開幕まで1ヶ月に迫った宇都宮ジャパンカップの出場メンバーが発表された。ベン・ヒーリー、クイン・シモンズ、サンティアゴ・ブイトラゴ、マウロ・シュミット、マイケル・マシューズ、新城幸也ら、世界のトップスターたちが今年も宇都宮に集結する。



東京・恵比寿のSUBARU STAR SQUAREで開催された宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース記者発表会 photo: Yuichiro Hosoda

9月17日(水)、東京都渋谷区の「SUBARU STAR SQUARE」で第33回宇都宮ジャパンカップサイクルロードレースの記者発表が開催され、出場メンバーが発表された。

開幕までちょうど1ヶ月と迫ったアジア最高クラス(UCIプロシリーズ)のワンデーレースである宇都宮ジャパンカップサイクルロードレース。今年の出場予定は全19チーム。最上位カテゴリーであるUCIワールドチーム5チーム、UCIプロチームは5チーム、海外コンチネンタルチーム1チーム、そして国内コンチネンタルチーム7チームの計19チームと暫定メンバーが明らかになった。

今回来日するワールドチームのジャージとバイク photo:Satoru Kato

世界最高峰の舞台を主戦場とするワールドチームからは、昨年の優勝チームであるバーレーン・ヴィクトリアスをはじめ、EFエデュケーション・イージーポスト、リドル・トレック、ロット・アンテルマルシェ、そしてジェイコ・アルウラーという、ジャパンカップでお馴染みとなった5チームが参戦。今年もハイレベルな走りを日本ファンの目に焼き付ける。以下、それぞれのチームごとに暫定メンバーを紹介していこう。

ブエルタ・ア・エスパーニャで山岳賞マイヨモンターニャを獲得したサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos

UAEツアーでステージ優勝を果たしたアントニオ・ティベーリ(イタリア、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:CorVos
バーレーン・ヴィクトリアス photo: Yuichiro Hosoda



バーレーン・ヴィクトリアスは今年のツール・ド・フランスで総合5位の昨年覇者レニー・マルティネスが現在はリザーブになっているが、ブエルタ・ア・エスパーニャで山岳賞を獲得したサンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)が出場。オールラウンダーのアレッサンドロ・ボルゴ(イタリア)やアントニオ・ティベーリ(イタリア)がメンバー入りし、明らかに連覇を狙ってきているメンバー構成だ。

ツール・ド・フランス第6ステージで勝利したベン・ヒーリー(アイルランド、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:A.S.O.

ツール・ド・九州2024でステージ勝利を挙げたルーカス・ネルーカー(イギリス、EFエデュケーション・イージーポスト) photo:Satoru Kato
ジャパンカップ2025で2位のアレックス・ボーダン(左) photo:Satoru Kato



EFエデュケーション・イージーポストはツール・ド・フランスとジロ・デ・イタリアでステージ優勝を挙げているパンチャーのベン・ヒーリー(アイルランド)が出場を決めている。他にも2年前のツール・ド・九州で表彰台のルーカス・ネルーカー(イギリス)、 昨年ジャパンカップ2位のアレックス・ボーダン、クラシックのスペシャリスト、ミケール・ヴァルグレン(デンマーク)、クインシモンズの弟であるコルビー・シモンズ(アメリカ)らに注目だ。2022、2024年のジャパンカップ優勝(パウレス)の強豪チームの意地を見せるか?

ツール・オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ2026第4ステージでスプリントを制したクイン・シモンズ(アメリカ、リドル・トレック) photo:CorVos

2020年ジロで総合優勝に輝いたテイオ・ゲイガンハート(イギリス) photo:LaPresse
ピュアスプリンター不在、しかし強力な布陣のリドル・トレック photo: Yuichiro Hosoda



リドル・トレックはアメリカナショナルチャンピオンジャージに身を包む、髭面がトレードマークのクイン・シモンズ(アメリカ)が初出場、古賀志林道でアグレッシブな走りを披露してくれることだろう。ちなみにクインとコルビー(EF)のシモンズ兄弟が揃って出場することになる。パンチのある加速力を持つマティアス・ヴァチェク(チェコ)、そしてチームスカイ時代にも出場経験がある2020年のジロ・デ・イタリア総合優勝者テイオ・ゲイガンハート(イギリス)もメンバーに。

非常に強力な布陣のリドル・トレックだが、昨年までクリテリウムに6連勝、通算8勝しているクリテリウム最強チームでありながら、今年はピュアスプリンターが居ない布陣。つまり今年はそれだけ日曜のジャパンカップ本戦に必勝体制で臨むつもりだろう。

ロット・アンテルマルシェ photo: Yuichiro Hosoda

ツール・ド・熊野2025第2ステージを制した今村駿介 photo:Satoru Kato
ツアー・オブ・グワンシー2024第5ステージで総合リーダージャージを着たレナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー) photo:CorVos



ロット・アンテルマルシェは若手中心の構成。レナルト・ファンイートヴェルト(ベルギー)がロード、今村駿介がクリテリウムで入れ替わる7人のメンバーを発表。結果的には世界トップスプリンターが居ない今回、今村がエースとなってクリテリウムでのスプリント勝負に臨むことになりそうだ。

ツール・ド・フランス2026第13ステージを制したマウロ・シュミット(スイス、ジェイコ・アルウラー) photo:CorVos

クリテリウムにも期待できるマイケル・マシューズ(オーストラリア、ジェイコ・アルウラー) photo:Makoto AYANO
今年のブエルタ・ア・エスパーニャを走ったクーン・ボウマン(オランダ、ジェイコ・アルウラー) photo:CorVos



充実の布陣のジェイコ・アルウラー photo: Yuichiro Hosoda

チーム・ジェイコ・アルウラーは今年のツール・ド・フランスでのステージ優勝者マウロ・シュミット(スイス)がリスト入り。シュミットはスプリントも得意なパンチャーで、JCクリテで2位の実績もある。さらにアップダウンコースを経てのスプリントでの勝率が高いマイケル・マシューズ(オーストラリア)はクリテもJCも両方狙える実力者。そしてジャパンカップ6回目の出場となるクーン・ボウマン(オランダ)が支え、監督は今年もパリ〜ルーベ覇者のマシュー・ヘイマンがつとめる。

フランス伝統のチーム、コフィディスが再びジャパンカップに参戦 photo:Team Cofidis

セカンドディヴィジョンに当たるUCIプロチーム。フランスの伝統的チームのコフィディスは昨年JC8位のサム・メゾノブ(フランス)をエースに臨むだろう。

今年もジャパンカップに出場するチーム ノボ ノルディスク。選手全員が全員が1型糖尿病メンバーだ photo:Makoto AYANO

チーム員全員が全員が1型糖尿病メンバーで構成されるチーム ノボ ノルディスクは今年も参戦する。そのミッションは「糖尿病とともに生きる人々を元気づけ、治療に積極的に取り組み、それぞれの人生の目標に向かって生きていくことを応援する」こと。宇都宮ジャパンカップロードレースではお馴染みのチームとなっている。

新城幸也が牽引するソリューションテックNIPPOラーリ photo:Satoru Kato

ツアー・オブ・ジャパン2026総合覇者マッテオ・ファッブロ(ソリューションテックNIPPOラーリ) photo:Satoru Kato

ソリューションテックNIPPOラーリは42歳の大ベテラン、新城幸也が率いるイタリア籍のチーム。今年のツアー・オブ・ジャパンの優勝者マッテオ・ファッブロ(イタリア)や2年前のツール・ド・九州の総合優勝者キリロ・ツァレンコ(ウクライナ)など、日本でのレースを知り尽くした強力なメンバーを揃えるほか、欧州で経験を積む19歳のルーキー岩村元嗣にも注目だ。

ツール・ド・九州にも参戦するトタルエネルジー ©︎ツール・ド・九州2025実行委員会

トタルエネルジーは今年のツール・ド・フランス出場のニコラ・ブルイヤールとファビアン・ドゥベのフランス人コンビが中心になるだろう。日曜のジャパンカップでの活躍に期待だ。

ツアー・オブ・ジ・アルプス2025で独走を決めたマイケル・ストーラー(オーストラリア、チューダー・プロサイクリング) photo:CorVos

TUDORプロサイクリングチーム photo: Yuichiro Hosoda

2年連続の参戦となるスイス籍のチューダープロサイクリングチームは、日曜のエースは山岳の厳しいレースで数々のリザルトを残してきたオールラウンダーのマイケル・ストーラー(オーストラリア)を主戦力に臨むはずだ。

今年のツール・ド・フランスに出場した選手が15人、ジロ・デ・イタリア出場が7人、ブエルタ・ア・エスパーニャ出場が11人の合計33人が今年のグランツール出場経験者という、かつてない層の厚さを感じるロスターだ。

ポギチーム・グスト・リュブリャナ photo:Makoto AYANO

UCIコンチネンタルチームからは今年もタデイ・ポガチャルが支援する若手育成チーム、ポギチーム・グスト・リュブリャナが連続参戦。また、国内チームとしては愛三工業レーシングチーム、Astemo宇都宮ブリッツェン、KINAN RACING TEAM、シマノレーシング、TEAM UKYO、VC FUKUOKA、ヴィクトワール広島という7つのUCIコンチネンタルチーム勢が選出されている。

日本ナショナルチーム photo: Yuichiro Hosoda

司会のMCアリー氏、栗村修氏とSNSアンバサダーの辻啓氏のトークを交えながら出場チームの紹介 photo:Satoru Kato

昨年に続いて一般ファンも観覧できたこの記者発表会は、MCアリーさんの司会進行と、佐藤栄一宇都宮市長の挨拶で開幕。ゲストとして栗村修さん(ツアー・オブ・ジャパン組織委員会委員長)が登壇、大会公式SNSアンバサダーをつとめる辻啓さんも解説ゲストとして登壇し、大会の見どころや注目選手の紹介のほか、レース展開の予想などを軽妙なトークで語り合った。

ミヤリーとご挨拶する宇都宮市の佐藤栄一市長 photo:Satoru Kato
「32年間無事故を続けているので今年も安全第一で」とJCFの大島研一顧問 photo:Satoru Kato



司会のMCアリー氏、栗村修氏とSNSアンバサダーの辻啓氏のトークを交えながら出場チームを紹介していく photo:Satoru Kato

Astemo宇都宮ブリッツェン登壇のトークショー。日本勢の活躍にも期待がかかる

今年の宇都宮ブリッツェンのジャパンカップスペシャルジャージはいちごがモチーフ photo:Satoru Kato

記者発表会後半にはホストチームともいえるAstemo宇都宮ブリッツェンの鈴木真理監督、谷順成キャプテン、岡篤志選手、廣瀬佳正GMの4人が登壇してトークショーを展開。チームは昨年は宇都宮名物の餃子をモチーフにしたジャパンカップ専用ジャージで走ったが、今年はもうひとつの宇都宮の名産物「いちご」を模したジャージで走るという。
「ツール・ド・フランスに出るような世界の選手に負けないよう走りたい(谷)」「国内の選手にもぜひ活躍を期待してほしい(岡)」「宇都宮ブリッツェンとして世界にアピールするような走りを(鈴木)」「このジャパンカップを集大成に(廣瀬)」と、国内チーム&選手を代表して意気込みを見せた。

会場となった恵比寿のSUBARU STAR SQUAREにて開催されたジャパンカップ2026 記者発表会 photo:Satoru Kato

ジャパンカップ2026 出場チーム&暫定メンバー(9月16日現在)

バーレーン・ヴィクトリアス
アントニオ・ティベリ(イタリア)
アレッサンドロ・ボルゴ (イタリア)
サンティアゴ・ブイトラゴ(コロンビア)
ライナー・ケップリンガー (オーストリア)
エドアルド・ザンバニーニ(イタリア)
バーリント・フェルドホッフェル(ハンガリー)

EFエデュケーション・イージーポスト
ベン・ヒーリー (アイルランド)
ルーカス・ネルウカー (イギリス)
アレックス・ボーダン(フランス)
コルビー・シモンズ (アメリカ)
マッティア・アゴスティナッキオ(イタリア)
ミケール・ヴァルグレン(デンマーク)

リドル・トレック
クイン・シモンズ(アメリカ)
ジュリアン・ベルナール(フランス)
テイオ・ゲイガン・ハート (イギリス)
サム・オーメン (オランダ)
マッテオ・ソブレーロ (イタリア)
マティアス・ヴァチェク(チェコ)

ロット・アンテルマルシェ
ラルス・クラップス (ベルギー)
シモーネ・グアルディ(イタリア)
ロレンツォ・ロータ(イタリア)
マクサンス・プラス (ベルギー)
レナルト・ヴァン・イートフェルト (ベルギー)
ゲオルク・ツィンマーマン(ドイツ)
今村 駿介

チーム・ジェイコ・アルウラー
クーン・ボーマン(オランダ)
マイケル・マシューズ(オーストラリア)
フィンレイ・ザビエル・ピカリング(イギリス)
ルディ・ポーター (オーストラリア)
マウロ・シュミット (スイス)
フェリックス・エンゲルハルト(ドイツ)

コフィディス
サム・メゾノブ (フランス)
ヴァランタン・フェロン(フランス)
ヤエル・ジョアラン(フランス)
ルイ・ルラン(フランス)
ポール・ウルスラン(フランス)
ジョセフ・ブルックス(ドイツ)

チーム ノボ ノルディスク
サム・ブランド (イギリス)
フアン・ホセ・ロペス・ロドリゲス(スペイン)
ダヴィ・ロサーノ・リバ (スペイン)
アントニオ・ポルガ (イタリア)
フィリッポ・リドルフォ (イタリア)
セレスタン・ワテル(フランス)

ソリューションテック・NIPPO・ラーリ
キリロ・ツァレンコ(ウクライナ)
マッテオ・レニャンティ(イタリア)
岩村 元嗣
マッテオ・ファッブロ(イタリア)
アレッサンドロ・イアッキ(イタリア)
新城 幸也

トタルエネルジー
ニコラ・ブルイヤール(フランス)
アレクサンドル・ドゥレットル(フランス)
ファビアン・ドゥベ(フランス)
エミリアン・ジャンニエール(フランス)
バティスト・ヴァディク(フランス)
トマ・ボネ(フランス)

チューダープロサイクリング
ファビアン・ヴァイス(スイス)
マイケル・ストーラー(オーストラリア)
ハンネス・ウィルクシュ(ドイツ)
ルク・ヴィルトゲン(ルクセンブルグ)
ディエゴ・カサグランデ (イタリア)
イェスパー・スティアンスン(ノルウェー)

ポギチーム・グスト・リュブリャナ
ニコラス・ゴイコヴィッチ(クロアチア)
スティアン・ペトリッチ(スロベニア)
ヨン・プリトルジュニック(スロベニア)
ヤコプ・シュリバル(スロベニア)
ミハエル・シュタイナル(スロベニア)
ガシュペル・シュタイナル(スロベニア)

愛三工業レーシングチーム
岡本 隼
留目 夕陽
織田 聖
南 和人
阿見寺 俊哉
神谷 啓人

Astemo宇都宮ブリッツェン
岡 篤志
谷 順成
宮崎 泰史
沢田 時
増田 成幸
武山 晃輔

キナンレーシングチーム
レイン・タラマエ
山本 元喜
小石 祐馬
新城 雄大
草場 啓吾
橋川 丈

シマノレーシングチーム
風間 翔眞
日野 泰静
山田 拓海
渡邉 和貴
林原 聖真
山里 一心

TEAM UKYO
寺田 吉騎
石橋 学
曽根田 仁
トンマーゾ・ダーティ
フェデリコ・イアコモー二
ニコロ・ガリッボ

VC FUKUOKA
ベンジャミ・プラデス・レヴェルテル
ジェラルド・レデスマ・ガルシア
山本 大喜
本多 晴飛
阿部 源
住田 悠人

ヴィクトワール広島
ルーク・バーンズ
エリオット・シュルツ
レオネル・キンテロ・アルテアガ
孫崎 大樹
久保田 悠介
白川 幸希

日本ナショナルチーム
馬場 慶三郎
島崎 将男
新藤 大翔
渡辺 一気
野嵜 然新
風間 大和


text:Makoto AYANO
photo:Satoru Kato, Yuichiro Hosoda, Makoto AYANO

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