再三に渡る登坂アタックでジャパンカップを制したレニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)のバイクは、未発表の新型REACTO。熟成を重ねるメリダの次期エアロロードを紹介します。

レニー・マルティネス(フランス、バーレーン・ヴィクトリアス)のジャパンカップ優勝を支えたメリダの新型REACTO photo:So Isobe
未発表ながら、今年のツール・ド・フランスで実戦投入され、世界中のメディアから注目を集めていたメリダの新型REACTOが、フランス期待の次世代クライマーであるレニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス)によってジャパンカップで勝利した。チームメイトが現行型で揃えていたのに対し、今やチームのエースを張るマルティネスだけはメイン・スペアバイクともに新型。ホイールも一人だけ古賀志林道対策で軽量モデルを使うなど、勝利へのモチベーションを感じる機材セッティングだ。
詳細はまだ明かされていないものの、フロントフォーク〜ヘッドチューブ周りの造形は現行モデルよりも遥かに深くなった。これは2023年にUCIのチューブ縦横比の最大許容値が3:1から8:1に増加され、大幅に設計自由度が上がったことに起因するもの。他ブランドでは既に新ルールに則ったエアロロードが登場しているが、遂にメリダもその波に乗ることとなる。

フロントフォークは前後幅が大幅に向上。ヘッドチューブから前にせり出した形状だ photo:So Isobe

ヘッドチューブは現行モデルと比較して非常に深く(前後方向に長く)なった。トップキャップはプロトタイプ photo:So Isobe 
ヘッドチューブではなく、フォークが前に迫り出した一風変わったフォルムを見せる photo:So Isobe

シートチューブ周辺も大幅に形状変更。軽さを意識した作りが見て取れる photo:So Isobe
シートチューブ周辺の変化も顕著だ。現行モデルではリア三角内側のシートチューブ後端はリアタイヤに沿わせていたが、軽さを意識してか大幅にカット。さらにトップチューブとダウンチューブの接続部分も形状を変えるなど、アグレッシブなモデルチェンジが行われている。ヘッドのトップキャップはまだ製品版ができていないのか、3Dプリンターで出力されたプロトタイプと思われるものが取り付けられていた。
パーツ構成はシマノDURA-ACEのフルセット、今年デビューしたヴィジョンのMETRON RSホイール(プロ供給用のメタリックロゴ)とMETRON 5D ACR EVOハンドル(幅380mm)、コンチネンタルのGRAND PRIX 5000TT TRタイヤ(28mm幅)など、チームバイクの基本に沿ったもの。チームメイトの多くは60mmハイトのMETRON 60 RSを装着していたが、マルティネスはペア1290gとより軽量なMETRON 45 RSを選択していた。

ハンドルはヴィジョンのMETRON 5D ACR EVO(380mm) photo:So Isobe

クランク長は165mm photo:So Isobe 
Carbon-Tiのカーボンチェーンリングを使う選手も photo:So Isobe

ホイールはヴィジョンのMETRON 45 RS、タイヤはコンチネンタルのGRAND PRIX 5000TT TR(28mm幅) photo:So Isobe
なお、ディレイラーハンガーはシンガポールの軽量パーツブランド、Tiparts.cc社の軽量チタンモデル(スペアバイクは純正品)。Carbon-Ti製のカーボンチェーンリングを使用するチームメイトもいたが、マルティネスのバイクには通常のDura-Aceリングが取り付けられていた。
気になる新型の乗り味だが、マルティネス本人は「僕は機材の違いが分からないタイプなんだ(笑)」と、天才っぷりを感じるコメント。「でも、メリダのバイクにはとても満足している。どんなシーンでも助けになってくれているよ」と加えてくれた。

Tiparts.cc社のチタン製ディレイラーハンガーを使用。マルティネスのメインバイクだけ、チーム内で一台だけのスペシャルだ photo:So Isobe
まだメリダからは新型REACTOの公式アナウンスはないが、実戦投入されていることからも正式デビューまであまり時間を要さないものと思われる。
text&photo:So Isobe

未発表ながら、今年のツール・ド・フランスで実戦投入され、世界中のメディアから注目を集めていたメリダの新型REACTOが、フランス期待の次世代クライマーであるレニー・マルティネス(バーレーン・ヴィクトリアス)によってジャパンカップで勝利した。チームメイトが現行型で揃えていたのに対し、今やチームのエースを張るマルティネスだけはメイン・スペアバイクともに新型。ホイールも一人だけ古賀志林道対策で軽量モデルを使うなど、勝利へのモチベーションを感じる機材セッティングだ。
詳細はまだ明かされていないものの、フロントフォーク〜ヘッドチューブ周りの造形は現行モデルよりも遥かに深くなった。これは2023年にUCIのチューブ縦横比の最大許容値が3:1から8:1に増加され、大幅に設計自由度が上がったことに起因するもの。他ブランドでは既に新ルールに則ったエアロロードが登場しているが、遂にメリダもその波に乗ることとなる。




シートチューブ周辺の変化も顕著だ。現行モデルではリア三角内側のシートチューブ後端はリアタイヤに沿わせていたが、軽さを意識してか大幅にカット。さらにトップチューブとダウンチューブの接続部分も形状を変えるなど、アグレッシブなモデルチェンジが行われている。ヘッドのトップキャップはまだ製品版ができていないのか、3Dプリンターで出力されたプロトタイプと思われるものが取り付けられていた。
パーツ構成はシマノDURA-ACEのフルセット、今年デビューしたヴィジョンのMETRON RSホイール(プロ供給用のメタリックロゴ)とMETRON 5D ACR EVOハンドル(幅380mm)、コンチネンタルのGRAND PRIX 5000TT TRタイヤ(28mm幅)など、チームバイクの基本に沿ったもの。チームメイトの多くは60mmハイトのMETRON 60 RSを装着していたが、マルティネスはペア1290gとより軽量なMETRON 45 RSを選択していた。




なお、ディレイラーハンガーはシンガポールの軽量パーツブランド、Tiparts.cc社の軽量チタンモデル(スペアバイクは純正品)。Carbon-Ti製のカーボンチェーンリングを使用するチームメイトもいたが、マルティネスのバイクには通常のDura-Aceリングが取り付けられていた。
気になる新型の乗り味だが、マルティネス本人は「僕は機材の違いが分からないタイプなんだ(笑)」と、天才っぷりを感じるコメント。「でも、メリダのバイクにはとても満足している。どんなシーンでも助けになってくれているよ」と加えてくれた。

まだメリダからは新型REACTOの公式アナウンスはないが、実戦投入されていることからも正式デビューまであまり時間を要さないものと思われる。
text&photo:So Isobe
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