8月31日、灼熱の三重県の鈴鹿サーキットで行われたシマノ鈴鹿ロードレースクラシック。女子レースは田中麗奈(Bellmare Women's Racing team)が集団スプリントで勝利。男子レースは目まぐるしく変わる展開の中、逃げ集団によるスプリントを中井唯晶(シマノレーシング)が制し、ホームレースで2連覇を達成した。



大会1日目に開催されたチームTTで最速タイムを叩き出し、優勝したシマノレーシング photo:Michinari TAKAGI

3名で参加となったチーム右京が2位と健闘 photo:Michinari TAKAGI
3位は愛三工業レーシングチーム photo:Michinari TAKAGI



8月30~31日に三重県の鈴鹿サーキットで開催された国内最大のロードレースイベント「シマノ鈴鹿ロード」。大会1日目に開催されたチームTTでは、シマノレーシングが最速タイムの27分41秒を叩き出して優勝を決めた。2位に続いたのは3名で参加となったチーム右京が健闘し、3位は愛三工業レーシングチーム。

30名が出場したシマノ鈴鹿ロードレースクラシック女子は最後まで集団がほぼ割れることなく、そのまま勝負はスプリントに持ち込まれた。先んじて踏み始めた田中麗奈(Bellmare Women's Racing team)が勝利を挙げた。

シマノ鈴鹿ロードレースクラシック女子は大きな集団のままレースを展開 photo:Michinari TAKAGI

田中麗奈(Bellmare Women's Racing team)が勝利 photo:Michinari TAKAGI

そして2日目に迎えたシマノ鈴鹿ロードレースクラシック男子。5.8kmの鈴鹿サーキットを10周する総距離58.07kmで争われるこのレースは、例年シマノ鈴鹿ロードを締めくくる最終種目として開催されてきたが、より多くの来場者に国内のトップ選手の走りを観てもらうべく、昨年よりスタート時間が12時過ぎへと変更された。

最も太陽が高くなったころ、レースのセレモニーが始まる。ホストチームであるシマノレーシングを筆頭に宇都宮ブリッツェン、キナンレーシングチームなど国内トップチームの選手たちがホームストレートの上側から登場。ピットエリアから観戦しているファンとハイタッチをしながらスタートラインに向かっていく。

ファンとハイタッチをしながらスタートラインに向かっていく橋本英也(キナンレーシングチーム) photo:Michinari TAKAGI
ホストチームであるシマノレーシングが最後に登場 photo:Michinari TAKAGI


シマノ鈴鹿ロードレースクラシック男子の156名がスタート photo:Michinari TAKAGI

スタート時間の12時8分、号砲と共にシマノレーシングを先頭に156名が一斉にスタート。ホームストレートを駆け抜け、シケインに辿り着くまでのわずかな間に既に数名の飛び出しがあったがすぐに集団が引き戻した。

ホストチームの意地を見せるべくシマノレーシングチームが積極的にレースを展開。3周目に出来た逃げから、風間翔眞(シマノレーシング)が単独でアタック。後方ではメイン集団からのブリッジもあり、追走は10名ほどに。

逃げに乗った風間翔眞(シマノレーシング)が単独でアタック photo:Michinari TAKAGI
補給所では多くの選手がスポーツドリンクや水を受け取っていた photo:Michinari TAKAGI


メイン集団と1分差を保ち周回を重ねていく逃げ集団 photo:Michinari TAKAGI

逃げ集団を追うメイン集団 photo:Michinari TAKAGI

しかし、風間の逃げは8周回目に吸収。風間を加えた逃げ集団は、宇都宮ブリッツェンから谷順成と武山晃輔、シマノレーシングチームの入部正太朗、渡邉和貴、愛三工業レーシングチームの岡本隼、南和人、チーム右京の増田成幸と小石祐馬、キナンレーシングチームの橋本英也、チームブリヂストンサイクリングの河野翔輝、VC VELOCEの石井雄悟、稲城FIETSクラスアクトの池谷隆太、総勢13名となった。

残り2周となる9周回では、先頭集団を更にふるいにかけるアタックが頻発。最終周回に入るころには7名に絞られる。一方、シマノレーシングがコントロールしているメイン集団も35秒差と迫る中、逃げから岡がアタックするも決まらない。そしてホームストレートに帰ってきたのは、逃げとプロトンがシャッフルされた13名。

最終周回にメイン集団を牽引していくシマノレーシング photo:Michinari TAKAGI

逃げ集団のゴールスプリントを中井唯晶(シマノレーシング)が制し、ホームレースで二連覇を達成 photo:Michinari TAKAGI

最終コーナーの立ち上がりで、真っ先にスプリントを開始したのはシマノレーシングの入部。スプリントの火ぶたが切って落とされ、一気に加速した集団から抜け出したのは、Jクリテリウムツアーで2勝している中井だった。

シマノレーシングの連携もあり、良い位置から踏み込んだ中井はそのままフィニッシュラインを通過。昨年の再現のような見事なスプリントで2連覇を達成すると共に、シマノレーシングにチームTTとの2年連続2冠をもたらした。

鈴鹿サーキットのホームストレートで記念写真 photo:Michinari TAKAGI

シマノ鈴鹿ロードレースクラシックの表彰式 photo:Michinari TAKAGI

「去年と同じで、チームTTとシマノ鈴鹿ロードレースクラシックの両方で勝てましたし、僕としては2連覇できたのでとても嬉しいです。とても暑かったですが、僕らの熱い走りで魅せることができて、優勝できて本当に良かったです!」と満面の笑顔で中井はコメントした。
シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 男子リザルト
1位 中井唯晶(シマノレーシング) 1:16:07
2位 岡篤志(宇都宮ブリッツェン) +00.53
3位 當原隼人(愛三工業レーシングチーム) +00.59
4位 石原悠希(シマノレーシング) +00.65
5位 橋本英也(キナンレーシングチーム) +00.68
6位 増田成幸(チーム右京) +01.35
7位 谷順成(宇都宮ブリッツェン) +02.25
8位 入部正太朗(シマノレーシング) +03.23
9位 河野翔輝(チームブリヂストンサイクリング) +04.01
10位 武山晃輔(宇都宮ブリッツェン) +10.13
シマノ鈴鹿ロードレースクラシック 女子リザルト
1位 田中麗奈(Bellmare Women's Racing team) 47:15.88
2位 川上唯(ORCA CYCLING TEAM) +00.87
3位 森本保乃花 +00.97
photo & text:Michinari TAKAGI

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