欧州シクロクロスシーズンが本格開幕。長い休養を取っていたフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が実戦復帰した3大シリーズ初戦、スーパープレスティージュ開幕戦でドライコンディションの高速レースが繰り広げられた。
ベルギー屈指のシクロクロスシリーズ戦「テレネット・スーパープレスティージュ」が10月19日(日)に開幕し、欧州シクロクロスシーズンが本格開幕。スーパープレスティージュは1982年に初開催とUCIシクロクロスワールドカップ(1993年にスタート)よりも歴史ある伝統的なシリーズ戦であり、ベルギー国内においてそのプライオリティは非常に高い。
ベルギーの英雄スヴェン・ネイス(ベルギー)が過去最多の13回総合優勝を挙げているシリーズ戦は、今年も西フランダース州のルッデルフォールデで開幕。ロードシーズン中に準備を重ねてきた欧州の屈強なシクロクロス選手たちが、ドライコンディションのハイスピードレースを繰り広げた。
女子エリート:休養期間を経てファンエンペル復帰、ノーブルリブロールが快勝

精神面の休養からフェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が実戦復帰した photo:CorVos
女子エリートレースには、今年3月からメンタルを回復させるための休養をとっていた世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が登場。アマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が引っ張る序盤戦を、冷静に様子を伺いながらレースを進めた。
互いの出方を伺いながら、ペースの上下を繰り返しながら8名のトップ集団が先行。力の差が生まれ始めた後半戦にはファンエンペルやレオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)がレースを引っ張ったが、残り2周に入るタイミングでベルギー女王のマリオン・ノーブルリブロール(クレラン・コレンドン)がアタック。出遅れたライバル勢を尻目に、全力疾走したノーブルリブロールがフィニッシュラインまで逃げ切った。

ラスト2周を逃げ切ったマリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) photo:CorVos

優勝ノーブルリブロール、2位カサソラ、3位フークネ photo:CorVos
オランダ勢が猛威を振るう女子シクロクロス界において、ルッデルフォールデでベルギー人選手が勝利するのは2015年のサンヌ・カント以来10年ぶり。「ベルギーのジャージを着ての初勝利、そしてスーパープレスティージュでの初勝利。素晴らしい結果になった」と喜ぶノーブルリブロールの後ろでは、チームメイトのサラ・カサソラ(イタリア)が2位争いのスプリントで先着。クレラン勢が1-2フィニッシュを決めている。
8ヶ月ぶりの実戦復帰となったファンエンペルは6位でフィニッシュ。「全体的にはまずまず。まだ理想の調子ではないけれど、ここ数週間は良いトレーニングを積んでこれた。今日は疲労が影響したかもしれない」とレースを振り返りつつ、「復帰できて嬉しい。初戦はいつも厳しいけど、レースは本当に楽しかった。ロードレースに出なかったことはコンディションにはあまり影響していないし、ここ数ヶ月は穏やかな心で過ごすことができた。私にとって大きな意味があることだった」と、休養期間がプラスに働いたことを話している。
男子エリート:一騎打ちのスプリントでファントーレンハウトが勝利

序盤にペースを引き上げるニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) photo:CorVos
男子エリートレースでダッシュを決めたのはニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)で、3周目には元欧州王者のマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)が更にペースを引き上げる。決まり手に欠く高速レースで、やがてヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム)が単独先行に持ち込んだ。
元オランダ王者は最大13秒を稼いで逃げ続けたものの、いよいよ勝負の掛かる後半戦に引き戻される。10名以上の先頭グループからはやはりコンディションの良いファントーレンハウトとニューウェンハイスがペースを極限まで上げ、トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンスCXチーム)やケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ)も追従して最終ラップを駆け抜けた。

一騎打ちのスプリントを制したマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) photo:CorVos

男子エリート表彰台:優勝ファントーレンハウト、2位ニューウェンハイス、3位ファンデプッテ photo:CorVos
ワンミスが命取りになる高速レース。「砂のランニング区間でヨリスが遅かったから、勝負がもつれたらそこで追い抜こうと思っていた」と言うファントーレンハウトが先頭に立ち、そのまま先頭で芝の最終180度コーナーを駆け抜ける。フロントタイヤを滑らせた3番手のアールツが消え、ロングスプリントでもがき続けたファントーレンハウトが先頭を譲らずフィニッシュラインを駆け抜けた。
「限界ギリギリどころか限界を超えていたよ。でも、勝てばその苦労も報われる。実家から10kmしか離れていないホームレースだけど、これまで一度もここで勝てていなかったんだ。勝つことができて本当に嬉しいよ」と、張り詰めたスピードレースを制し、シリーズランキング首位に浮上したファントーレンハウトは話している。
ベルギー屈指のシクロクロスシリーズ戦「テレネット・スーパープレスティージュ」が10月19日(日)に開幕し、欧州シクロクロスシーズンが本格開幕。スーパープレスティージュは1982年に初開催とUCIシクロクロスワールドカップ(1993年にスタート)よりも歴史ある伝統的なシリーズ戦であり、ベルギー国内においてそのプライオリティは非常に高い。
ベルギーの英雄スヴェン・ネイス(ベルギー)が過去最多の13回総合優勝を挙げているシリーズ戦は、今年も西フランダース州のルッデルフォールデで開幕。ロードシーズン中に準備を重ねてきた欧州の屈強なシクロクロス選手たちが、ドライコンディションのハイスピードレースを繰り広げた。
女子エリート:休養期間を経てファンエンペル復帰、ノーブルリブロールが快勝

女子エリートレースには、今年3月からメンタルを回復させるための休養をとっていた世界女王フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク)が登場。アマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ)が引っ張る序盤戦を、冷静に様子を伺いながらレースを進めた。
互いの出方を伺いながら、ペースの上下を繰り返しながら8名のトップ集団が先行。力の差が生まれ始めた後半戦にはファンエンペルやレオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)がレースを引っ張ったが、残り2周に入るタイミングでベルギー女王のマリオン・ノーブルリブロール(クレラン・コレンドン)がアタック。出遅れたライバル勢を尻目に、全力疾走したノーブルリブロールがフィニッシュラインまで逃げ切った。


オランダ勢が猛威を振るう女子シクロクロス界において、ルッデルフォールデでベルギー人選手が勝利するのは2015年のサンヌ・カント以来10年ぶり。「ベルギーのジャージを着ての初勝利、そしてスーパープレスティージュでの初勝利。素晴らしい結果になった」と喜ぶノーブルリブロールの後ろでは、チームメイトのサラ・カサソラ(イタリア)が2位争いのスプリントで先着。クレラン勢が1-2フィニッシュを決めている。
8ヶ月ぶりの実戦復帰となったファンエンペルは6位でフィニッシュ。「全体的にはまずまず。まだ理想の調子ではないけれど、ここ数週間は良いトレーニングを積んでこれた。今日は疲労が影響したかもしれない」とレースを振り返りつつ、「復帰できて嬉しい。初戦はいつも厳しいけど、レースは本当に楽しかった。ロードレースに出なかったことはコンディションにはあまり影響していないし、ここ数ヶ月は穏やかな心で過ごすことができた。私にとって大きな意味があることだった」と、休養期間がプラスに働いたことを話している。
男子エリート:一騎打ちのスプリントでファントーレンハウトが勝利

男子エリートレースでダッシュを決めたのはニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク)で、3周目には元欧州王者のマイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ)が更にペースを引き上げる。決まり手に欠く高速レースで、やがてヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム)が単独先行に持ち込んだ。
元オランダ王者は最大13秒を稼いで逃げ続けたものの、いよいよ勝負の掛かる後半戦に引き戻される。10名以上の先頭グループからはやはりコンディションの良いファントーレンハウトとニューウェンハイスがペースを極限まで上げ、トーン・アールツ(ベルギー、デスハフト・ヘンスCXチーム)やケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ)も追従して最終ラップを駆け抜けた。


ワンミスが命取りになる高速レース。「砂のランニング区間でヨリスが遅かったから、勝負がもつれたらそこで追い抜こうと思っていた」と言うファントーレンハウトが先頭に立ち、そのまま先頭で芝の最終180度コーナーを駆け抜ける。フロントタイヤを滑らせた3番手のアールツが消え、ロングスプリントでもがき続けたファントーレンハウトが先頭を譲らずフィニッシュラインを駆け抜けた。
「限界ギリギリどころか限界を超えていたよ。でも、勝てばその苦労も報われる。実家から10kmしか離れていないホームレースだけど、これまで一度もここで勝てていなかったんだ。勝つことができて本当に嬉しいよ」と、張り詰めたスピードレースを制し、シリーズランキング首位に浮上したファントーレンハウトは話している。
テレネット・スーパープレスティージュ2025-2026第1戦 女子エリート結果
1位 | マリオン・ノーブルリブロール(ベルギー、クレラン・コレンドン) | 51:25 |
2位 | サラ・カサソラ(イタリア、クレラン・コレンドン) | +0:05 |
3位 | アマンディーヌ・フークネ(フランス、アルケアB&Bホテルズ) | |
4位 | インゲ・ファンデルヘイデン(オランダ、クレラン・コレンドン) | |
5位 | レオニー・ベントフェルド(オランダ、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | +0:09 |
6位 | フェム・ファンエンペル(オランダ、ヴィスマ・リースアバイク) | +0:10 |
7位 | アニック・ファンアルフェン(オランダ、セブンレーシング) | +0:13 |
8位 | エレーヌ・クラウツェル(フランス) | +0:21 |
9位 | ラウラ・フェルドンショット(ベルギー、デクースター・バウプント) | +1:11 |
10位 | デニセ・ベッツェマ(オランダ、デクースター・バウプント) | +1:35 |
テレネット・スーパープレスティージュ2025-2026 第1戦 男子エリート結果
1位 | マイケル・ファントーレンハウト(ベルギー、パウェルスサウゼン・アルテスインダストリーバウ) | 1:01:51 |
2位 | ヨリス・ニューウェンハイス(オランダ、リドレーレーシングチーム) | |
3位 | ニルス・ファンデプッテ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:02 |
4位 | ケヴィン・クーン(スイス、ヘイゾマット・キューブ) | +0:03 |
5位 | ヨラン・ウィズーレ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:04 |
6位 | トーン・ファンデボッシュ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:10 |
7位 | イェンテ・マイケルズ(ベルギー、アルペシン・ドゥクーニンク) | +0:14 |
8位 | ローレンス・スウェーク(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:17 |
9位 | エミエル・フェルストリンゲ(ベルギー、クレラン・コレンドン) | |
10位 | ワイツ・メーウセン(ベルギー、クレラン・コレンドン) | +0:20 |
text:So.Isobe
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