大会2勝目を挙げたフィリプセンは「勝ったのだから文句は言えない」と胸を張る。一方、斜行で降格となったヴィヴィアーニは「進路は変えたが、締め出すつもりはなかった」と釈明した。選手たちの言葉でブエルタ8日目を振り返る。



ステージ優勝 ヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)

区間2勝目を飾ったヤスペル・フィリプセン(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:A.S.O.

勝ったのだから文句はない。(プランカールトが)素晴らしいリードアウトをしてくれたが、目の前にはいなかった。ラスト1kmではコミュニケーションを取ろうとしたのだが困難で、自分で隙間を見つけなければならなかった。だから余計な風を受けながら、遅れてスプリントすることとなった。脚はコンクリートのように重かったが、それでも何とか勝つことができ、チームの努力が無駄にならなかった。

─これでグランツール通算15勝目だ。

15勝目?グランツールでの勝利は常に特別なものであり、容易には手に入らない。ここに至るまでには数多くの山岳ステージで苦しむ日々があった。これからのブエルタは厳しい展開になるだろうが、この勝利がその苦しみを少し和らげてくれるだろう。

ステージ2位 イーサン・ヴァーノン(イギリス、イスラエル・プレミアテック)

今大会2度目の2位となったイーサン・ヴァーノン(イギリス、イスラエル・プレミアテック) photo:CorVos

すべての集団スプリントで勝負に絡んでいる。今日のスプリントはかなり速く感じ、ラスト数kmは本当に混沌とした。最終的に、集団の後方からのスプリントになってしまった。残り4〜500mから踏み込んだ時点で、勝利ではなくせいぜいトップ3を争うスプリントであると分かっていた。

残り数百mで前が開けたものの、その時はすでに200mほどスプリントしていたので、すでに脚は限界だった。スピード自体はある。だが(なかなか勝てないのは)今年、(リードアウト役の)ジェイク(スチュワート)と一緒に走っていないから。僕らは別々のプログラム(レーススケジュール)をこなしている。でも一緒に走り始めてから、お互い学び合っている仲なんだ。これからデュオとして強化していけると思う。学びはどこかから始めなければならないし、今がその時だと思う。

斜行による降格処分を受けたエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット)

勝利に迫ったエリア・ヴィヴィアーニ(イタリア、ロット)だったが、その後降格処分が下された photo:A.S.O.

レース直後インタビュー

前を見るとフィニッシュラインが見え、勝利が見えたのだが、フィリプセンのような選手がいると、それはラインを越えるまで終わらない。勝利を逃してしまい悔しく、素晴らしいチームの走りを思えばさらに辛い。完璧な位置まで運んでくれたのだが、左か右かで少し迷いがあった。

僕は右から行くのが好きなのだが、振り返ってみれば100通りのアプローチが考えられ、正しい選択をしていれば勝ったのだろう。でも実際にその場にいると、ああいう(ラインを選択してしまう)感覚なんだ。

降格処分についての投稿

進路を変えたか?ー変えた。

なぜ?ースプリンターとして先頭に立った時は、必ずどちらか側に寄るから。

なぜスプリント開始直後に左側のフェンス沿いを選ばなかったのか?ー目の前にチームメイトのデブイストがいて、彼がスペースを空けてくれると分かっていた。だがアルペシンのリードアウトがどう動くか予測できなかったから。だからコース真ん中で踏み込んだ。

スプリント開始後、左側を空けたか?ー空けた。なぜならフィリプセンの叫び声が聞こえ、左を締められないと思ったから。その後左から追い抜かれた。

審判団と話はしたか?ー審判団長と話をし、映像で処分の対象となった動きを説明してくれた。彼は「たとえ最後に彼(フィリプセンが)通れるスペースを空けたとしても、進路を変えてはならない」と説明してくれた。

後悔しているか?ーしている。チームとチームメイトに申し訳なく思っている。彼らの走りはよりよい結果に値するものだった。

ステージ9位&マイヨプントス(ポイント賞) マッズ・ピーダスン(デンマーク、リドル・トレック)

プロトンはリドル・トレックが長時間牽引した photo:A.S.O.

中間スプリントで13ポイントを得ることができた。最終スプリントはトップ10にすら入ることができず、望んでいた結果ではない。だけど結果は変えられないので今後のステージに向けて集中するだけだ。中間スプリントはマイヨプントス獲得に大事だが、ステージ優勝を狙いたい。

マイヨロホ トースタイン・トレーエン(ノルウェー、バーレーン・ヴィクトリアス)

マイヨロホを保持したトースタイン・トレーエン(ノルウェー、バーレーン・ヴィクトリアス) photo:A.S.O.

明日は昨日と少し似た展開になるだろう。問題は「マイヨロホを守れるかどうか」ということ。ようするに他の総合争いのライバルたちと比べて、自分がどれだけやれるかだ。もし彼らが全開で行くなら、ついていけないかもしれない。

今日はリラックスしたステージで、このジャージを少し楽しむことができた。最後はチームのフルサポートもあり、皆の走りにはとても感謝している。トラブルなく安全にフィニッシュすることができた。明日の最後の登りはどうなるだろうね。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.

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