8月1日に迫った移籍情報の解禁日を前に、移籍報道が活発化している。ツール開幕直前に肋骨骨折をしていたことを明かしたレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)には、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエへの移籍が噂されている。



ツール・ド・フランスを途中棄権したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

エヴェネプールが骨折していたことを明かしたのは、ツール・ド・フランス閉幕直前のこと。SNSに投稿で、昨年12月に負った大怪我のリハビリからのツールに臨んだ苦悩や、さらにツール開幕直前、6月29日に行われたベルギー選手権ロードレースの落車で、肋骨を骨折していたということを打ち明けた。

そんな状態のなか、エヴェネプールは第5ステージの個人タイムトライアルで区間優勝し、マイヨブラン(ヤングライダー賞)を着用。しかし2週目の第13ステージに行われた山岳個人TTで大きくタイムを失うと、翌日のステージで途中棄権。総合3位のままレースを去った。

「シーズンのハイライトになるはずだったツールが、失望に変わってしまった」と綴ったエヴェネプール。しかしいま、失意のパリ五輪2冠の移籍動向が、今年の移籍市場最大の関心事になっている。

ツール開幕前の肋骨骨折を告白したレムコ・エヴェネプール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos

その移籍先と報じられているのが、2024年からレッドブルがスポンサーとなり、チーム資金が増大したレッドブル・ボーラ・ハンスグローエだ。所属するスーダル・クイックステップとの契約を2026年末まで残しているため、契約解除金(違約金)が発生することになるが、レッドブル側は最低200万ユーロ(3億4千万円)以上の準備があるという。

移籍の公式発表が解禁されるのは8月1日から。この移籍が実現すれば、レッドブルのクラシックレース強化はもちろん、ツールで総合3位と躍進し、マイヨブランを獲得したフロリアン・リポヴィッツ(ドイツ)やプリモシュ・ログリッチ(スロベニア)との共闘などが注目されている。

投稿を「いまは少しの間、休養と回復に努める」と締めくくったエヴェネプール。具体的な予定は明らかにされていないものの、9月にアフリカのルワンダで開催予定のロード世界選手権と、直後にフランスで開催されるヨーロッパ選手権に出場すると見られている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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