落車が続出する混沌のスプリント。「再びツールで勝つことができて嬉しい」と喜ぶティム・メルリールや、混沌を嘆くギルマイ、フィリプセンの落車について言及するコカールなど、ツール第3ステージの選手のコメントを紹介します。
ステージ優勝 ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

勝利を確信し、右腕を上げたティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ) photo:CorVos
ステージ優勝を目指して出場し、その目標を達成できたので嬉しい。これで6度目となるグランツールでの区間優勝で、スーダル・クイックステップでは4度目。初日からストレスの多いレースが続く中、3日目という大会序盤に勝つことができた。ツール・ド・フランスで再び表彰台のてっぺんに立つことができて最高の気分だよ。

ステージ優勝者に与えられるメダル photo:A.S.O.
とても厳しい戦いだった。ポジション取りが難しく、最終コーナーの手前でベルト(ファンレルベルへ)を見失ってしまった。だけど混沌とした展開のなか、残り5kmまでチームは素晴らしい走りを見せてくれた。最終盤では風を受けながら自分で位置取りをし、そのせいで力を使ってしまった。そして残り500m地点でスリップストリームを見つけ、ベストを尽くしてスプリントした。ウルフパックにとって最高の日となったよ。
ステージ2位&マイヨヴェール(ポイント賞) ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)

マイヨヴェール(ポイント賞):ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック) photo:A.S.O.
もちろん多少落ち込んではいる。2位という結果に大喜びはできないからね。でも大きな成功であることには変わらず、マイヨヴェールを獲得できて嬉しい。タフな展開となったが、スプリントではベストを尽くした。もう少し踏み込むタイミングを遅くすればよかったかもしれないが、レース後のタラレバでしかない。このレースから学び、勝利を目指して戦い続けるしかない。
向かい風のなか、厳しいスプリントだったので勝ったティム(メルリール)には脱帽だ。マイヨヴェールはずっと意識していた目標なので、これからも(最終的な獲得を)信じて頑張る。また、今日落車リタイアしたヤスペル(フィリプセン)のことは残念に思うし、彼の無事を願っている。
ステージ6位 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)

6位でフィニッシュしたビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ) photo:CorVos
まるで地獄の中を走っているようだった。無事にフィニッシュすることができて本当に良かったと思っている。後ろで落車の音が聞こえる度に、僕の心拍数は300を越えるほどだった。フィリプセンを含む、落車した選手たちの無事を祈っている。脚を止めようかと思う瞬間もあるほど、危険なスプリントだった。
中間スプリントでなぜで落車が起こったのか、正確には把握していない。ただフィリプセンとコカールが接触し、落車する姿が見えた。本当に素晴らしい選手である彼が落車でリタイアなんて心が痛む。
マイヨアポワ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)

マイヨアポワ(山岳賞):ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.
昨日からタデイ(ポガチャル)と、僕がマイヨアポワの獲得に動くことは話し合っていた。それが上手くいき、本当に嬉しいよ。チームメイトにトライしていいかと確認し、彼らは快く了承してくれた。ツールで特別賞ジャージを着て走るなんて特別なこと。だからこれを着て走る明日が楽しみだ。
マイヨジョーヌ マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)

マイヨジョーヌを守ったマチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
フィリプセンを失ったことは悲しい事実だ。僕らは彼のマイヨヴェール獲得を目指していたからね。(代役としてエーススプリンターを務める)カーデン(グローブス)も勝つ能力のある選手。だが、今日は気持ちを切り替えて集中することが難しかった。次のスプリントステージではカーデンでの勝利を狙いに行く。
明日は厳しいステージになりそうだが、良いコンディションであることを願っている。そして勝利を狙い、可能ならばマイヨジョーヌを守りたい。
フィリプセンと接触したブライアン・コカール(フランス、コフィディス)
酷い1日だった。マイヨヴェールを着ていた選手が棄権するなんて、本当に辛いこと。映像を少し見返したが、正直、何が起きたのか自分でもよくわからない。ミランがスプリントをはじめたところで、僕の前輪が彼のディレーラーに触れたのかもしれない。あるいはレックス(アンテルマルシェ・ワンティ)が僕のバランスを崩したのかも。本当にわからないんだ。
もちろん落車なんて起こすつもりはなかったし、危険な動きは避けたかった。明らかにバランスを失い、靴まで脱げそうになったくらい。意図的じゃなかったとしても、フィリプセンとアルペシン・ドゥクーニンクに謝罪したい。僕は悪い人間ではないが、それでも気分の良いことではないからね。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
ステージ優勝 ティム・メルリール(ベルギー、スーダル・クイックステップ)

ステージ優勝を目指して出場し、その目標を達成できたので嬉しい。これで6度目となるグランツールでの区間優勝で、スーダル・クイックステップでは4度目。初日からストレスの多いレースが続く中、3日目という大会序盤に勝つことができた。ツール・ド・フランスで再び表彰台のてっぺんに立つことができて最高の気分だよ。

とても厳しい戦いだった。ポジション取りが難しく、最終コーナーの手前でベルト(ファンレルベルへ)を見失ってしまった。だけど混沌とした展開のなか、残り5kmまでチームは素晴らしい走りを見せてくれた。最終盤では風を受けながら自分で位置取りをし、そのせいで力を使ってしまった。そして残り500m地点でスリップストリームを見つけ、ベストを尽くしてスプリントした。ウルフパックにとって最高の日となったよ。
ステージ2位&マイヨヴェール(ポイント賞) ジョナタン・ミラン(イタリア、リドル・トレック)

もちろん多少落ち込んではいる。2位という結果に大喜びはできないからね。でも大きな成功であることには変わらず、マイヨヴェールを獲得できて嬉しい。タフな展開となったが、スプリントではベストを尽くした。もう少し踏み込むタイミングを遅くすればよかったかもしれないが、レース後のタラレバでしかない。このレースから学び、勝利を目指して戦い続けるしかない。
向かい風のなか、厳しいスプリントだったので勝ったティム(メルリール)には脱帽だ。マイヨヴェールはずっと意識していた目標なので、これからも(最終的な獲得を)信じて頑張る。また、今日落車リタイアしたヤスペル(フィリプセン)のことは残念に思うし、彼の無事を願っている。
ステージ6位 ビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)

まるで地獄の中を走っているようだった。無事にフィニッシュすることができて本当に良かったと思っている。後ろで落車の音が聞こえる度に、僕の心拍数は300を越えるほどだった。フィリプセンを含む、落車した選手たちの無事を祈っている。脚を止めようかと思う瞬間もあるほど、危険なスプリントだった。
中間スプリントでなぜで落車が起こったのか、正確には把握していない。ただフィリプセンとコカールが接触し、落車する姿が見えた。本当に素晴らしい選手である彼が落車でリタイアなんて心が痛む。
マイヨアポワ(山岳賞)ティム・ウェレンス(ベルギー、UAEチームエミレーツXRG)

昨日からタデイ(ポガチャル)と、僕がマイヨアポワの獲得に動くことは話し合っていた。それが上手くいき、本当に嬉しいよ。チームメイトにトライしていいかと確認し、彼らは快く了承してくれた。ツールで特別賞ジャージを着て走るなんて特別なこと。だからこれを着て走る明日が楽しみだ。
マイヨジョーヌ マチュー・ファンデルプール(オランダ、アルペシン・ドゥクーニンク)

フィリプセンを失ったことは悲しい事実だ。僕らは彼のマイヨヴェール獲得を目指していたからね。(代役としてエーススプリンターを務める)カーデン(グローブス)も勝つ能力のある選手。だが、今日は気持ちを切り替えて集中することが難しかった。次のスプリントステージではカーデンでの勝利を狙いに行く。
明日は厳しいステージになりそうだが、良いコンディションであることを願っている。そして勝利を狙い、可能ならばマイヨジョーヌを守りたい。
フィリプセンと接触したブライアン・コカール(フランス、コフィディス)
酷い1日だった。マイヨヴェールを着ていた選手が棄権するなんて、本当に辛いこと。映像を少し見返したが、正直、何が起きたのか自分でもよくわからない。ミランがスプリントをはじめたところで、僕の前輪が彼のディレーラーに触れたのかもしれない。あるいはレックス(アンテルマルシェ・ワンティ)が僕のバランスを崩したのかも。本当にわからないんだ。
もちろん落車なんて起こすつもりはなかったし、危険な動きは避けたかった。明らかにバランスを失い、靴まで脱げそうになったくらい。意図的じゃなかったとしても、フィリプセンとアルペシン・ドゥクーニンクに謝罪したい。僕は悪い人間ではないが、それでも気分の良いことではないからね。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
Amazon.co.jp