ロード世界選手権の女子U23ロードレースは昨年2位だったヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)が優勝。イザベラ・ホルムグレンとの一騎打ちを制し、世界王者に輝いた。日本から出場した田中麗奈と水谷彩奈は途中棄権に終わった。



日本チームとして出場した水谷彩奈と田中麗奈 photo:CorVos

ロード世界選手権2026 女子U23ロードレース image:UCI

ロード世界選手権の女子U23ロードレースに出場したのは、41カ国から集まった113名の選手たち。タイムトライアルで優勝し、アルカンシエルを獲得したリドル・トレック所属のフェリシティ・ウィルソン=ハッフェンデン(オーストラリア)をはじめ、各国の有力選手が顔を揃えた。日本からはU23ロードの全日本王者である田中麗奈(IGNTZONE)と水谷彩奈(HPCJC-BRIDGESTONE ANCHOR/日本体育大学)が参戦。男子ジュニアと同じく、1周13.4kmのコースを10周する134kmで争われた。

カミリアン・ウード(距離1.67km/平均7.4%)やポリテクニーク(距離0.78km/平均6%)を越えるレースでは、序盤からキャニオン・スラム所属のウィルマ・アインティラ(フィンランド)が逃げを打った。そこに遅れて2名が合流し、3名による逃げ集団が形成された。メイン集団はカナダやオーストラリアが牽引し、ハッフェンデンも集団前方でレースを作った。

113名の選手たちが走り出したモントリオールの周回コース photo:UCI

終盤にフルール・モールス(ベルギー)とイザベラ・ホルムグレン(カナダ)、ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)の3名に絞られた photo:UCI

繰り返されるアタックと登りによってプロトンの人数は徐々に減っていき、8周目には地元カナダ出身のアヴァ・ホルムグレンがペースアップ。双子の姉妹であるイザベラと共に出場するアヴァの加速によって、逃げは吸収。そしてイザベラがアタックすると、フルール・モールス(ベルギー)とヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア)が反応。最終周回に入った残り12km地点で、ホルムグレンと同じリドル・トレック所属のモールスが遅れ、勝負はホルムグレンとクラドノヴァの一騎打ちとなった。

残り4.1km地点で先に仕掛けたのは母国での勝利を狙うホルムグレンだった。しかし19歳にしてヴィスマ・リースアバイクで2年目のシーズンを送るクラドノヴァを引き離すことはできない。後続ではフルール・モールスとローレ・デスヘッパーというベルギーの2名を中心とする4名の集団が、39秒遅れで追走。しかし、最後まで先頭との差を詰め切ることはできなかった。

勝負は最終ストレートまで持ち込まれ、ここでも先に踏み始めたのはホルムグレン。すぐさまクラドノヴァも反応し、残り100mで先頭に立つ。そのままフィニッシュラインを通過し、右拳を突き上げて勝利を喜んだ。

ホルムグレンを退け、勝利したヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) photo:CorVos

昨年の雪辱を果たしたヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) photo:UCI

ルワンダで行なわれた昨年のロード世界選手権ではU23のTTで2位、ロードは小集団のスプリントで敗れて2位だったクラドノヴァ。「イザベラ(ホルムグレン)に食らいつき、最後はスプリントで勝とうと思っていた。とても長いスプリントになったので、勝ち切れて本当に嬉しい。まだ信じられない。私にとって大きな意味のある勝利で、どうしても勝ちたかった。この2カ月間、そのために本当に厳しいトレーニングを積んできた。イザベラ、フルール(モールス)とは素晴らしい協調ができたし、最後はいいスプリントで締めくくることができた。本当に嬉しい」と喜びを語った。

スロバキア選手権では女子エリートのTTとロードの2冠を2年連続で達成しているクラドノヴァは、2006年生まれの19歳。シクロクロス世界選手権でも表彰台に上がっており、2024年のマウンテンバイク世界選手権では女子ジュニアのクロスカントリーを制した、複数の種目で実績を残すマルチな才能の持ち主だ。

田中と水谷は途中棄権し、完走はならなかった。

アルカンシエルを獲得したヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) photo:UCI
ロード世界選手権2026 女子U23ロードレース結果
1位 ヴィクトリア・クラドノヴァ(スロバキア) 3:49:10
2位 イザベラ・ホルムグレン(カナダ)
3位 フルール・モールス(ベルギー) +0:33
4位 マーラ・ヴィンター(スイス)
5位 タリア・アップルトン(オーストラリア)
6位 ローレ・デスヘッパー(ベルギー) +0:39
7位 キャサリン・サーキソフ(アメリカ) +1:10
8位 シドニー・スウィレンガ(カナダ) +1:16
9位 ジャスティナ・ツァプラ(ドイツ)
10位 マッケンジー・クープランド(オーストラリア) +1:46
DNF 田中麗奈
DNF 水谷彩奈
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos
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