アンドラ公国で開催されたクロスカントリーのMTBワールドシリーズ第6戦。圧倒的な強さを誇るジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が女子エリートレースを、アドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)が男子エリートレースを制した。

金曜日開催のXCCは軽い雨模様。スリッピーなコース上で高速レースが繰り広げられた photo:UCI

XCC女子エリートレース表彰台 photo:UCI 
XCC男子エリートレース表彰台 photo:UCI
5週間に4戦という過酷な連戦の締めくくりとなるUCIマウンテンバイクワールドカップ第6戦がアンドラのパル・アリンサルで開催された。今シーズンで最も標高の高いコースは、1周4kmの中に3箇所の急坂を含み、総獲得標高は119m。6週間のサマーブレイクを前に、総合成績を占う重要な一戦となった。
セミウェットの金曜日に開催されたのがXCC(クロスカントリー・ショートサーキット)。女子エリートレースでは欧州チャンピオンジャージを着るジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が圧勝し、男子では激しい最終ラップ勝負の末にビョルン・ライリー(アメリカ、スコットSRAM MTBレーシングチーム)がキャリア初のW杯勝利を収めている。
女子エリート:世界女王リスヴェッズが独走劇 圧巻のダブルタイトル
打って変わってドライコンディションとなった日曜日開催のXCO(クロスカントリー・オリンピック)の女子エリートレースでは、再びリスヴェッズが強さを見せつけた。序盤こそ好調のローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング)が先頭に立ってペースを上げたものの、2周目に入ると背後で冷静に駒を進めていたリスヴェッズがペースアップ。先頭を奪ってファステストラップを叩き出しながらリードを広げにかかった。

圧倒的な走りで先頭を直走るジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング) photo:UCI

好調を維持するマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)は2位でフィニッシュ photo:UCI 
スウェーデン応援団とハイタッチを交わすジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング) photo:UCI

XCO女子エリートレース表彰台 photo:UCI
パル・アリンサルの鋭利な岩と根が露出したテクニカルな下りは選手たちの機材を苦しめた。ヨランダ・ネフ(スイス)がパンクに見舞われ、レベッカ・ヘンダーソン(オーストラリア)はタイヤのバーストにより戦線離脱。第5戦勝者のマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)とラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)たちが逃げるリスヴェッズを追いかけたものの、30秒リードは最後まで縮まらなかった。
去年拠点を移したアンドラのホームコースで開催されたレースを終始支配したリスヴェッズは、金曜日のXCCに続く完全優勝を達成。「大好きなホームコースでレースを走るのは格別。コースもファンも素晴らしくてレースをずっと楽しんで走ることができた」と笑顔でインタビューに応えている。2位はベルタ、3位はシーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)。シリーズランキング首位を快走するリスヴェッズは2位のフライに対し347ポイントの大量リードを築き、サマーブレイクへ突入することとなった。
男子エリート:地元アンドラ在住のボワシが独走 圧巻のパフォーマンスで勝利
フランス王者ルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)のホールショットで始まった男子エリートレースは、金曜日のショートトラック(XCC)で惜敗を喫したアドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)が本戦XCOで雪辱を晴らした。

アザロを置き去りにするアドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI

今年のジロ・デ・イタリアを走ったアラン・ハザリー(南アフリカ、ジャイアントファクトリーオフロードチーム)はパンクで後退 photo:UCI 
2022年以来となるワールドシリーズXCOの表彰台を獲得したルカ・シュヴァルツバウアー(ドイツ、キャニオンXCレーシング) photo:UCI
レース序盤、金曜日のXCOでクラッシュし26番手スタートとなったマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディビジョン)が猛烈な追い上げでトップ集団へと合流。ジェイコ・アルウラーの一員として今年のジロ・デ・イタリアを走ってからMTB競技に戻った現XCO世界王者のアラン・ハザリー(南アフリカ、ジャイアントファクトリーオフロードチーム)は序盤こそ快調に走っていたものの、レース中盤のメカトラブルでチャンスを失った。
2周目にはボワシ、アザロ、マルタン、そしてXCCで強いドイツ王者のルカ・シュワルツバウアー(キャニオンXCレーシング)の4名による先頭集団が形成される。ここからボワシがペースを上げると、体調不良を抱えるマルタンが脱落。さらにシュワルツバウアーも遅れ、レースはボワシとアザロの一騎打ちとなった。
中盤、アザロがボワシの補給の隙を突いてアタックを仕掛けるも、現在アンドラに拠点を置くボワシは冷静に対応。残り2周の登りでボワシが決定的なカウンターアタックを放つと、アザロを引き離して独走体制に入った。

拠点を置くアンドラ開催のW杯を制したアドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) photo:UCI
ボワシはそのままリードを広げ、2位のアザロに19秒差をつけてフィニッシュ。キャリア2度目となるワールドカップXCO勝利を飾った。3位にはシュワルツバウアーが入り、2022年以来となる表彰台を獲得。22位に沈んだマルティンだが、総合首位の座は死守して前半戦を折り返すこととなった。
「魔法のような一日だ。スペシャライズドの創業者であるマイク・シンヤードが目の前にいる中で勝てたことは格別。新しいS-Works Epic 9は登りも下りも飛ぶような軽さだった。後半の2周はコントロールできる限界のスピードを維持したよ。標高が高くタフな地元コースで勝てて本当に嬉しい」とボワシはレースを振り返っている。



5週間に4戦という過酷な連戦の締めくくりとなるUCIマウンテンバイクワールドカップ第6戦がアンドラのパル・アリンサルで開催された。今シーズンで最も標高の高いコースは、1周4kmの中に3箇所の急坂を含み、総獲得標高は119m。6週間のサマーブレイクを前に、総合成績を占う重要な一戦となった。
セミウェットの金曜日に開催されたのがXCC(クロスカントリー・ショートサーキット)。女子エリートレースでは欧州チャンピオンジャージを着るジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング)が圧勝し、男子では激しい最終ラップ勝負の末にビョルン・ライリー(アメリカ、スコットSRAM MTBレーシングチーム)がキャリア初のW杯勝利を収めている。
女子エリート:世界女王リスヴェッズが独走劇 圧巻のダブルタイトル
打って変わってドライコンディションとなった日曜日開催のXCO(クロスカントリー・オリンピック)の女子エリートレースでは、再びリスヴェッズが強さを見せつけた。序盤こそ好調のローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング)が先頭に立ってペースを上げたものの、2周目に入ると背後で冷静に駒を進めていたリスヴェッズがペースアップ。先頭を奪ってファステストラップを叩き出しながらリードを広げにかかった。




パル・アリンサルの鋭利な岩と根が露出したテクニカルな下りは選手たちの機材を苦しめた。ヨランダ・ネフ(スイス)がパンクに見舞われ、レベッカ・ヘンダーソン(オーストラリア)はタイヤのバーストにより戦線離脱。第5戦勝者のマルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン)とラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)たちが逃げるリスヴェッズを追いかけたものの、30秒リードは最後まで縮まらなかった。
去年拠点を移したアンドラのホームコースで開催されたレースを終始支配したリスヴェッズは、金曜日のXCCに続く完全優勝を達成。「大好きなホームコースでレースを走るのは格別。コースもファンも素晴らしくてレースをずっと楽しんで走ることができた」と笑顔でインタビューに応えている。2位はベルタ、3位はシーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)。シリーズランキング首位を快走するリスヴェッズは2位のフライに対し347ポイントの大量リードを築き、サマーブレイクへ突入することとなった。
男子エリート:地元アンドラ在住のボワシが独走 圧巻のパフォーマンスで勝利
フランス王者ルカ・マルタン(フランス、キャノンデール・ファクトリーレーシング)のホールショットで始まった男子エリートレースは、金曜日のショートトラック(XCC)で惜敗を喫したアドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング)が本戦XCOで雪辱を晴らした。



レース序盤、金曜日のXCOでクラッシュし26番手スタートとなったマティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディビジョン)が猛烈な追い上げでトップ集団へと合流。ジェイコ・アルウラーの一員として今年のジロ・デ・イタリアを走ってからMTB競技に戻った現XCO世界王者のアラン・ハザリー(南アフリカ、ジャイアントファクトリーオフロードチーム)は序盤こそ快調に走っていたものの、レース中盤のメカトラブルでチャンスを失った。
2周目にはボワシ、アザロ、マルタン、そしてXCCで強いドイツ王者のルカ・シュワルツバウアー(キャニオンXCレーシング)の4名による先頭集団が形成される。ここからボワシがペースを上げると、体調不良を抱えるマルタンが脱落。さらにシュワルツバウアーも遅れ、レースはボワシとアザロの一騎打ちとなった。
中盤、アザロがボワシの補給の隙を突いてアタックを仕掛けるも、現在アンドラに拠点を置くボワシは冷静に対応。残り2周の登りでボワシが決定的なカウンターアタックを放つと、アザロを引き離して独走体制に入った。

ボワシはそのままリードを広げ、2位のアザロに19秒差をつけてフィニッシュ。キャリア2度目となるワールドカップXCO勝利を飾った。3位にはシュワルツバウアーが入り、2022年以来となる表彰台を獲得。22位に沈んだマルティンだが、総合首位の座は死守して前半戦を折り返すこととなった。
「魔法のような一日だ。スペシャライズドの創業者であるマイク・シンヤードが目の前にいる中で勝てたことは格別。新しいS-Works Epic 9は登りも下りも飛ぶような軽さだった。後半の2周はコントロールできる限界のスピードを維持したよ。標高が高くタフな地元コースで勝てて本当に嬉しい」とボワシはレースを振り返っている。
UCI MTBワールドシリーズ2026 第6戦 女子エリート結果
| 1位 | ジェニー・リスヴェッズ(スウェーデン、キャニオンXCレーシング) | 1:18:47 |
| 2位 | マルティナ・ベルタ(イタリア、オリジン・レーシングディヴィジョン) | +0:17 |
| 3位 | シーナ・フレイ(スイス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +0:18 |
| 4位 | サヴィリア・ブランク(アメリカ、デカトロン・フォードレーシングチーム) | +0:28 |
| 5位 | ラウラ・スティガー(オーストリア、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +0:35 |
| 6位 | ローニャ・ブロックリンガー(スイス、リブ・ファクトリーレーシング) | +0:55 |
| 7位 | アレッサンドラ・ケラー(スイス、トムス・マクソン) | +1:24 |
| 8位 | イヴィ・リチャーズ(イギリス、トレック・アンブロークンXC) | +1:48 |
| 9位 | ニコール・コラー(スイス、ラピエール・PXRレーシング) | +2:21 |
| 10位 | アン・テルプストラ(オランダ、ラピエール・PXRレーシング) | +2:37 |
UCI MTBワールドシリーズ2026 第6戦 男子エリート結果
| 1位 | アドリアン・ボワシ(フランス、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | 1:14:48 |
| 2位 | マティス・アザロ(フランス、オリジン・レーシングディビジョン) | +0:19 |
| 3位 | ルカ・シュヴァルツバウアー(ドイツ、キャニオンXCレーシング) | +1:12 |
| 4位 | クリストファー・ブレヴィンス(アメリカ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +2:02 |
| 5位 | シモーネ・アヴォンデット(イタリア、ウィリエール・ヴィットリアファクトリーチーム) | +2:10 |
| 6位 | ビョルン・ライリー(アメリカ、スコットSRAM MTBレーシングチーム) | +2:27 |
| 7位 | マルティン・ヴィダウレ(チリ、スペシャライズド・ファクトリーレーシング) | +2:46 |
| 8位 | デヴィッド・リスト(ドイツ、デカトロン・フォードレーシングチーム) | +2:47 |
| 9位 | ライリー・エイモス(アメリカ、トレック・アンブロークンXC) | +3:09 |
| 10位 | ジョーダン・サルー(フランス、BMCファクトリーレーシング) | +3:29 |