USポスタルなどで走ったジョージ・ヒンカピー(アメリカ)が率いるアメリカのプロチーム、モダン・アドベンチャー・プロサイクリングが2026年シーズンに向けた20名のロースターを発表した。レオ・ヘイター(イギリス)を中心に、元ワールドチーム所属のステファン・デボッド(南アフリカ)などが揃った。



アメリカ籍の新チームを立ち上げたジョージ・ヒンカピー (c)Makoto.AYANO

アメリカのオレゴン州ポートランドに拠点を置く旅行会社「モダン・アドベンチャー」がメインスポンサーを務めるのは、2026年シーズンに向けUCIプロチーム登録を申請しているアメリカ籍チームだ。GMとして指揮を取るのは、かつてUSポスタルやチームコロンビアなどで活躍し、BMCレーシングにいた2012年に引退したジョージ・ヒンカピー(アメリカ)。監督には同じアメリカ出身で、2022年に引退したアレックス・ハウズなどが揃う。使用バイクはファクターが予定されている。

そのスローガンは「アメリカのチームを築く」。世界最大の舞台で戦うだけでなく、その伝統を敬意を持って受け継ぐチームを目指すとしており、今年6月に行われた記者会見でヒンカピーは目標を「5年以内のツール・ド・フランス出場」と語った。

今年9月に競技復帰を果たしたレオ・ヘイター(イギリス) photo:CorVos

発表された20名のなかにはアメリカ人選手が12名含まれている。中でも注目は、イーサン・ヘイター(イギリス、スーダル・クイックステップ)の弟である24歳のレオ・ヘイター。2022年のU23ジロ・デ・イタリアで総合優勝し、2023年にイネオス・グレナディアーズでプロデビュー。しかしメンタルヘルスの不調により選手活動を中断し、今年9月よりポーランドのコンチネンタルチームで実戦復帰を果たした。

また2019年のアフリカ大陸選手権のタイムトライアル王者のステファン・デボッド(南アフリカ)もロースターに名を連ねる。2024年シーズンでEFエデュケーション・イージーポストを退団し、翌2025年からはマレーシア籍コンチネンタルチームのトレンガヌ・サイクリングチームに活躍の場を求め、今年はツール・ド・九州にも出場。そして今回の契約で、再びプロの舞台に戻ってくる。またイスラエル・プレミアテックから加入した24歳のライリー・ピックレル(カナダ)も注目選手だ。

チームの最年長は、ヒューマンパワードヘルスで走った経験を持つ33歳のロビン・カーペンター(アメリカ)。最年少は、EFの下部チームから移籍してきた18歳のハリー・ラスカー(アメリカ)だ。UCIプロチームカテゴリーではチーム ノボ ノルディスクに続く2つ目のアメリカ籍チームとなる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:Cofidis

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