時折小雨がぱらつく山中湖畔の朝。それでも並んだバイクたちはどれもピカピカに磨かれていた。ライドは短くなってしまったけれど、「ファクターオーナー」という共通の情熱の前では天気なんて関係なかった。記念すべき第1回のファクターオーナーズライドの模様をレポートします。

CC TOKYOの萩原さんがライドをコーディネイト photo:So Isobe 
ファクターを取り使うショップ、SBCのスタッフさんとお客さんチーム photo:So Isobe

参加者全員でまずは記念撮影!これから走り出します photo:So Isobe
2025年10月26日(日)、初秋の山中湖を舞台に行われたのがイギリス発祥のハイエンドバイクブランド、ファクターが日本で初めて開催したオーナー限定ライド。ブランドの世界観を共有し、オーナー同士のつながりを育む特別な1日として企画され、サポートカー付きのライドや、BBQランチと至れり尽くせりの内容で開催されたのだった。
ファクターの輸入販売を行うトライスポーツの「プレミアムブランドらしい、プレミアムなオーナー体験を提供したい」という思いを込めて初開催されたイベントには全国から13名のオーナーがエントリー。前日からの雨でライドコースは短縮、来日予定だった創業者ロブ・ギティス氏も風邪をひいて参加を見送ってしまったものの、ふたを開けてみれば、それを残念がる声はひとつもなかった。

山中湖周辺をぐるっとサイクリング。この日は残念ながら眺望ゼロでした photo:So Isobe

ファクターだらけです(あたりまえ) photo:So Isobe 
ファクターだらけ!(2回目) photo:So Isobe
朝の段階では「本当に走るの...?」という表情も少なくなかった(僕も正直不安でした)けれど、いざ走れば「ファクターオーナー」という共通の情熱の前では天気なんて関係なかった。ほとんどが初対面の方ばっかりだったけれど、みんなが自分のバイクを自慢したくてうずうずしているし、他の人の話を聞きたくてうずうずしている。
「このカラーのOSTROの欲しかったんですよ〜」とか、「同じ色がいるとは思わなかった...」とか、「このダリモの軽量ハンドル付けてみたかったんです!実際どうですか?」などなど、ひとたび話せばどうにも話が止まらない。10分間の途中休憩が気づけば倍に増えていたり、コースが短縮されていなかったら絶対お昼の予約時間に間に合っていなかったはず(笑)。

ライド終わりは少し雨も小降りに。晴れたのはお昼を食べ終わった後でした(あるある) photo:So Isobe

アフターライドは焼肉ランチです! photo:So Isobe 
とてもいいお肉で美味しかったです。量も大満足! photo:So Isobe

おや、鉄板奉行がいらっしゃいますね photo:So Isobe 
じゃんけん大会の優勝賞品は、プロ選手のサイン入りTシャツ。トライスポーツ社長の霊山高志さんよりプレゼント photo:So Isobe
かくいう僕、磯部も第2世代のONEを所有するオーナー。インプレッション記事でしばしばweb上に登場させているマイバイクに、この日のために磨きを入れて「ONEオーナーなんてきっと少ないだろうから自慢してやろ」と思っていた一人だったりする。実際にONEオーナーもお一人いらっしゃって、その方と「OSTROも良いけど、やっぱトンデモデザインのONEッスよね(個人の主観です)」とか「雨の日に走るとダウンチューブのとこからめっちゃ水飛んできますよね(双胴ダウンチューブなので、前輪の跳ね上げが直接顔目掛けてブッ飛んでくるのだ)」「わかるわかる〜!」とか、今思えばちょっと異常なくらい(笑)盛り上がった。
あなたのファクター、見せてください!
ライドを終えたあとのピットエリアでは、自然とバイク談義が始まっていた。スタッフが呼びかけたわけでもなく、オーナー同士が自然と集まる時間。それがこのイベントのハイライトだった。それぞれのファクターには、それぞれのストーリーがある。ここからは、そんなオーナーたちの愛車自慢を紹介します。
山長洋一さん:OSTRO VAM
「ロードバイクは20代のころに乗っていたんですが、今回は15年ぶりの復帰なんです」と話すのは、遠路大阪から参加した山長洋一さん。再びロードバイクを始めたきっかけはダイエットだったという。

山長洋一さんのOSTRO VAM photo:So Isobe
「最初はキャニオンと悩んでたんですけど、TikTokでファクターを見た瞬間にこれや!と思って(笑)。ファクターとカスクの組み合わせがめちゃくちゃカッコよくて、見栄えって大事じゃないですか」とのこと。OSTRO一択で、最初は初音ミクモデルを希望していたものの、売り切れてしまい悩みに悩んでこのホワイトカラーにしたそうだ。今年から乗り始め、ディスクブレーキやDI2に「15年の時代の進化を感じた」と驚きを隠さない。「しんどいはずの距離が楽に感じるんです。おかげで2か月で5kg痩せました(笑)」。
ファクターとマヴィックホイールはあまり見ない組み合わせだが、これも縁あってのこと。「昔、沖縄のセンチュリーライドでパンクしたときにマヴィックに助けてもらって。それ以来、次にホイールを買うならマヴィックって決めてたんです」と振り返る。コンポはULTEGRAだが、「一番稼働する部分ですから」とリアディレイラーはDURA-ACE。一切不満のない組み合わせにしている。

「昔イベントでマヴィックに助けてもらったので...」と、ホイールはマヴィック photo:So Isobe

ディレイラーはDURA-ACE。ライドのストレスが無いように選んだ組み合わせ photo:So Isobe 
お世話になったマヴィックのロゴ。さりげなさにセンスが光ります photo:So Isobe
今後は淡路島やしまなみ海道などに走りに行きたいとのこと。「昔より楽に走れるし、やっぱりこの見た目が最高。ダイエットも続けます(笑)」。ちなみに背後に写っている、カッコ良くキマったランクル250も山長さんの愛車。こだわりを強く感じる、センスの詰まった方でした。
大家弘士さん:OSTRO VAM

大家弘士さんのOSTRO VAM photo:So Isobe
「ヒルクライムを頑張っているので、本当は(軽量モデルの)O2が良いなって思っていたんです。でも試乗したらOSTROの方が走りが好みだった」と言うのは大家博史さん。実は初代OSTROからの乗り換えで「初代は整備性がちょっと微妙なところもありましたが、その辺はしっかり改善されてます。乗り心地も良くなったし、より走りやすくなった印象ですね」と太鼓判を押す。カラーはオレンジとパープルのグラデーションが目立つヒューマンパワードヘルスカラーで、各パーツもフレームに合わせてカラーコーディネイトしている。
「僕の走りスタイルは、どちらかというとレースではなくて、エンデュランス寄りなんです。長距離もヒルクライムも好きなので、今思えばO2よりOSTROのほうが合っている。選択は間違ってなかったかな、と。OSTROはヒルクライムだけじゃなくて平坦も気持ちよく走れるんですよ」とも。

ギリギリこのイベントに間に合ったダリモの超軽量ハンドル photo:So Isobe

シートポストもダリモ製に交換。振りが軽くなったそうです photo:So Isobe 
ディスクブレーキやパワーメーターはフレームカラーに合わせてチョイス photo:So Isobe
実は大家さん、 1ヶ月前にこのOSTROを納車したばかりで、このイベントの直前に納品されたダリモの超軽量ハンドルとシートポストを急遽アッセンブル。このイベントが新パーツでの初ライドになったという。「とてもダンシングの振りが軽くなって満足です。今日はイージーライドだったので、今度全開で走るのが楽しみです」。
大家さんの目標は明確だ。「今年の富士ヒルではシルバーを逃してしまったので、来年こそはこいつで取り返したいです!」語る声に迷いはなく、まっすぐに走りと向き合う姿が印象的でした。
一杉研斗さん:ONE

一杉研斗さんのONE photo:So Isobe
「まさかONE仲間(筆者のことです)に会えるとは思ってなかったです」と笑うのは一杉研斗さん。TTバイクのようなヒンジ式フォークや双胴ダウンチューブを装備し、ファクターの中でもひときわ存在感を放つエアロロード、ONEが愛車だ。
「完全に見た目です。あのフォルムにやられました。乗るたびにこの形が好きだなって思うんですよね(わかります!)」。最初に組んだ時はブラックインクのホイールを履いていたが、その後ジップ404を経て、現在はフレームの硬さとバランスの良いエンヴィのSES 4.5に落ち着いたという。ホイールのホワイトデカールは自分で本国から取り寄せて貼ったもの。「パチものじゃありませんよ(笑)。フレームのホワイトロゴに合わせてこの色にしました。ロゴが目立つのでゆっくり走れません」。その細部へのこだわりが、まさに“見た目で走る派”のプライドを感じさせる。

時代を先取りした専用フロントフォーク。これぞONEの特徴です photo:So Isobe

ホイールはエンヴィSES 4.5。ホワイトデカールは本国から取り寄せたものだそう photo:So Isobe 
ONEのもう一つの特徴が、この双胴ダウンチューブ photo:So Isobe
コンポーネントはスラムのFORCE AXSで、フロントシングル仕様という「エアロ」っぷり。余計なカラーパーツも使わず、センス良くまとめられている。
普段はショップ仲間とカフェライド中心で、30〜40kmの軽めの距離を走ることが多いという。「SBCの仲間に誘われて、たまに自走で100kmくらい行くこともあります。やっぱりこの色だから海岸線が似合うなと思って。150km、200kmと海沿いをどこまで行けるか、挑戦してみたいなと思っています」。
大西恵太さん:OSTRO VAM

大西恵太さんのOSTRO VAM photo:So Isobe
「ファクターとはもう長い付き合いですね。TEAM UKYOのメカニック時代からずっと触っていました」と語るのは、ファクターの日本正規代理店、トライスポーツの大西恵太さん。なるしまフレンド勤務から欧州プロレースメカニシャンに転身し、深い機材知識を持って昨年トライスポーツに入社。今回のオーナーズライドを企画した張本人でもある。
「ファクターはプレミアムブランドとしての位置づけなので、モノを販売するだけでなく、プレミアムな体験そのものを届けたいという思いがありました。横のつながりが生まれにくいと感じている方にも、こうして顔を合わせて一緒に楽しめる場をつくりたかったんです」。この日はあいにくの天候だったが、参加者の反応は上々。「雨ではありましたが、またやってください!という声をたくさん頂けて本当に嬉しかったです。今回は初開催ということで反省点もありますが、次はもっと楽しめる内容にしていきたいと思っています」。

ビョルンのコルクサドル(!)「最初はレーパンへの攻撃性高いけれど、馴染むととても良いです」とのこと photo:So Isobe

売れ筋だというSUMCのチェーン。カラーコーディネイトもバッチリ photo:So Isobe 
イチオシのTUFO製タイヤ「トラックのイメージが強いけど、実際とてもいいですね。真円度も高いし、グリップがとてもいい」 photo:So Isobe
大西さん自身もOSTROのオーナーとして走ったひとり。「試乗車で走ったときにSTRAVAの自己ベストを全部更新したんです。今のバイクってここまで違うんだと実感しましたね。ファクターは乗ればわかる、快適で速くて、何より楽しいバイクです」。
最後に、ブランドのこれからについてこう締めくくってくれた。「今は塗装もすべて手仕上げで、細部のクオリティにとてもこだわっています。見た目の美しさと、実際に乗ったときの快適さ、その両方を感じていただけたらうれしいです。ファクターを選んでいただいた皆さんに、これからも“プレミアムな体験”をお届けしたいですね」。

僕ことCWスタッフ磯部と一杉さんはONE仲間になりました。今度一緒にONEライドしましょうね photo:So Isobe
走り終えたあと、泥はねだらけのファクターを囲んで笑う参加者たち。天気なんて関係ない。「また来年もやりましょう」「今度一緒に走りに行きませんか?」こうしたユーザーどうしがつながるライドが、他のブランドにももっと広がったら、きっとサイクルシーンはもっと面白くなるはず。そんなことを感じるオーナーズライドだった。
text&photo:(ONEオーナーの)So Isobe



2025年10月26日(日)、初秋の山中湖を舞台に行われたのがイギリス発祥のハイエンドバイクブランド、ファクターが日本で初めて開催したオーナー限定ライド。ブランドの世界観を共有し、オーナー同士のつながりを育む特別な1日として企画され、サポートカー付きのライドや、BBQランチと至れり尽くせりの内容で開催されたのだった。
ファクターの輸入販売を行うトライスポーツの「プレミアムブランドらしい、プレミアムなオーナー体験を提供したい」という思いを込めて初開催されたイベントには全国から13名のオーナーがエントリー。前日からの雨でライドコースは短縮、来日予定だった創業者ロブ・ギティス氏も風邪をひいて参加を見送ってしまったものの、ふたを開けてみれば、それを残念がる声はひとつもなかった。



朝の段階では「本当に走るの...?」という表情も少なくなかった(僕も正直不安でした)けれど、いざ走れば「ファクターオーナー」という共通の情熱の前では天気なんて関係なかった。ほとんどが初対面の方ばっかりだったけれど、みんなが自分のバイクを自慢したくてうずうずしているし、他の人の話を聞きたくてうずうずしている。
「このカラーのOSTROの欲しかったんですよ〜」とか、「同じ色がいるとは思わなかった...」とか、「このダリモの軽量ハンドル付けてみたかったんです!実際どうですか?」などなど、ひとたび話せばどうにも話が止まらない。10分間の途中休憩が気づけば倍に増えていたり、コースが短縮されていなかったら絶対お昼の予約時間に間に合っていなかったはず(笑)。





かくいう僕、磯部も第2世代のONEを所有するオーナー。インプレッション記事でしばしばweb上に登場させているマイバイクに、この日のために磨きを入れて「ONEオーナーなんてきっと少ないだろうから自慢してやろ」と思っていた一人だったりする。実際にONEオーナーもお一人いらっしゃって、その方と「OSTROも良いけど、やっぱトンデモデザインのONEッスよね(個人の主観です)」とか「雨の日に走るとダウンチューブのとこからめっちゃ水飛んできますよね(双胴ダウンチューブなので、前輪の跳ね上げが直接顔目掛けてブッ飛んでくるのだ)」「わかるわかる〜!」とか、今思えばちょっと異常なくらい(笑)盛り上がった。
あなたのファクター、見せてください!
ライドを終えたあとのピットエリアでは、自然とバイク談義が始まっていた。スタッフが呼びかけたわけでもなく、オーナー同士が自然と集まる時間。それがこのイベントのハイライトだった。それぞれのファクターには、それぞれのストーリーがある。ここからは、そんなオーナーたちの愛車自慢を紹介します。
山長洋一さん:OSTRO VAM
「ロードバイクは20代のころに乗っていたんですが、今回は15年ぶりの復帰なんです」と話すのは、遠路大阪から参加した山長洋一さん。再びロードバイクを始めたきっかけはダイエットだったという。

「最初はキャニオンと悩んでたんですけど、TikTokでファクターを見た瞬間にこれや!と思って(笑)。ファクターとカスクの組み合わせがめちゃくちゃカッコよくて、見栄えって大事じゃないですか」とのこと。OSTRO一択で、最初は初音ミクモデルを希望していたものの、売り切れてしまい悩みに悩んでこのホワイトカラーにしたそうだ。今年から乗り始め、ディスクブレーキやDI2に「15年の時代の進化を感じた」と驚きを隠さない。「しんどいはずの距離が楽に感じるんです。おかげで2か月で5kg痩せました(笑)」。
ファクターとマヴィックホイールはあまり見ない組み合わせだが、これも縁あってのこと。「昔、沖縄のセンチュリーライドでパンクしたときにマヴィックに助けてもらって。それ以来、次にホイールを買うならマヴィックって決めてたんです」と振り返る。コンポはULTEGRAだが、「一番稼働する部分ですから」とリアディレイラーはDURA-ACE。一切不満のない組み合わせにしている。



今後は淡路島やしまなみ海道などに走りに行きたいとのこと。「昔より楽に走れるし、やっぱりこの見た目が最高。ダイエットも続けます(笑)」。ちなみに背後に写っている、カッコ良くキマったランクル250も山長さんの愛車。こだわりを強く感じる、センスの詰まった方でした。
大家弘士さん:OSTRO VAM

「ヒルクライムを頑張っているので、本当は(軽量モデルの)O2が良いなって思っていたんです。でも試乗したらOSTROの方が走りが好みだった」と言うのは大家博史さん。実は初代OSTROからの乗り換えで「初代は整備性がちょっと微妙なところもありましたが、その辺はしっかり改善されてます。乗り心地も良くなったし、より走りやすくなった印象ですね」と太鼓判を押す。カラーはオレンジとパープルのグラデーションが目立つヒューマンパワードヘルスカラーで、各パーツもフレームに合わせてカラーコーディネイトしている。
「僕の走りスタイルは、どちらかというとレースではなくて、エンデュランス寄りなんです。長距離もヒルクライムも好きなので、今思えばO2よりOSTROのほうが合っている。選択は間違ってなかったかな、と。OSTROはヒルクライムだけじゃなくて平坦も気持ちよく走れるんですよ」とも。



実は大家さん、 1ヶ月前にこのOSTROを納車したばかりで、このイベントの直前に納品されたダリモの超軽量ハンドルとシートポストを急遽アッセンブル。このイベントが新パーツでの初ライドになったという。「とてもダンシングの振りが軽くなって満足です。今日はイージーライドだったので、今度全開で走るのが楽しみです」。
大家さんの目標は明確だ。「今年の富士ヒルではシルバーを逃してしまったので、来年こそはこいつで取り返したいです!」語る声に迷いはなく、まっすぐに走りと向き合う姿が印象的でした。
一杉研斗さん:ONE

「まさかONE仲間(筆者のことです)に会えるとは思ってなかったです」と笑うのは一杉研斗さん。TTバイクのようなヒンジ式フォークや双胴ダウンチューブを装備し、ファクターの中でもひときわ存在感を放つエアロロード、ONEが愛車だ。
「完全に見た目です。あのフォルムにやられました。乗るたびにこの形が好きだなって思うんですよね(わかります!)」。最初に組んだ時はブラックインクのホイールを履いていたが、その後ジップ404を経て、現在はフレームの硬さとバランスの良いエンヴィのSES 4.5に落ち着いたという。ホイールのホワイトデカールは自分で本国から取り寄せて貼ったもの。「パチものじゃありませんよ(笑)。フレームのホワイトロゴに合わせてこの色にしました。ロゴが目立つのでゆっくり走れません」。その細部へのこだわりが、まさに“見た目で走る派”のプライドを感じさせる。



コンポーネントはスラムのFORCE AXSで、フロントシングル仕様という「エアロ」っぷり。余計なカラーパーツも使わず、センス良くまとめられている。
普段はショップ仲間とカフェライド中心で、30〜40kmの軽めの距離を走ることが多いという。「SBCの仲間に誘われて、たまに自走で100kmくらい行くこともあります。やっぱりこの色だから海岸線が似合うなと思って。150km、200kmと海沿いをどこまで行けるか、挑戦してみたいなと思っています」。
大西恵太さん:OSTRO VAM

「ファクターとはもう長い付き合いですね。TEAM UKYOのメカニック時代からずっと触っていました」と語るのは、ファクターの日本正規代理店、トライスポーツの大西恵太さん。なるしまフレンド勤務から欧州プロレースメカニシャンに転身し、深い機材知識を持って昨年トライスポーツに入社。今回のオーナーズライドを企画した張本人でもある。
「ファクターはプレミアムブランドとしての位置づけなので、モノを販売するだけでなく、プレミアムな体験そのものを届けたいという思いがありました。横のつながりが生まれにくいと感じている方にも、こうして顔を合わせて一緒に楽しめる場をつくりたかったんです」。この日はあいにくの天候だったが、参加者の反応は上々。「雨ではありましたが、またやってください!という声をたくさん頂けて本当に嬉しかったです。今回は初開催ということで反省点もありますが、次はもっと楽しめる内容にしていきたいと思っています」。



大西さん自身もOSTROのオーナーとして走ったひとり。「試乗車で走ったときにSTRAVAの自己ベストを全部更新したんです。今のバイクってここまで違うんだと実感しましたね。ファクターは乗ればわかる、快適で速くて、何より楽しいバイクです」。
最後に、ブランドのこれからについてこう締めくくってくれた。「今は塗装もすべて手仕上げで、細部のクオリティにとてもこだわっています。見た目の美しさと、実際に乗ったときの快適さ、その両方を感じていただけたらうれしいです。ファクターを選んでいただいた皆さんに、これからも“プレミアムな体験”をお届けしたいですね」。

走り終えたあと、泥はねだらけのファクターを囲んで笑う参加者たち。天気なんて関係ない。「また来年もやりましょう」「今度一緒に走りに行きませんか?」こうしたユーザーどうしがつながるライドが、他のブランドにももっと広がったら、きっとサイクルシーンはもっと面白くなるはず。そんなことを感じるオーナーズライドだった。
text&photo:(ONEオーナーの)So Isobe
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