念だった。彼女はとても調子が悪くて苦しんでいたけれど、昨日の失敗を受け入れて、今日はステージを狙ってフルガスだった。彼女がちょっとでも笑顔を取り戻せるような走りができていたら嬉しいし、私のために走ってくれた。彼女やチームに対して勝利で報いることができたので良かった」と話している。

ジロ・デ・イタリア・ウィメン2025総合トップスリー:1位ロンゴボルギーニ、2位ロイサー、3位ジガンテ photo:UCI
リッパートから8秒後にメイン集団がフィニッシュし、ロンゴボルギーニはガッツポーズで2年連続のマリアローザを祝福した。「この勝利は、チームと共に積み重ねてきた何ヶ月もの努力が報われたもの。この感情をどう言葉にしたらいいか分からないくらい。レースの間はずっと緊張感を持ってアタックに備えていたので本当に疲れてしまった。最終的に総合に影響しない2人が逃げてホッとした。2度目のマリアローザは1度目よりもずっと嬉しいものになった」と喜んでいる。
「ここ数日、体調が本当に悪くて……。ここまで頑張ってきただけに、それがとても悔しい。ジロで2位という結果に悲しむべきじゃないのは分かっているけど、今はどうしても感情が抑えられない。とはいえ、エリーザの勝利には何の異論もないわ。彼女は本当に素晴らしかった」と悔し涙を流したロイサーが2位、ステージ2勝と山岳賞を決めたサラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル)がキャリアハイとなる総合3位で8日間の戦いを終えている。

マリアローザ:エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) photo:UCI

ポイント賞:ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) photo:UCI 
山岳賞:サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) photo:UCI
女子グランツールシーズンは、間髪入れずに7月26日からツール・ド・フランス・ファムへと続く。連戦出場するロンゴボルギーニや、最強オールラウンダーのデミ・フォレリング(オランダ、FDJ・スエズ)らが激しく火花を散らす。

8日間に渡って開催された女子グランツール、第36回ジロ・デ・イタリア・ウィメンもいよいよ最終日。
前日第7ステージでマリアローザを奪取したエリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ)と「ここ2,3日ずっと走れるかどうかすら分からないほどの体調不良だった」と悔やむマーレン・ロイサー(スイス、モビスター)など、悲喜交々のプロトンが、イモラサーキットを目指す134kmコースを滑り出した。


正式名称「アウトドローモ・インテルナツィオナーレ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」と、郊外の丘陵地帯を組む込んだコースは合計8つの山岳ポイントを含む厳しいもの。モビスターがコントロールするメイン集団からはポイント賞ジャージを着るロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム)を含む逃げグループが抜け出した。
ウィーベスは中間ポイントを取ってポイント賞を確定させ、レア・キュリニエ(フランス、FDZ・スエズ)が積極的に逃げを牽引するも残り10kmの登坂区間で吸収される。ステージ優勝に狙いを切り替えたモビスターがペースを上げ、10名以下まで縮小したプロトンからは、アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム)が飛び出した。
過去4度の総合覇者に対してリアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) が飛びつき、2人が最後のイモラサーキットへと飛び込む。牽引役不在でペースを上げられない追走グループを振り切り、最後はマッチスプリントでリッパートが先着。第6ステージに続く今大会2勝目をマークした。


「2ステージも勝てるだなんて信じられない気分。でも同時にマリアローザを失ってしまったことは残念だった。彼女はとても調子が悪くて苦しんでいたけれど、昨日の失敗を受け入れて、今日はステージを狙ってフルガスだった。彼女がちょっとでも笑顔を取り戻せるような走りができていたら嬉しいし、私のために走ってくれた。彼女やチームに対して勝利で報いることができたので良かった」と話している。

リッパートから8秒後にメイン集団がフィニッシュし、ロンゴボルギーニはガッツポーズで2年連続のマリアローザを祝福した。「この勝利は、チームと共に積み重ねてきた何ヶ月もの努力が報われたもの。この感情をどう言葉にしたらいいか分からないくらい。レースの間はずっと緊張感を持ってアタックに備えていたので本当に疲れてしまった。最終的に総合に影響しない2人が逃げてホッとした。2度目のマリアローザは1度目よりもずっと嬉しいものになった」と喜んでいる。
「ここ数日、体調が本当に悪くて……。ここまで頑張ってきただけに、それがとても悔しい。ジロで2位という結果に悲しむべきじゃないのは分かっているけど、今はどうしても感情が抑えられない。とはいえ、エリーザの勝利には何の異論もないわ。彼女は本当に素晴らしかった」と悔し涙を流したロイサーが2位、ステージ2勝と山岳賞を決めたサラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル)がキャリアハイとなる総合3位で8日間の戦いを終えている。



女子グランツールシーズンは、間髪入れずに7月26日からツール・ド・フランス・ファムへと続く。連戦出場するロンゴボルギーニや、最強オールラウンダーのデミ・フォレリング(オランダ、FDJ・スエズ)らが激しく火花を散らす。
ジロ・デ・イタリア・ウィメン2025 第8ステージ結果
1位 | リアヌ・リッパート(ドイツ、モビスター) | 3:40:07 |
2位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | |
3位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +0:08 |
4位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | |
5位 | エヴィータ・ムジック(フランス、FDJ・スエズ) | |
6位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | |
7位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | |
8位 | シルケ・スムルデルス(オランダ、リブ・アルウラー・ジェイコ) | |
9位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | |
10位 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) |
個人総合成績(マリアローザ)
1位 | エリーザ・ロンゴボルギーニ(イタリア、UAEチームADQ) | 24:37:03 |
2位 | マーレン・ロイサー(スイス、モビスター) | +0:18 |
3位 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) | +1:11 |
4位 | パウリーナ・ローイヤッカース(オランダ、フェニックス・ドゥクーニンク) | +2:55 |
5位 | アントニア・ニーダーマイヤー(ドイツ、キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) | +3:07 |
6位 | アンナ・ファンデルブレッヘン(オランダ、SDワークス・プロタイム) | +3:32 |
7位 | イザベラ・ホルムグレン(カナダ、リドル・トレック) | +3:54 |
8位 | バルバラ・マルコッティ(イタリア、ヒューマンパワードヘルス) | +4:44 |
9位 | ウルシュカ・ジガート(スロベニア、AGインシュランス・スーダル) | +4:56 |
10位 | カトリーヌ・アーレルッド(ノルウェー、ウノエックス・モビリティ) | +5:19 |
その他の特別賞
ポイント賞 | ロレーナ・ウィーベス(オランダ、SDワークス・プロタイム) |
山岳賞 | サラ・ジガンテ(オーストラリア、AGインシュランス・スーダル) |
ヤングライダー賞 | アントニア・ニーダーマイヤー(キャニオン・スラム・ゾンダクリプト) |
チーム総合成績 | AGインシュランス・スーダル |
text:Sotaro.Arakawa
photo: RCS Sport
photo: RCS Sport
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