シンガポールクリテリウムに出場したビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ)が、来季の所属チームについて「ほぼ確実に残留しない」と語った。



去就が注目されるビニヤム・ギルマイ(エリトリア、アンテルマルシェ・ワンティ) photo:CorVos

「当初は五分五分だった残留の可能性について、現時点では、ほぼ確実にチームを離れることになるだろう」と、ツール・ド・フランスEFGHシンガポール・クリテリウムに出場したギルマイは、Cyclingnewsの取材に対しそう答えた。

「もちろん個人的に決めることではないので、このことについて話す適切な時ではない。合併はすでに進行中で、明日には(アンテルマルシェの)誰が統合後のチームに残るかが発表されることになっている」。

今年7月に浮上したアンテルマルシェ・ワンティとロットの合併案。10月下旬に行われた来季ワールドチームのライセンス申請をアンテルマルシェが行わなかったことにより、ロットとの合併が確定した。UCI(国際自転車競技連合)の規定によると、ワールドチームとの契約を残していながらそのチームがライセンスを取得できなかった場合、選手に契約を早期終了できる権利が生じる(各国の労働法などに左右される場合もある)。

そのためチームと2028年までの契約を結びながらも、他チームへの移籍が現実味を帯びてきたギルマイ。移籍先としてはイスラエル・プレミアテックが筆頭とされ、新たにスーダル・クイックステップの名前も挙がっており、「いくつかの良いチームと話しているが、あくまで話しているだけ。自分のチームがどうするつもりなのか、そして自分が自由な身なのかどうかが分からない限りは何もできない。まだ何も決まっていないし、書面にサインもしていない」と現状を素直に明かした。

ギルマイは2024年はツール・ド・フランスで区間3勝と共にマイヨヴェール(ポイント賞)を獲得。しかし今年はツールを含めて2位が5回と、勝ち切れないレースが続き未勝利。チームもわずか4勝にとどまり、混乱がそのままギルマイ、そしてチーム全体の成績に直結してしまった形だ。

text:Sotaro.Arakawa
photo:CorVos

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