全日本選手権トラックが伊豆ベロドロームで開幕。初日はチームパーシュート、チームスプリントと、エリミネイションの決勝が行われた。女子チームパーシュートでは大会新記録が更新され、女子チームスプリントでは日本新記録が誕生した。エリミネイションでは、男子を窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)、女子を内野艶和(TEAM RAKUTEN K DREAMS)が制した。



伊豆ベロドロームでの全日本選手権初日は団体種目を中心に行われた photo:Satoru Kato

今年の全日本選手権トラックは、8月22日(金)から8月25日(月)の4日間にわたり、伊豆ベロドロームで開催される。初日は男女エリートの団体種目を中心に行われ、2日目からはジュニアの種目が加わり、3日目、4日目にはパラサイクリングの種目が行われる。

現地での観戦は、23日、24日は有料(1,000円、高校生以下は無料)、22日、25日は無料で入場出来る。YouTubeにて全種目のライブ配信が行われる。

初日は午後から競技が行われ、チームパーシュート、チームスプリント、エリミネイションの3種目で新たな日本チャンピオンが誕生した。



チームパーシュート

男子チームパーシュート優勝 チームブリヂストンサイクリングA photo:Satoru Kato

男子チームパーシュート2位 チームブリヂストンサイクリングB photo:Satoru Kato
男子チームパーシュート3位 Radical Aero Club photo:Satoru Kato


7チームが出場した男子エリートのチームパーシュートは、チームブリヂストンサイクリングAとBの2チームが決勝に進出。両チーム共に4分を切るタイムをマークしたハイペースな争いは、チームブリヂストンサイクリングAが優勝した。3位決定戦はRadical Aero Clubが日本大学を追い抜き勝ちで下した。

男子エリート チームパーシュート表彰式 photo:Satoru Kato

女子チームパーシュート 昨年と同じメンバーで大会新記録を更新したTEAM RAKUTEN K DREAMS photo:Satoru Kato

女子エリートはTEAM RAKUTEN K DREAMSのみの出走となったものの、今回と同じメンバーでマークした昨年の大会記録を1秒以上更新する4分23秒台を出した。

女子エリート チームパーシュート表彰式 photo:Satoru Kato



チームスプリント

男子チームパーシュート優勝 日本体育大学 photo:Satoru Kato

男子チームスプリント 予選では44秒台を出したJPCAだったが… photo:Satoru Kato
男子チームパーシュート3位 鹿屋体育大学B photo:Satoru Kato


男子エリートのチームスプリントは、予選で44秒台をマークしたJPCAチームが大学生チームとの格の違いを見せつけた。しかし決勝ではスタート直後に3走のシューズがペダルから外れるトラブルに見舞われた。再走は認められず、日本体育大学が優勝する番狂せの結果となった。

3位決定戦は鹿屋体育大学同士の対戦となり、鹿屋体育大学Bチームが制した。

男子エリート チームスプリント表彰式 photo:Satoru Kato

女子チームパーシュート 日本新記録で優勝したTEAM RAKUTEN K DREAMS photo:Satoru Kato

女子チームスプリント2位 日本体育大学 photo:Satoru Kato
女子チームスプリント3位 Bicicletta di Maru photo:Satoru Kato


女子エリートはTEAM RAKUTEN K DREAMSが予選で大会新記録をマーク。その勢いは決勝でも衰えず、日本新記録となる47秒650を叩き出して優勝を決めた。

3位決定戦は、予選4位のBicicletta di Maruが予選3位の八戸学院大学を下した。

女子エリート チームスプリント表彰式 photo:Satoru Kato



エリミネイション

男子エリミネイション レース中盤までは多勢のチームブリヂストンサイクリングのメンバーが主導していく photo:Satoru Kato

男子エリミネイション 橋本英也(JPCA)との最終周回、窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)が先手を打つ photo:Satoru Kato

エリミネイションを制してウィニングランをする窪木一茂(愛三工業レーシングチーム) photo:Satoru Kato

初日唯一の個人種目決勝として行われたエリミネイション。22名が出走した男子エリートは、レース中盤までチームブリヂストンサイクリングのメンバーが中心となって進めたが、人数が絞られたレース終盤に入ると窪木一茂(愛三工業レーシングチーム)、橋本英也(JPCA)、兒島直樹(JIK)らが主導。この3名が最後まで残り、兒島が除外されて窪木と橋本の一騎打ちへ。先手を打った窪木が優勝し、今大会1枚目のチャンピオンジャージを手にした。

なお、橋本はレース最終盤にブルーバンドの内側を走行したため3位に降格となり、兒島が2位となった。

男子エリート エリミネイション表彰式 photo:Satoru Kato

女子エリミネイション 終盤はTEAM RAKUTEN K DREAMS同士の争い photo:Satoru Kato

女子エリミネイション 勝利を確信した内野艶和(TEAM RAKUTEN K DREAMS) photo:Satoru Kato

7名が出走した女子エリートは、TEAM RAKUTEN K DREAMSのメンバー同士の勝負となり、最後は佐藤水菜を内野艶和が下して優勝を決めた。

女子エリート エリミネイション表彰式 photo:Satoru Kato

全日本選手権トラック 初日結果
<チームパーシュート>
男子エリート
1位 チームブリヂストンサイクリングA(河野、岡本、梅澤、木綿) 3分58秒164
2位 チームブリヂストンサイクリングB(山本、矢萩、三浦、山下) 3分59秒398
3位 Radical Aero Club(伊澤、原田、佐藤、古谷田) 追抜き勝ち
女子エリート
1位 TEAM RAKUTEN K DREAMS(内野、垣田、池田、水谷) 4分23秒026(大会新)
<チームスプリント>
男子エリート
1位 日本体育大学(小嶋、潮﨑、池田) 46秒549
2位 JPCA(新田、三神、尾野) DNF(44秒147/予選時)
3位 鹿屋体育大学(香西、福永、岩谷) 47秒281
女子エリート
1位 TEAM RAKUTEN K DREAMS(佐藤、酒井、仲澤) 47秒650(日本新)48秒143(大会新)
2位 日本体育大学(大野、米田、伊藤) 52秒435
3位 Bicicletta di Maru(豊岡、鈴木、五味田) 53秒184
<エリミネイション>
男子エリート 女子エリート
1位 窪木一茂(愛三工業レーシングチーム) 内野艶和(TEAM RAKUTEN K DREAMS)
2位 兒島直樹(JIK) 佐藤水菜(TEAM RAKUTEN K DREAMS)
3位 橋本英也(JPCA) 垣田真穂(TEAM RAKUTEN K DREAMS)

text&photo:Satoru Kato