最初の休息日を終えたツールはカンタルの連続山岳から平坦2連戦、ヴォージュ、そして超級山岳プラトー・ド・ソレゾンへ。逃げ、スプリント、総合争いが交錯する2週目の6ステージをプレビューする。



7月14日(火)第10ステージ
オーリャック〜ル・リオラン 166.6km(山岳)


第10ステージ オーリャック〜ル・リオラン image:A.S.O.

カンタルで迎えた今大会最初の休息日を経て、選手たちの前に厳しい山岳ステージが立ちはだかる。平坦路は最初の65kmで終わり、ここから7つのカテゴリー山岳を越えていく。しかも、そのうち2つは1級山岳。獲得標高差は4,000mに迫る。

特にプロトンの人数を大きく削るのは、残り38.7kmから始まる1級山岳ピュイ・マリー・パ・ド・ペイロル(距離7.8km/平均6%)と1級山岳ペルテュス峠(距離4.4km/平均8.5%)の連続登坂。2024年大会の第11ステージにも登場した2つだが、今回は東側からピュイ・マリーにアプローチするため、距離が長く、平均勾配も緩やかになっている。

その時はピュイ・マリーでポガチャルがアタック。一度遅れたヴィンゲゴーは、続くペルテュス峠の頂上手前で追いつき、フィニッシュでの一騎打ちスプリントを制している。



7月15日(水)第11ステージ
ヴィシー〜ヌヴェール 161.3km(平坦)


第11ステージ ヴィシー〜ヌヴェール image:A.S.O.

前日のフィニッシュ後、一気に北へ移動した一行は、ヴィシーとヌヴェールを結ぶ161.3kmを走る。山岳は4級が序盤と後半にあるのみ。それ以外は真っ平らなため、前日の疲れを言い訳にしてはいられないスプリンターたちの出番だ。

総合勢にとっては移動ステージだが、スプリンターにとっては全力を賭けて取りにいくステージ。なぜなら2週目で集団スプリントが予想される日は、この日と翌日しか残されていないから。ヌヴェールのフィニッシュラインでガッツポーズを取っているのは誰か。



7月16日(木)第12ステージ
ヌヴェール・マニクール〜シャロン・シュル・ソーヌ 179.1km(平坦)


第12ステージ ネヴェール・マニ・クール〜シャロン・シュル・ソーヌ image:A.S.O.

前日から続く2日連続のスプリントステージ。途中に設定された4級山岳は、前日より1つ多い3つ。とはいえ、その距離も勾配もスプリンターを退けるほどではない。プロフィールだけを見れば平凡な平坦ステージだが、例年のシャンゼリゼ決戦のように、スプリンターにとっては重要な1日となるはず。なぜなら序盤に山岳が続く第17ステージを除けば、今大会最後のスプリントチャンスかもしれないから。

そのためプロトンは逃げに大きなタイム差を与えることは考えにくい。残り1.6kmからフィニッシュまで直線が続くため、白熱の大集団スプリントが楽しめるはずだ。



7月17日(金)第13ステージ
ドール〜ベルフォール 205.8km(丘陵)


第13ステージ ドール〜ベルフォール image:A.S.O.

2026年ツール・ド・フランスで唯一、コース距離が200kmを超える日。序盤から約152.3kmにわたって平坦路が続き、終盤に3級山岳と1級山岳を越える、シンプルだが過酷なレイアウトだ。レース主催者も認める逃げ向きのステージだが、ラストの1級山岳は総合勢が動くにも十分な難易度だ。

3級山岳の手前、メリゼには中間スプリントが設定されている。2023年限りで現役を退いたティボー・ピノの故郷であり、現在農場を営む場所でもある。その後、3級山岳コル・デ・クロワ(距離5.2km/平均4.8%)を越え、続いて待つのは、ツール初の山岳ステージに登場してから121年を迎える1級山岳バロン・ダルザス(距離8.8km/平均6.9%)。フィニッシュ地点は頂上ではなく、約30kmのダウンヒルを経たベルフォールに置かれている。



7月18日(土)第14ステージ
ミュルーズ〜ル・マルクシュタイン 155.3km(山岳)


第14ステージ ミュルーズ〜ル・マルクスタイン image:A.S.O.

総合勢にとって1週目の静かな週末はどこへやら。2週目の週末は、総合順位が大きく動くであろう厳しい2日間となりそうだ。まず待つのは、155.3kmに3つの1級山岳が詰め込まれた、獲得標高差3,800mの山岳ステージ。舞台はドイツやスイスとの国境にも近いヴォージュ山脈で、スタートからわずか12.6km地点の中間スプリントを通過すると、わずかな平坦区間を除いてアップダウンが続く。

まず1級山岳グラン・バロン(距離21.6km/平均4.7%)で最初の本格登坂を迎える。次にコース中盤の2級山岳をクリアし、前日も登った1級山岳バロン・ダルザス(距離8.8km/平均6.9%)を登坂。最後に待つのが1級山岳コル・デュ・アーグ(距離11.2km/平均7.3%)だ。

序盤から9〜10%前後の急勾配が続くが、登坂開始から約4kmで下り区間を挟むため、平均勾配は7.3%に抑えられている。終盤には再び平均10%近い勾配が現れ、総合勢のアタックには格好の舞台となる。ただしフィニッシュ地点は頂上にはなく、頂上からほぼ平坦な区間を5.9km進んだ先にある。



7月19日(日)第15ステージ
シャンパニョール〜プラトー・ド・ソレゾン 183.9km(山岳)


第15ステージ シャンパニョール〜プラトー・ド・ソレゾン image:A.S.O.

2週目を締めくくる山岳2連戦の2日目は、フランス・アルプス北部のボルヌ山塊を舞台にした、超級山岳プラトー・ド・ソレゾン(距離11.3km/平均9%)の山頂フィニッシュだ。

スタート直後から3級山岳を含むアップダウンを進み、コース後半でようやくこの日最初の本格山岳が登場する。1級山岳コル・ド・ラ・クロワゼットの登坂距離は4.7kmだが、平均勾配は11.2%。ここで集団は大きく絞り込まれ、下りの先に待つ3級山岳コート・デュ・モンも、登坂距離2.1kmながら平均8.3%と易しくない。

そして緩やかな下りを経て迎えるのが、超級山岳プラトー・ド・ソレゾンだ。ツール初登場だが、前哨戦のツール・オーヴェルニュ・ローヌ・アルプ最終ステージにも登場した。その時はイサーク・デルトロ(メキシコ、UAEチームエミレーツXRG)がラスト8kmから独走で勝利。区間2位のフアン・アユソ(スペイン、リドル・トレック)に1分差をつけ、総合優勝を決めた場所だ。



7月20日(月)休息日 オート=サヴォワ



text:Sotaro.Arakawa
image:A.S.O.

最新ニュース(全ジャンル)