8月30・31日に宮城県加美町で開催された「グラベルクラシックやくらい」。初日は初のレース部門が開催され、エリートは100km、年代別各クラスは50kmで争われた。熱戦が展開された各レースの模様と来年に向けた展望をお伝えする。

朝6時半、ローリングスタートしていく選手たちには笑顔が浮かぶ photo:Nobuhiko Tanabe
今年で3回目の開催となる「グラベルクラシックやくらい」。主催はハヤサカサイクル。パナレーサー株式会社と株式会社インターテックがオフィシャルスポンサーをつとめる。

豊かな農村風景が広がる加美町 photo:Nobuhiko Tanabe
会場の「やくらい」は宮城県の仙台から北に50kmほど内陸の加美町を中心とした、世界農業遺産にも指定される一帯を含む農村地帯。なだらかな山容の森林が続く一帯に、ひときわ目立つ存在の薬萊山(やくらいさん)がシンボル的な存在だ。

前日にはソーシャルライドが開催された photo:Nobuhiko Tanabe
今年は2日間のイベントとなった初日に、2026年のUCIグラベルワールドシリーズ入りを見据えたレースが初開催された。日本初のフルタイム計測による本格的なグラベルレース。今年はエリートと年代別レースあわせて150人限定のプレ大会的な位置づけだが、各ジャンルから豪華な顔ぶれの選手たちが揃った。

陶芸の里スポーツ公園のアリーナ前がメイン会場となった photo:Nobuhiko Tanabe
選手の参加申込みエントリー開始すぐに定員に達するなど、初開催のグラベルレースに選手の期待の大きさが分かる。当日の会場にはブース展開も多く、選手だけでなく各メーカーなど業界の期待値の大きさもみてとれた。

メインスポンサーのキャノンデールがグラベルバイクを展示 photo:Nobuhiko Tanabe 
朝のスタートサインに並ぶ選手たち photo:Nobuhiko Tanabe
土曜のレース部門はエリートクラスと年代別エイジクラスでの開催で、コース距離と獲得標高はエリートクラス:100km・2442m、エイジクラス:50km・1221m。
グラベル率は62%。約50kmの周回コースで、エリートが2周、エイジが1周で行われた。日本で初のフルコースでのタイム計測が行われる本格的なグラベルレースとなった。

大会アンバサダーの別府史之さん photo:Makoto AYANO 
朝6時、初のグラベルレース出場選手たちが加美町に揃った photo:Makoto AYANO
スタート地点は陶芸の里スポーツ公園。スタートして加美町郊外から林道へと入って行く。コース1周のうち未舗装のグラベルは大きく4セクター(区間)あり、いずれも厳しいアップダウンが繰り返すプロフィール。

スタートしてすぐのグラベルは乾いていたが、この後雨に濡れることに photo:Makoto AYANO 
計測を行うスタッフ photo:Makoto AYANO
路面は簡易舗装から整ったグラベル、石が大きめの林道、土系の路面などバリエーションに富んでいるが、UCIグラベルにふさわしい高速レースに対応するべく選ばれたルートとなった。コース上2箇所のオフィシャルフィードゾーンでは給水が用意されるが、それ以外の場所での第三者からの補給受け渡し等は禁止されており、選手は原則セルフサポートで走らなければならない。

2周目に向かう地点に設けられたエイドステーション photo:Makoto AYANO 
第2エイドステーションのドロップバッグ&置きボトル photo:Makoto AYANO
つまり選手はパンク修理やメカトラブルにも自身で対応しなければならず、その処理の速さも実力のうちとなる。かつ、コース上の案内標識等も最小限であり、GPSのルートデータを自身のサイクルコンピュータにインプットしたうえでセルフナヴィゲートしながら走ることになる。そして日本全国を脅かしている熊の出没はここ宮城でも同じで、選手には熊鈴の携行が義務付けられた。
2周で行われた男子エリート 沢田時(宇都宮ブリッツェン)が7分の大差で勝利

最前列には大会アンバサダーの別府史之さんと有力選手たちが並ぶ photo:Nobuhiko Tanabe
「加美町、やくらいをグラベルの聖地に」との町長の宣言ののちレースは6時半にスタート。まずエリート男女の50人が陶芸の里スポーツ公園のアリーナ前をスタートしていく。その3分後に、続いてエイジグループの約100人がスタートを切った。

1周目の登りはまとまった大集団でこなすエリート photo:Makoto AYANO
積極的に飛ばした沢田時(宇都宮ブリッツェン)が織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、阿部嵩之(ヴェロリアン松山)、松本一成(TEAM RIDE MASHUN)がパックを形成する。

登りに入るごとにペースを上げる沢田時(宇都宮ブリッツェン) photo:Makoto AYANO
松本が脱落、沢田、織田、阿部の3人になった先頭パックは2周目へ。グラベル区間の上りのたびに仕掛けた沢田が独走に成功する。そして最終的には2位以下に7分近い差をつけて独走勝利を飾った。

積極的に飛ばした阿部嵩之(ヴェロリアン松山)、沢田時(宇都宮ブリッツェン)、織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Nobuhiko Tanabe
織田と阿部も離れては合流を繰り返すが、2周目の終盤は2人まとまって走り、勝負はゴールスプリントへ。最終コーナーの位置取りをうまくまとめた織田が先着した。

勾配の厳しいグラベル第2セクターでアタックした沢田時(宇都宮ブリッツェン) photo:Nobuhiko Tanabe
優勝した沢田時のコメント

男子エリート 優勝は沢田時(宇都宮ブリッツェン)、2位織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、3位,阿部嵩之(ヴェロリアン松山) photo:Makoto AYANO
「脚のある選手だけが残ると思っていたとおりでした。勝ちたかったので2周目の急勾配の第2セクターでアタックして独走に持ち込みました。このコースに関しては登坂力と同時にトラクションをかけて登る技術も必要だと思います。アタックしたポイントは斜度がきつく砂利が浮いているのでMTBのスキルが活きました。
独走になってからは雨が降り出し、濡れたことで路面が締まって走りやすくなりました。気温も下がり走り易くなった。補給は第2チェックポイントに置きボトルをしてそれを取ることで済ませたんですが、もし晴れたらそれだけでは厳しかったと思います。ロードの100kmより遥かに大量の補給が必要ですね。とにかく色々な能力が必要になります。そのあたりは課題です。初めてのグラベルレースでしたがMTB、シクロクロス、ロードをやってきた経験が活かせた。レース中にカモシカに会いましたが、熊は出なかったので良かった(笑)」。
2位の織田聖のコメント

沢田時を追う織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)と阿部嵩之(ヴェロリアン松山) photo:Nobuhiko Tanabe
「はじめてのレースだったのでどうなるか予想もつかなかったですが、時さんが一番強くて、時さんの強烈なアタックがあったとき、足が攣っていたのでついていけませんでした。その後はアベタカさんが先行していたんですが捕まえて、スプリントに持ち込みました。
試走はしておいて良かった。レースは長く感じましたね。来年もしこのコースを3周のレースになるとしたら体重を軽くしないと無理だと思います」。
3位の阿部嵩之のコメント

3位の阿部嵩之(ヴェロリアン松山) photo:Makoto AYANO
「一周目から(沢田)時の余裕を感じるレースでしたね。登れないと勝負にならないコースでした。アンバウンドグラベルと違ってロードレース感が出るコースなので面白かったですね。下りにガレている区間が多いので、僕のようなオフロードのテクニックが無い選手には厳しい。グラベルは怖いし神経を使うし、要練習ですね。100km思えないほど距離も長かった。違う形で距離を伸ばしてくれたらなんとかなるんですが、このコースを3周はちょっと無理ですね。

女子エリート優勝の渡部春雅 photo:Makoto AYANO
たった2名の出走だった女子エリートは渡部春雅が優勝。渡部は途中、前で転倒している選手を避けてコースアウトし、崖のようなところに落ちたと言うが、無事に復帰して走りきった。パンクなどを直す技術は持ち合わせていないため修理キットも持たず、まさに運頼みのレースだったようだ。
1周のみで争われた年代別レース 各クラスでチャンピオンが誕生

エイジグループの選手たちの大集団 photo:Nobuhiko Tanabe

侵食地形のグラベルロードを行く選手たち photo:Makoto AYANO

急勾配の深い砂利に苦戦する選手たち photo:Makoto AYANO

舗装路に出る各ポイントでは交通規制と誘導員が配置された photo:Makoto AYANO
男子エイジ19‐39歳、40‐49歳、50歳以上、そして女子エイジが一斉スタートにより争われ、それぞれのチャンピオンが誕生した。各クラスの上位選手を紹介する。

男子エイジ19‐39歳優勝の瀧聖人(TRYCLE.ing) photo:Makoto AYANO

男子エイジ40‐49歳優勝の大倉壮(teamYOUCAN) photo:Makoto AYANO

男子エイジ50歳以上優勝の筧五郎(チーム・サイクルスポーツ) photo:Makoto AYANO

女子エイジ優勝の原睦 (Team CHAINRING) photo:Makoto AYANO
結果的にエリート男子優勝の沢田時は1周あたり約1時間45分で周回したが、もっとも選手層が濃い男子エイジ40代と50代のトップ選手で一周約2時間、女子では約2時間半のレースとなるほどに完走タイムは違ったものになった。
2026年度のUCIグラベルワールドシリーズ加入を目指して

スタート前の選手たちの前に並んだ主催関係者たち photo:Nobuhiko Tanabe
グラベルクラシックやくらいのレース部門は、今回のレース実績をもとにUCI(世界自転車競技連合)へ申請し、2026年度のUCIグラベルワールドシリーズ加入を目指している。計測や運営、ロジスティックなど各面で審査されることになっており、もしUCIの承認が降りれば、現在世界約30ヶ所で開催されている「UCIグラベルワールドシリーズ」の1戦となり、上位25%完走者にはUCIグラベル世界選手権への出場権が付与されるという国際的な位置づけの大会となる。
そうなれば国内の参加者も増えること、かつ近隣国からも出場のため日本に参加者がやってくることになる。大会は加美町が中心となって、地域一帯で成功させようという機運に満ちている。

大会オルガナイザーをつとめた菅田純也さん(ハヤサカサイクル) photo:Makoto AYANO 大会オルガナイザーをつとめた菅田純也さん(ハヤサカサイクル)は言う。
「昨年の大会のとき、UCIグラベルワールドシリーズのお話しを頂き、加美町をグラベルの聖地とするため加美町や別府史之さんを始め、パナレーサー、キャノンデールさんなど様々な方々と1年かけてUCIのレギュレーションに則ったグラベルレース開催の準備を進めてきました。レースは全ての選手の熱い走りに感動しました。
これまで開催してきた大自然の風景や仲間同士の一体感を楽しんでいただくグループライドやグラベルの初心者の入口となるソーシャルライドは残しつつ、国内のトップレーサーを始めレース志向の方にも満足いただけるグラベルレース開催で、ステップアップすることができたこと、日本のグラベルレースの歴史の第一歩と出来たことを、地元の方々やご協賛各社、ご協力頂いた全て皆様に感謝します。来年は8/22〜8/23に予定しています。これからもグラベルの歴史を一緒に創っていきましょう!」

大会アンバサダーの別府史之さんも走る photo:Makoto AYANO UCIとの調整役という役目も担っている、大会アンバサダーとして参加した別府史之さんは言う。
「UCIレギュレーションに準拠した日本初のグラベルレースが実現しました。加美町の豊かな自然と世界農業遺産に認定された魅力的な林道を舞台に、グラベルライドの文化を東北から日本全国へ、そして世界へと広げる一歩を踏み出しました。大自然の中で参加者と共に汗と笑顔を分かち合い、フィニッシュ後の選手達の達成感のある満面の笑みがとても印象的でした。グラベルイベントの新たな歴史を刻むこの一日が、未来への輝かしい一歩となりました」。

今年で3回目の開催となる「グラベルクラシックやくらい」。主催はハヤサカサイクル。パナレーサー株式会社と株式会社インターテックがオフィシャルスポンサーをつとめる。

会場の「やくらい」は宮城県の仙台から北に50kmほど内陸の加美町を中心とした、世界農業遺産にも指定される一帯を含む農村地帯。なだらかな山容の森林が続く一帯に、ひときわ目立つ存在の薬萊山(やくらいさん)がシンボル的な存在だ。

今年は2日間のイベントとなった初日に、2026年のUCIグラベルワールドシリーズ入りを見据えたレースが初開催された。日本初のフルタイム計測による本格的なグラベルレース。今年はエリートと年代別レースあわせて150人限定のプレ大会的な位置づけだが、各ジャンルから豪華な顔ぶれの選手たちが揃った。

選手の参加申込みエントリー開始すぐに定員に達するなど、初開催のグラベルレースに選手の期待の大きさが分かる。当日の会場にはブース展開も多く、選手だけでなく各メーカーなど業界の期待値の大きさもみてとれた。


土曜のレース部門はエリートクラスと年代別エイジクラスでの開催で、コース距離と獲得標高はエリートクラス:100km・2442m、エイジクラス:50km・1221m。
グラベル率は62%。約50kmの周回コースで、エリートが2周、エイジが1周で行われた。日本で初のフルコースでのタイム計測が行われる本格的なグラベルレースとなった。


スタート地点は陶芸の里スポーツ公園。スタートして加美町郊外から林道へと入って行く。コース1周のうち未舗装のグラベルは大きく4セクター(区間)あり、いずれも厳しいアップダウンが繰り返すプロフィール。


路面は簡易舗装から整ったグラベル、石が大きめの林道、土系の路面などバリエーションに富んでいるが、UCIグラベルにふさわしい高速レースに対応するべく選ばれたルートとなった。コース上2箇所のオフィシャルフィードゾーンでは給水が用意されるが、それ以外の場所での第三者からの補給受け渡し等は禁止されており、選手は原則セルフサポートで走らなければならない。


つまり選手はパンク修理やメカトラブルにも自身で対応しなければならず、その処理の速さも実力のうちとなる。かつ、コース上の案内標識等も最小限であり、GPSのルートデータを自身のサイクルコンピュータにインプットしたうえでセルフナヴィゲートしながら走ることになる。そして日本全国を脅かしている熊の出没はここ宮城でも同じで、選手には熊鈴の携行が義務付けられた。
2周で行われた男子エリート 沢田時(宇都宮ブリッツェン)が7分の大差で勝利

「加美町、やくらいをグラベルの聖地に」との町長の宣言ののちレースは6時半にスタート。まずエリート男女の50人が陶芸の里スポーツ公園のアリーナ前をスタートしていく。その3分後に、続いてエイジグループの約100人がスタートを切った。

積極的に飛ばした沢田時(宇都宮ブリッツェン)が織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム)、阿部嵩之(ヴェロリアン松山)、松本一成(TEAM RIDE MASHUN)がパックを形成する。

松本が脱落、沢田、織田、阿部の3人になった先頭パックは2周目へ。グラベル区間の上りのたびに仕掛けた沢田が独走に成功する。そして最終的には2位以下に7分近い差をつけて独走勝利を飾った。

織田と阿部も離れては合流を繰り返すが、2周目の終盤は2人まとまって走り、勝負はゴールスプリントへ。最終コーナーの位置取りをうまくまとめた織田が先着した。

優勝した沢田時のコメント

「脚のある選手だけが残ると思っていたとおりでした。勝ちたかったので2周目の急勾配の第2セクターでアタックして独走に持ち込みました。このコースに関しては登坂力と同時にトラクションをかけて登る技術も必要だと思います。アタックしたポイントは斜度がきつく砂利が浮いているのでMTBのスキルが活きました。
独走になってからは雨が降り出し、濡れたことで路面が締まって走りやすくなりました。気温も下がり走り易くなった。補給は第2チェックポイントに置きボトルをしてそれを取ることで済ませたんですが、もし晴れたらそれだけでは厳しかったと思います。ロードの100kmより遥かに大量の補給が必要ですね。とにかく色々な能力が必要になります。そのあたりは課題です。初めてのグラベルレースでしたがMTB、シクロクロス、ロードをやってきた経験が活かせた。レース中にカモシカに会いましたが、熊は出なかったので良かった(笑)」。
2位の織田聖のコメント

「はじめてのレースだったのでどうなるか予想もつかなかったですが、時さんが一番強くて、時さんの強烈なアタックがあったとき、足が攣っていたのでついていけませんでした。その後はアベタカさんが先行していたんですが捕まえて、スプリントに持ち込みました。
試走はしておいて良かった。レースは長く感じましたね。来年もしこのコースを3周のレースになるとしたら体重を軽くしないと無理だと思います」。
3位の阿部嵩之のコメント

「一周目から(沢田)時の余裕を感じるレースでしたね。登れないと勝負にならないコースでした。アンバウンドグラベルと違ってロードレース感が出るコースなので面白かったですね。下りにガレている区間が多いので、僕のようなオフロードのテクニックが無い選手には厳しい。グラベルは怖いし神経を使うし、要練習ですね。100km思えないほど距離も長かった。違う形で距離を伸ばしてくれたらなんとかなるんですが、このコースを3周はちょっと無理ですね。

たった2名の出走だった女子エリートは渡部春雅が優勝。渡部は途中、前で転倒している選手を避けてコースアウトし、崖のようなところに落ちたと言うが、無事に復帰して走りきった。パンクなどを直す技術は持ち合わせていないため修理キットも持たず、まさに運頼みのレースだったようだ。
1周のみで争われた年代別レース 各クラスでチャンピオンが誕生




男子エイジ19‐39歳、40‐49歳、50歳以上、そして女子エイジが一斉スタートにより争われ、それぞれのチャンピオンが誕生した。各クラスの上位選手を紹介する。




結果的にエリート男子優勝の沢田時は1周あたり約1時間45分で周回したが、もっとも選手層が濃い男子エイジ40代と50代のトップ選手で一周約2時間、女子では約2時間半のレースとなるほどに完走タイムは違ったものになった。
2026年度のUCIグラベルワールドシリーズ加入を目指して

グラベルクラシックやくらいのレース部門は、今回のレース実績をもとにUCI(世界自転車競技連合)へ申請し、2026年度のUCIグラベルワールドシリーズ加入を目指している。計測や運営、ロジスティックなど各面で審査されることになっており、もしUCIの承認が降りれば、現在世界約30ヶ所で開催されている「UCIグラベルワールドシリーズ」の1戦となり、上位25%完走者にはUCIグラベル世界選手権への出場権が付与されるという国際的な位置づけの大会となる。
そうなれば国内の参加者も増えること、かつ近隣国からも出場のため日本に参加者がやってくることになる。大会は加美町が中心となって、地域一帯で成功させようという機運に満ちている。

「昨年の大会のとき、UCIグラベルワールドシリーズのお話しを頂き、加美町をグラベルの聖地とするため加美町や別府史之さんを始め、パナレーサー、キャノンデールさんなど様々な方々と1年かけてUCIのレギュレーションに則ったグラベルレース開催の準備を進めてきました。レースは全ての選手の熱い走りに感動しました。
これまで開催してきた大自然の風景や仲間同士の一体感を楽しんでいただくグループライドやグラベルの初心者の入口となるソーシャルライドは残しつつ、国内のトップレーサーを始めレース志向の方にも満足いただけるグラベルレース開催で、ステップアップすることができたこと、日本のグラベルレースの歴史の第一歩と出来たことを、地元の方々やご協賛各社、ご協力頂いた全て皆様に感謝します。来年は8/22〜8/23に予定しています。これからもグラベルの歴史を一緒に創っていきましょう!」

「UCIレギュレーションに準拠した日本初のグラベルレースが実現しました。加美町の豊かな自然と世界農業遺産に認定された魅力的な林道を舞台に、グラベルライドの文化を東北から日本全国へ、そして世界へと広げる一歩を踏み出しました。大自然の中で参加者と共に汗と笑顔を分かち合い、フィニッシュ後の選手達の達成感のある満面の笑みがとても印象的でした。グラベルイベントの新たな歴史を刻むこの一日が、未来への輝かしい一歩となりました」。
グラベルクラシックやくらい2025レース部門リザルト
2周部門(6:30スタート) | ||
男子エリート | ||
1位 | 沢田時(宇都宮ブリッツェン) | 3:29:42.570 |
2位 | 織田聖(弱虫ペダルサイクリングチーム) | +06:57 |
3位 | 阿部嵩之(ヴェロリアン松山) | +06:59 |
4位 | 鈴木来人 | +15:00 |
5位 | 吉岡拓哉(イナーメ信濃山形) | +15:00 |
6位 | 高岡亮寛(Roppongi Express) | +21:18 |
女子エリート | ||
1位 | 渡部春雅 | 4:28:28.870 |
2位 | 森廣真奈 | +30:35 |
リザルト 1周部門(6:33スタート) | ||
男子エイジ19‐39歳 | ||
1位 | 瀧聖人(TRYCLE.ing) | 1:49:25.310 |
2位 | 石川高史(Elite Test Team) | +03:08 |
3位 | 森大地(TRYCLE.ing) | +05:56 |
男子エイジ40‐49歳 | ||
1位 | 大倉壮(teamYOUCAN) | 1:55:21.760 |
2位 | 高野淳(TEAM YOUCAN) | +01:36 |
3位 | 中里聡史(Gufo Cycle Works) | +03:29 |
男子エイジ50歳以上 | ||
1位 | 筧五郎(チーム・サイクルスポーツ) | 2:01:11.530 |
2位 | 三上和志(cycleclub3UP) | +01:55 |
3位 | Andrew Wood(サンセットストリート柏崎) | +05:33 |
女子エイジ | ||
1位 | 原睦 (Team CHAINRING) | 2:27:20.640 |
2位 | 河村ゆき子(SHIDO-WORKS) | +04:48 |
3位 | 安田朋子(RX&Co) | +12:11 |
2日目のグループライドの模様は追って別記事で紹介します。
text&photo:Makoto AYANO
photo:Nobuhiko Tanabe
text&photo:Makoto AYANO
photo:Nobuhiko Tanabe
Amazon.co.jp