ブエルタ・ア・エスパーニャ1回目の休息日である9月1日、UAEチームエミレーツXRGはフアン・アユソ(スペイン)の今年限りでの退団を発表した。アユソは当初2028年まで契約を結んでいたが、双方合意のもとで契約を解除することになった。



退団が発表されたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) photo:A.S.O.

その理由をチームは「チームと選手は、育成計画に関するビジョンやチームのスポーツ哲学との整合性に相違が生じたため」と説明。CEOのマウロ・ジャネッティは「フアンは価値ある才能であり、これまで共に築いてきたものに感謝している」とする一方で、「双方の最善の利益を考えたとき、この決定こそが我々の組織が定義する価値観に最も合致する」とコメントした。

一方のアユソは、「この数年、サポートと多くの機会を与えてくれたチームに感謝している。最高の選手たちと肩を並べて戦い、成長することができ、その学びは私のキャリアの大切な一部として残り続ける。今こそ別の道を進むときだと感じており、同じ情熱を持って臨む。UAEチームエミレーツXRGの今後の成功を心から願っている」と、同じプレスリリースでコメントを発表した。

しかし、アユソはインタビューに対し「(退団の)発表はブエルタ終了時にする約束だった。独裁のように一方的に出された」と強く批判。発表についても、わずか30分前に「友好的メディア」経由で知らされたのみだったという。

第7ステージでブエルタ区間優勝を果たしたフアン・アユソ(スペイン、UAEチームエミレーツXRG) photo:CorVos

スペイン・バルセロナ出身のアユソは現在22歳。2020年に当時最年少となる17歳でプロ契約(5年)を結ぶと、2021年6月にUAEでプロデビュー。2022年8月に、2028年末までの6年契約を結んだ。しかし今回、それを破棄し、袂を分かつこととなった。

アユソの退団は一部報道で既に伝えられており、移籍先として最も有力視されているのはリドル・トレック。また、モビスターやイネオス・グレナディアーズもその候補に挙がっている。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

最新ニュース(全ジャンル)