箱石峠で34名に絞られた、がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026の第2ステージ、大分・熊本ステージ。終始プロトンを牽引したUAEチームエミレーツXRGのイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル)が、スプリント勝利した。

前日勝者で青色の総合リーダージャージを纏ったマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
「がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026」の第2ステージである「大分・熊本ステージ」は、その名の通り大分県と熊本県が舞台となった。スタート地点の大分県・豊後大野市役所から、阿蘇山に向けて西へ進む。最初の勝負所は「久住高原KOM」と、やまなみハイウェイを経て至る阿蘇山の「箱石峠KOM」。フィニッシュ地点は、箱石峠から下った先にある南阿蘇村役場だ。
レースは前日に棄権した7名に加え、この日スタートしなかったノア・ブランニン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ)を除く99名がスタートラインに並んだ。その先頭には、前日勝者で青の総合リーダージャージを着るマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)が立ち、午前10時にレースがスタートした。
この日形成されたのは、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)や新城雄⼤(キナンレーシングチーム)を含む8名の逃げ集団だった。UAEチームエミレーツXRGとXDSアスタナというワールドチームやプロチームは選手を送らず、メイン集団を牽引。「東洋のナイアガラ」と呼ばれる大分県の「原尻の滝」を過ぎ、2級山岳「騎牟礼城址KOM」はジェビン・ユン(韓国、ルージャイ・インシュランス・ウィンスペース)が先頭通過している。

岡本隼(愛三工業レーシングチーム)らを含む8名に逃げグループ photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

プロトンを牽引したマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)は、この後リタイアした photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

原尻の滝の上を駆け抜けていくプロトン photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
逃げグループに3分差を許すプロトンでは、序盤に集団牽引をしていたマルチェッリがリタイアした。前日の勝者コメントでは体調不良を訴えていたこともあり、これで総合リーダージャージの持ち主が変わることが確定。続く1級山岳「久住高原KOM」はジェラルド・レデスマ(スペイン、VC福岡)がトップを獲る一方、UAEチームエミレーツXRGがペースを作るプロトンが、逃げとのタイム差を徐々に縮めていく。
そしていよいよレースは、この日最大の勝負所である1級山岳「箱石峠KOM」に突入する。プロトンではリードアウトを担当したギリシャ王者、ニキフォロス・アルヴァニトゥ(XDSアスタナ)がハイペースを刻む。1分40秒先行していた先頭集団からは、アドネ・ファンエングレン(オランダ、トレンガヌ・サイクリングチーム)がアタック。33歳のベテランクライマーは箱石峠KOMを先頭通過し、プロトンではトタルエネルジーの猛攻によって人数が絞られる。その後の下りでファンエングレンが捉えられ、勝負は先頭の約20名に絞られた。

阿蘇山に入った選手たち photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

箱石峠KOMを先頭通過したアドネ・ファンエングレン(オランダ、トレンガヌ・サイクリングチーム) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

残り13km地点でプロトンを飛び出したマルコ・シュレットル(オーストリア、XDSアスタナ) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
残り13km地点では、エーススプリンターであるマルチェッリを失ったXDSアスタナからマルコ・シュレットル(オーストリア)がアタック。今年プロデビューした23歳による好機を捉えた動きだったが、プロトンは残り8kmで引き戻し、今度はアレクサンドル・バルメール(スイス、ソリューションテックNIPPOラーリ)が飛び出すものの決まらない。そしてペースが上がりきらない先頭集団には、後続から追走が合流し、34名による集団スプリントに持ち込まれた。
小石祐馬(キナンレーシングチーム)と谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン)、そしてスプリント力のある岡本という日本人3名を含む集団からは、残り2km手前でスプリント勝負を嫌ったレイン・タラマエ(エストニア、キナンレーシングチーム)が飛び出す。しかし残り350mのコーナーで引き戻されると、南阿蘇村役場前の、残り100mから始まる最終ストレートにウィリアム・ヘファーナン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ)が先頭で入った。
フィニッシュ手前の緩い右コーナーを、イン側の最短ラインで抜けるヘファーナンだったが、その外側からイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が迫り、最後に差し切った。

先行したヘファーナンを抜き、勝利したイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
前ポルトガル王者が見せた、狙いすましたスプリント勝利。「この勝利を誇りに思う。今大会、チームとしての目標は総合争いはもちろん、ステージで1勝することだった。素晴らしい走りを見せてくれたチームメイトに感謝したい。マルコス(フレイレ)が昨日リタイアしてしまったので、チームは僕を除く4名で集団牽引していたんだ。だからこそこの勝利がとても嬉しい」と、オリヴェイラは今季初勝利を喜んだ。
また「日本の風景は素晴らしく、人もまた優しい。そんな国で手に入れたこの勝利は、キャリアのなかでも最高の勝利の一つ。これ以上望めるものはないぐらいだ」とも。
2位には惜しくも勝利を逃したヘファーナンが入り、3位はルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、リーニン・スター)。日本チームからはベンジャミ・プラデス(スペイン、VC福岡)が4位に入り、日本人では序盤に形成された逃げに入りながらもスプリントに加わった岡本が最高位の9位で、総合でも11位に上がったため、ベストジャパニーズ賞を獲得した。

総合でも首位に立ったイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

ベストジャパニーズ賞を獲得した岡本隼(愛三工業レーシングチーム) photo:ツール・ド・九州2026実行委員会

「がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026」の第2ステージである「大分・熊本ステージ」は、その名の通り大分県と熊本県が舞台となった。スタート地点の大分県・豊後大野市役所から、阿蘇山に向けて西へ進む。最初の勝負所は「久住高原KOM」と、やまなみハイウェイを経て至る阿蘇山の「箱石峠KOM」。フィニッシュ地点は、箱石峠から下った先にある南阿蘇村役場だ。
レースは前日に棄権した7名に加え、この日スタートしなかったノア・ブランニン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ)を除く99名がスタートラインに並んだ。その先頭には、前日勝者で青の総合リーダージャージを着るマッテオ・マルチェッリ(イタリア、XDSアスタナ)が立ち、午前10時にレースがスタートした。
この日形成されたのは、岡本隼(愛三工業レーシングチーム)や新城雄⼤(キナンレーシングチーム)を含む8名の逃げ集団だった。UAEチームエミレーツXRGとXDSアスタナというワールドチームやプロチームは選手を送らず、メイン集団を牽引。「東洋のナイアガラ」と呼ばれる大分県の「原尻の滝」を過ぎ、2級山岳「騎牟礼城址KOM」はジェビン・ユン(韓国、ルージャイ・インシュランス・ウィンスペース)が先頭通過している。



逃げグループに3分差を許すプロトンでは、序盤に集団牽引をしていたマルチェッリがリタイアした。前日の勝者コメントでは体調不良を訴えていたこともあり、これで総合リーダージャージの持ち主が変わることが確定。続く1級山岳「久住高原KOM」はジェラルド・レデスマ(スペイン、VC福岡)がトップを獲る一方、UAEチームエミレーツXRGがペースを作るプロトンが、逃げとのタイム差を徐々に縮めていく。
そしていよいよレースは、この日最大の勝負所である1級山岳「箱石峠KOM」に突入する。プロトンではリードアウトを担当したギリシャ王者、ニキフォロス・アルヴァニトゥ(XDSアスタナ)がハイペースを刻む。1分40秒先行していた先頭集団からは、アドネ・ファンエングレン(オランダ、トレンガヌ・サイクリングチーム)がアタック。33歳のベテランクライマーは箱石峠KOMを先頭通過し、プロトンではトタルエネルジーの猛攻によって人数が絞られる。その後の下りでファンエングレンが捉えられ、勝負は先頭の約20名に絞られた。



残り13km地点では、エーススプリンターであるマルチェッリを失ったXDSアスタナからマルコ・シュレットル(オーストリア)がアタック。今年プロデビューした23歳による好機を捉えた動きだったが、プロトンは残り8kmで引き戻し、今度はアレクサンドル・バルメール(スイス、ソリューションテックNIPPOラーリ)が飛び出すものの決まらない。そしてペースが上がりきらない先頭集団には、後続から追走が合流し、34名による集団スプリントに持ち込まれた。
小石祐馬(キナンレーシングチーム)と谷順成(Astemo宇都宮ブリッツェン)、そしてスプリント力のある岡本という日本人3名を含む集団からは、残り2km手前でスプリント勝負を嫌ったレイン・タラマエ(エストニア、キナンレーシングチーム)が飛び出す。しかし残り350mのコーナーで引き戻されると、南阿蘇村役場前の、残り100mから始まる最終ストレートにウィリアム・ヘファーナン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ)が先頭で入った。
フィニッシュ手前の緩い右コーナーを、イン側の最短ラインで抜けるヘファーナンだったが、その外側からイヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)が迫り、最後に差し切った。

前ポルトガル王者が見せた、狙いすましたスプリント勝利。「この勝利を誇りに思う。今大会、チームとしての目標は総合争いはもちろん、ステージで1勝することだった。素晴らしい走りを見せてくれたチームメイトに感謝したい。マルコス(フレイレ)が昨日リタイアしてしまったので、チームは僕を除く4名で集団牽引していたんだ。だからこそこの勝利がとても嬉しい」と、オリヴェイラは今季初勝利を喜んだ。
また「日本の風景は素晴らしく、人もまた優しい。そんな国で手に入れたこの勝利は、キャリアのなかでも最高の勝利の一つ。これ以上望めるものはないぐらいだ」とも。
2位には惜しくも勝利を逃したヘファーナンが入り、3位はルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、リーニン・スター)。日本チームからはベンジャミ・プラデス(スペイン、VC福岡)が4位に入り、日本人では序盤に形成された逃げに入りながらもスプリントに加わった岡本が最高位の9位で、総合でも11位に上がったため、ベストジャパニーズ賞を獲得した。


がんばろう熊本 マイナビ ツール・ド・九州2026 大分・熊本ステージ結果
| 1位 | イヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | 3:03:31 |
| 2位 | ウィリアム・ヘファーナン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ) | |
| 3位 | ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、リーニン・スター) | |
| 4位 | ベンジャミ ・プラデス(スペイン、VC福岡) | |
| 5位 | ジョルダン・ジェガット(フランス、トタルエネルジー) | |
| 6位 | ニコロ・ガリッボ(イタリア、チーム右京) | |
| 7位 | フェデリコ・イアコモーニ(イタリア、チーム右京) | |
| 8位 | アレクサンドル・バルメール(スイス、ソリューションテックNIPPOラーリ) | |
| 9位 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) | |
| 10位 | トンマゾ・ダティ(イタリア、チーム右京) |
個人総合成績
| 1位 | イヴォ・オリヴェイラ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG) | 6:13:03 |
| 2位 | ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、リーニン・スター) | +0:07 |
| 3位 | ウィリアム・ヘファーナン(オーストラリア、キャッシュXボディラップ) | +0:09 |
| 4位 | ジェラルド ・レデスマ(スペイン、VC福岡) | +0:14 |
| 5位 | アレッシオ・デッレヴェドーヴェ(イタリア、XDSアスタナ) | +0:15 |
| 6位 | ジョルダン・ジェガット(フランス、トタルエネルジー) | +0:16 |
| 7位 | マティアス・ブレンホイ(デンマーク、トレンガヌ・サイクリングチーム) | |
| 8位 | トンマゾ・ダティ(イタリア、チーム右京) | +0:17 |
| 9位 | マッテオ・レニャンティ(イタリア、ソリューションテックNIPPOラーリ) | +0:18 |
| 10位 | ベン・グランジャー(イギリス、ソリューションテックNIPPOラーリ) | |
| 11位 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) | +0:19 |
その他の特別賞
| ポイント賞 | ルーク・マッジウェイ(ニュージーランド、リーニン・スター) |
| 山岳賞 | ジェラルド ・レデスマ(スペイン、VC福岡) |
| ベストジャパニーズ賞 | 岡本隼(愛三工業レーシングチーム) |
| チーム総合成績 | XDSアスタナ |
text:Sotaro.Arakawa
photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
photo:ツール・ド・九州2026実行委員会
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