UCI(国際自転車競技連合)が2026年に向けた男女ワールドチームやプロチームのライセンス申請を行ったチームの一覧を公開した。ロットの名前があった一方、アンテルマルシェ・ワンティがなかったため、両チームの合併が事実上確定した。



先日の宇都宮ジャパンカップに参戦したアンテルマルシェ・ワンティ photo:Makoto AYANO

ともにベルギーを拠点とするアンテルマルシェ・ワンティとロットの合併の話が浮上したのは、今年7月のツール・ド・フランスの期間中。これまでどちらが合併の主導権を握るか、契約の残る選手やスタッフなどの去就、他チームのワールドチーム昇格への影響など、様々な報道がなされてきた。

申請リストにはアンテルマルシェ・ワンティではなくロットの名前があることから、主導権はロットが握る見通し。昨年のツール・ド・フランスで区間3勝を挙げ、マイヨヴェール(ポイント賞)を獲得したビニヤム・ギルマイ(エリトリア)とは2028年までの契約を残しているものの、イスラエル・プレミアテックへの移籍が既定路線と見られている。

いまだ両チームによる正式発表がないのは、解決していない問題が多くあるからだという。その主たる原因と言われているのがアンテルマルシェの約250万ユーロ(約4億4千万円)の負債など。シクロワイアードでは宇都宮ジャパンカップに出場したアンテルマルシェ・ワンティのアイク・フィスベーク監督へ、ロットとの合併についてインタビューした。チームによる正式発表があり次第、合わせて紹介したい。

下部チームに所属する今村駿介 photo:Makoto AYANO

なお、アンテルマルシェの下部チームであり、今村駿介らが所属するワンティ・NIPPO・リユーズとワンティ・リユーズ・テクノールの今後についても、正式発表はまだない。

コフィディスの降格とウノエックスの昇格が濃厚

UCIが公開したワールドチームへの申請は19チーム。ジェイコ・アルウラーがいなかったのは申請期限に間に合わなかったためで、猶予期間となる11月1日までに追加提出が可能だ。

ワールドチームライセンスは、2023〜2025年に獲得したUCIポイントの合計ランキング上位18チームに付与される。ランキング18位のアンテルマルシェ・ワンティがロットと合併するため、現状19位のウノエックス・モビリティが繰り上がってワールドチームに昇格する見通し。また13位のイスラエル・プレミアテックにもライセンスが付与される可能性が高い。最終的な登録リストは12月10日に発表される。
男子ワールドチームに申請した19チーム
アルペシン・ドゥクーニンク
バーレーン・ヴィクトリアス
コフィディス
サイクリングアカデミー(イスラエル・プレミアテック)
デカトロンCMA CGMチーム(デカトロンAG2Rラモンディアール)
EFエデュケーション・イージーポスト
グルパマFDJユナイテッド(グルパマFDJ)
イネオス・グレナディアーズ
リドル・トレック
ロット(アンテルマルシェ・ワンティと合併)
モビスター
ピナレロ・Q36.5プロサイクリング(Q36.5プロサイクリング)
レッドブル・ボーラ・ハンスグローエ
スーダル・クイックステップ
ピクニック・ポストNL
ヴィスマ・リースアバイク
UAEチームエミレーツXRG
ウノエックス・モビリティ
XDSアスタナ
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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