終盤の落車が集団の人数を絞ったコペンハーゲン・スプリント。ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)が好アシストを受けたアンドレースンをかわし、ツール・ド・フランスへ弾みをつける勝利を挙げた。



XDSアスタナ加入2年目のシーズンを迎えているスー・ハオユー(中国) photo:CorVos

ツール・オーヴェルニュ・ローヌ・アルプの最終日が行われた6月14日、デンマークの首都コペンハーゲンでコペンハーゲン・スプリントが開催された。ツール・ド・フランス前、最後のUCIワールドツアーはその名の通り、集団スプリントが予想される平坦路を舞台とするワンデーレースだ。

名だたるピュアスプリンターが集った今大会で、注目されたのはともにツールを控えるティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)とヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック)の直接対決。第2回大会は序盤から形成された5名の逃げグループに、先日閉幕したツアー・オブ・ジャパンにも出場し、今大会はデンマークナショナルチームとして走るマッズ・アナスン(スワットクラブ)が入った。

コペンハーゲン市街地の周回コースに突入した photo:CorVos

一方のメイン集団はウノエックス・モビリティを中心に、リドル・トレックやレッドブル・ボーラ・ハンスグローエが牽引する。プロトンが3分以上のリードを許さないタイトなコントロールを見せ、小雨の降る時間帯もあるなか、選手たちはコペンハーゲンの市街地に設定された10.3kmの周回コースに突入。しかし残り19km地点でプロトンを2つに分ける大規模落車が発生した。

4名に減った逃げ集団は、再び降り始めた雨に打たれながら、最終周回に入る。落車によって30名程度に絞られたプロトンは、残り1.2km地点でようやく逃げ集団を捉えたものの、その直前にルネ・ヘレホーツ(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)が飛び出し、最後の抵抗を見せる。しかしデカトロンCMA CGMの先導するプロトンが逃げを飲み込み、勝負は集団スプリントへ。

トルド・グドメスタ(ノルウェー、デカトロンCMA CGM)のリードアウトから、絶好の位置でトビアスルンド・アンドレースン(デンマーク)がスプリントを開始。しかしその背後にピッタリとつき、フィニッシュ手前で抜き去ったフィリプセンが先着した。

アンドレースンの背後から飛び出したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

スプリント勝利したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos

混沌とした展開でも冷静に集団前方に位置を取り、スプリント勝利を決めたフィリプセン。パリ〜ルーベ以来、2か月ぶりのレースで勝利し、「数ヶ月ぶりのレースは厳しく、脚のスピードを取り戻すことが少し苦しかった。ワールドツアーでの勝利は重要で、いまのコンディションにも満足している」とコメント。2022年から4年連続で区間優勝しているツールに向け、弾みをつける結果を得た。

チーム力を勝利に繋ぐことが出来なかったアンドレースンは2位、3位は猛追したサム・ウェルスフォード(オーストラリア、ネットカンパニー・イネオス)が入っている。

2か月ぶりのレースにもかかわらず、勝利したヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) photo:CorVos
コペンハーゲン・スプリント2026結果
1位 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・プレミアテック) 4:48:21
2位 トビアスルンド・アンドレースン(デンマーク、デカトロンCMA CGM)
3位 サム・ウェルスフォード(オーストラリア、ネットカンパニー・イネオス)
4位 トルド・グドメスタ(ノルウェー、デカトロンCMA CGM)
5位 ダニー・ファンポッペル(オランダ、レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ)
6位 マキシミリアン・ヴァルシャイド(ドイツ、リドル・トレック)
7位 フリッツ・ビーステルボス(オランダ、ピクニック・ポストNL)
8位 ジェゾン・テソン(フランス、トタルエネルジー)
9位 ルネ・ヘレホーツ(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)
10位 セーアン・クラーウアナスン(デンマーク、リドル・トレック)
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos