レースが途中で中止されたブエルタ・ア・エスパーニャ最終第21ステージ。ヴィンゲゴーが総合優勝を喜び、アルメイダは「奇妙で厳しい3週間だった」と振り返った。UCIの対応を批判したクフィアトコフスキなど、選手たちのコメントを紹介する。
マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

前日勝者で総合優勝を決めたヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク) photo:CorVos
この総合優勝を心から誇りに思う。自分にとって初めてのブエルタ、そしてキャリア3つ目のグランツール制覇だ。この3週間はとても厳しく、第1週はとても調子が良くてステージ2勝することができた。その後は苦しい時期もあったが、幸運にも第3週の週末(第20ステージ)に復調することができた。
ボラ・デル・ムンドでのステージ優勝は、僕に大きな満足感を与えてくれた。このブエルタを最高の形で締めくくることができた。
総合2位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)

ヴィンゲゴーと熾烈なマイヨロホ争いを繰り広げたアルメイダ photo:CorVos
僕たちの走りは誇れるものだった。このブエルタを多くの成功と共に終えることができ、僕らはできる限りのことをした。しかし、少し奇妙なブエルタでもあった。 なぜなら勝負を分かつと予想していたステージが、それほど決定的な展開にならなかったからだ。
コースプロフィール上、最も易しい登りと思われた第9ステージで、最もタイム差がついた。それは僕たちが本当に厳しいレース展開にしたからだ。つまり、コースではなく選手たちこそが、レースを厳しいものにするということを示した。この3週間を振り返れば本当に大変なブエルタだった。僕たちは胸を張って帰ることができる。
UCIに対し苦言を呈すミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)
もしUCI(国際自転車競技連合)や関係当局が早い段階で正しい判断を下せなかったのなら、抗議者が望みを叶えたという事実は長期的に見て自転車ロードレースにとって非常に悪い。 何も起きていないふりをすることはできない。
自転車ロードレースが効果的な抗議の場として利用され得ることが、誰の目にも明らかになった。次はもっとひどくなるだろう。 なぜなら今回はそれが許され、見て見ぬふりをされたからだ。この素晴らしいイベントを観戦に来たファンにとって本当に残念だ。個人的には「すべて問題ない」と信じさせられるよりも、事前にレース中止を知らされる方がよかった。
ヴィスマ・リースアバイクのリシャール・プリュッゲCEO

自身初のマイヨロホを獲得したヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク)とヴィスマ・リースアバイクの選手たち photo:A.S.O.
何よりもこの総合優勝が嬉しく、また誇りに思う。マドリッドの中心部で美しいフィナーレの機会が、我々とファンから奪われてしまい残念だ。我々は自分たちなりの方法でチームと共にマイヨロホを祝福し、この素晴らしい結果を称えたい。
現在では、スポーツが社会問題を訴える場としてますます利用されている。選手は守られなければならない。 彼らが社会的議論の犠牲になってはならない。その議論は常にアスリートの舞台の外で行われるべきだ。アスリートは競技の場でのみ自由に戦うべきであり、我々の場合はコース上で戦うべきだ。 そうでなければ、スポーツの統合力という本質そのものが危機にさらされる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
マイヨロホ ヨナス・ヴィンゲゴー(デンマーク、ヴィスマ・リースアバイク)

この総合優勝を心から誇りに思う。自分にとって初めてのブエルタ、そしてキャリア3つ目のグランツール制覇だ。この3週間はとても厳しく、第1週はとても調子が良くてステージ2勝することができた。その後は苦しい時期もあったが、幸運にも第3週の週末(第20ステージ)に復調することができた。
ボラ・デル・ムンドでのステージ優勝は、僕に大きな満足感を与えてくれた。このブエルタを最高の形で締めくくることができた。
総合2位 ジョアン・アルメイダ(ポルトガル、UAEチームエミレーツXRG)

僕たちの走りは誇れるものだった。このブエルタを多くの成功と共に終えることができ、僕らはできる限りのことをした。しかし、少し奇妙なブエルタでもあった。 なぜなら勝負を分かつと予想していたステージが、それほど決定的な展開にならなかったからだ。
コースプロフィール上、最も易しい登りと思われた第9ステージで、最もタイム差がついた。それは僕たちが本当に厳しいレース展開にしたからだ。つまり、コースではなく選手たちこそが、レースを厳しいものにするということを示した。この3週間を振り返れば本当に大変なブエルタだった。僕たちは胸を張って帰ることができる。
UCIに対し苦言を呈すミハウ・クフィアトコフスキ(ポーランド、イネオス・グレナディアーズ)
If the UCI and the responsible bodies couldn’t make the right decisions early enough, then long-term it’s very bad for cycling that the protesters managed to get what they wanted. You can’t just pretend nothing is happening.
— Michał Kwiatkowski (@kwiato) September 14, 2025
From now on, it’s clear for everyone that a cycling… pic.twitter.com/UZumVr2CRv
もしUCI(国際自転車競技連合)や関係当局が早い段階で正しい判断を下せなかったのなら、抗議者が望みを叶えたという事実は長期的に見て自転車ロードレースにとって非常に悪い。 何も起きていないふりをすることはできない。
自転車ロードレースが効果的な抗議の場として利用され得ることが、誰の目にも明らかになった。次はもっとひどくなるだろう。 なぜなら今回はそれが許され、見て見ぬふりをされたからだ。この素晴らしいイベントを観戦に来たファンにとって本当に残念だ。個人的には「すべて問題ない」と信じさせられるよりも、事前にレース中止を知らされる方がよかった。
ヴィスマ・リースアバイクのリシャール・プリュッゲCEO

何よりもこの総合優勝が嬉しく、また誇りに思う。マドリッドの中心部で美しいフィナーレの機会が、我々とファンから奪われてしまい残念だ。我々は自分たちなりの方法でチームと共にマイヨロホを祝福し、この素晴らしい結果を称えたい。
現在では、スポーツが社会問題を訴える場としてますます利用されている。選手は守られなければならない。 彼らが社会的議論の犠牲になってはならない。その議論は常にアスリートの舞台の外で行われるべきだ。アスリートは競技の場でのみ自由に戦うべきであり、我々の場合はコース上で戦うべきだ。 そうでなければ、スポーツの統合力という本質そのものが危機にさらされる。
text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos, A.S.O.
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