ヴィンゲゴーが「決して勝てるチャンスを逃してはならない」と、勝利への渇望を語ったブエルタ最初の山頂フィニッシュ。「勝てなくて残念」と悔しさを滲ませたチッコーネなど、ブエルタ2日目を選手たちのコメントで振り返る。
ステージ優勝&マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

クスと勝利を喜ぶヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:Unipublic
レース直後インタビュー
この勝利がとても嬉しい。最後に勝利してから随分と時間が経っていたからだ。自分の感覚とチームの素晴らしい走りに満足している。更にマイヨロホを獲得できたことで、より特別な勝利になった。
チッコーネの背後を取り、正直、最終コーナーの手前で「これは抜けないな」と思った。でも幸運にもフィニッシュラインが思ったよりも近かった。グランツールにおいて決して勝てるチャンスを逃してはならない。だからこそ今日は全力で勝利を掴みに行った。
かなり激しい落車だったが、ひとまず大丈夫そうだ。もちろんアザや擦り傷はいくつかあるが、(濡れた路面のおかげで)よく滑ったのが良かったのだろう。

マイヨロホを手に入れたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
表彰式後インタビュー
グランツールで総合リーダージャージを着るのは久しぶりのこと。これからのステージが楽しみだし、今日のレースで自分が思い描く理想のコンディションであることがわかった。残り19ステージもこの調子を維持できることを願っている。
─アルメイダなど有力なライバルと12秒差をつけることができたが、どう思うか?
僅か12秒差でグランツールを総合優勝することはできないだろう。これはまだマイヨロホ争いの序盤でしかないので、今後も集中して、この後のステージでさらにタイムを稼ぎたい。UAEの他にもチッコーネや強い選手たちがいるので、毎日が総合争いになるだろう。
ステージ2位&総合2位 ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック)

僅差で敗れたジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック) photo:CorVos
残り500mで少し囲まれた状態となり、前にアユソがいた。直感的に仕掛けたのだが、少し早すぎたようだ。最後まで高出力を維持するのが難しかった。それに重いギアで行ってしまったので、ラスト50mが本当にきつかった。でも(レースは)そういうものだ。脚の調子は良いのだが、勝てなくて残念だ。今日はマイヨロホを取りたいという大きな目標があっただけに、本当に悔しい。でも今後も変わらず挑戦し続ける。
ステージ3位&総合3位 ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)
(身体が)麻痺していたような感覚だった。自宅からそう遠くない場所なので、このあたりで雨が降ると大惨事になるのを知っている。過去の出来事を繰り返したくなかったので、集団の後方にいるという”賭け”に出た。
(落車リタイアした)ギヨーム(マルタン)のためにも結果を残したいと思っていた。登りに入る前の調子は良くなく、最初は勝利を争うなんてできないと思っていた。でも最終的にうまくいって本当に嬉しい。良い形でブエルタをスタートするのは、チームにとっても必要なことだった。グランツールの最初の数日間は、良い流れを作ることが大切だからだ。
ステージ4位&総合4位 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

スプリントで勝利を争ったエガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ) photo:A.S.O.
正直、勝利を狙うつもりはなかった。でも気づいたら前にいて、運を試してみようと思った。集団前方で走れたことは、自分のモチベーションを高めてくれる。集団にはグランツールの1週目らしい緊張感が漂っていたが、ベン(ターナー)やフィリッポ(ガンナ)、クフィアトコフスキなど仲間のおかげで、レース中ずっと守られている感じだった。彼らのおかげで無事、今日のステージを乗り切ることができた。
ステージ5位&総合12位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)
少し混乱する1日となった。終盤に雨が降り、落車もあってみんなナーバスになっていた。だけど僕らは無事に位置をキープし、最後はフアン(アユソ)と共に全力で踏み込み、マルク(ソレル)も加わり、かなり良い走りができた。ただ他の選手たちの方が強かった。最初の山頂フィニッシュはいつも独特な感覚がある。明日のフィニッシュも少しトリッキーなので、慎重かつ注意深く走りたい。
ステージ9位&総合9位&マイヨブランコ(ヤングライダー賞) フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)

マイヨブランコ(ヤングライダー賞)を着用したフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.
登りでのスピードがすごく速かったので、皆の力を測るのは難しかった。でも最初の小さなテストだと思っていて、それを無事クリアできたと思う。アンドラ(での山岳ステージ)に向けて、毎日少しずつ調子を上げていければいいと思う。アンドラこそがこのブエルタで最初の、本当の試金石になるはずだからだ。
僕とジョアンにとって、本当のステージはまだこれからだ。まだ始まったばかりで、争いはこれからたくさんある。結論を出すには早すぎるけれど、レース感覚を取り戻せたのは良いことだ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
ステージ優勝&マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

レース直後インタビュー
この勝利がとても嬉しい。最後に勝利してから随分と時間が経っていたからだ。自分の感覚とチームの素晴らしい走りに満足している。更にマイヨロホを獲得できたことで、より特別な勝利になった。
チッコーネの背後を取り、正直、最終コーナーの手前で「これは抜けないな」と思った。でも幸運にもフィニッシュラインが思ったよりも近かった。グランツールにおいて決して勝てるチャンスを逃してはならない。だからこそ今日は全力で勝利を掴みに行った。
かなり激しい落車だったが、ひとまず大丈夫そうだ。もちろんアザや擦り傷はいくつかあるが、(濡れた路面のおかげで)よく滑ったのが良かったのだろう。

表彰式後インタビュー
グランツールで総合リーダージャージを着るのは久しぶりのこと。これからのステージが楽しみだし、今日のレースで自分が思い描く理想のコンディションであることがわかった。残り19ステージもこの調子を維持できることを願っている。
─アルメイダなど有力なライバルと12秒差をつけることができたが、どう思うか?
僅か12秒差でグランツールを総合優勝することはできないだろう。これはまだマイヨロホ争いの序盤でしかないので、今後も集中して、この後のステージでさらにタイムを稼ぎたい。UAEの他にもチッコーネや強い選手たちがいるので、毎日が総合争いになるだろう。
ステージ2位&総合2位 ジュリオ・チッコーネ(イタリア、リドル・トレック)

残り500mで少し囲まれた状態となり、前にアユソがいた。直感的に仕掛けたのだが、少し早すぎたようだ。最後まで高出力を維持するのが難しかった。それに重いギアで行ってしまったので、ラスト50mが本当にきつかった。でも(レースは)そういうものだ。脚の調子は良いのだが、勝てなくて残念だ。今日はマイヨロホを取りたいという大きな目標があっただけに、本当に悔しい。でも今後も変わらず挑戦し続ける。
ステージ3位&総合3位 ダヴィド・ゴデュ(フランス、グルパマFDJ)
(身体が)麻痺していたような感覚だった。自宅からそう遠くない場所なので、このあたりで雨が降ると大惨事になるのを知っている。過去の出来事を繰り返したくなかったので、集団の後方にいるという”賭け”に出た。
(落車リタイアした)ギヨーム(マルタン)のためにも結果を残したいと思っていた。登りに入る前の調子は良くなく、最初は勝利を争うなんてできないと思っていた。でも最終的にうまくいって本当に嬉しい。良い形でブエルタをスタートするのは、チームにとっても必要なことだった。グランツールの最初の数日間は、良い流れを作ることが大切だからだ。
ステージ4位&総合4位 エガン・ベルナル(コロンビア、イネオス・グレナディアーズ)

正直、勝利を狙うつもりはなかった。でも気づいたら前にいて、運を試してみようと思った。集団前方で走れたことは、自分のモチベーションを高めてくれる。集団にはグランツールの1週目らしい緊張感が漂っていたが、ベン(ターナー)やフィリッポ(ガンナ)、クフィアトコフスキなど仲間のおかげで、レース中ずっと守られている感じだった。彼らのおかげで無事、今日のステージを乗り切ることができた。
ステージ5位&総合12位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)
少し混乱する1日となった。終盤に雨が降り、落車もあってみんなナーバスになっていた。だけど僕らは無事に位置をキープし、最後はフアン(アユソ)と共に全力で踏み込み、マルク(ソレル)も加わり、かなり良い走りができた。ただ他の選手たちの方が強かった。最初の山頂フィニッシュはいつも独特な感覚がある。明日のフィニッシュも少しトリッキーなので、慎重かつ注意深く走りたい。
ステージ9位&総合9位&マイヨブランコ(ヤングライダー賞) フアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG)

登りでのスピードがすごく速かったので、皆の力を測るのは難しかった。でも最初の小さなテストだと思っていて、それを無事クリアできたと思う。アンドラ(での山岳ステージ)に向けて、毎日少しずつ調子を上げていければいいと思う。アンドラこそがこのブエルタで最初の、本当の試金石になるはずだからだ。
僕とジョアンにとって、本当のステージはまだこれからだ。まだ始まったばかりで、争いはこれからたくさんある。結論を出すには早すぎるけれど、レース感覚を取り戻せたのは良いことだ。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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