日本アンチ・ドーピング機構(JADA)が、内田宇海(弱虫ペダルサイクリングチーム)に対してトリメタジジン陽性による3年間の資格停止処分を発表した。本人によれば意図的な摂取ではなかったものの、立証が困難だとして処分を受け入れることとなった。

内田宇海(弱虫ペダルサイクリングチーム) photo:Satoru Kato
内田宇海(うちだ たかみ/弱虫ペダルサイクリングチーム)の検体から禁止薬物であるトリメタジジンが検出されたのは、今年6月22日に開催された全日本選手権ロードレース後のドーピング検査において。(JADAの発表へのリンク)
トリメタジジンは血流を向上させて心肺機能や持久力が向上するという効果を持つ禁止薬物。内田によれば、摂取していたのは「メラトニン(睡眠や体温、ホルモン分泌などの調節に関わるホルモン)」が含まれた海外製サプリメントで、目的は睡眠補助のため。パフォーマンス向上目的ではなく、使用前には成分表などを確認していたため、その中にトリメタジジンが含まれている認識はなかったという。
内田はシクロワイアードの取材に対し、簡単に購入できる睡眠剤を探し、知人が使用していたこともあり当該サプリメントを購入、使用したという。サプリメント汚染による「意図しない摂取」を立証しようと試みたものの、購入していたサプリメントを全て飲み切っていたため立証が難しく、3年間の資格停止処分を受け入れることとなったという。
なお本来であれば資格停止期間は4年間だが、内田は「アンチ・ドーピング規則違反の自認と措置の受諾」を提出したため、1年間の短縮が適用され3年に短縮されている。
内田は2000年生まれ、大阪出身の25歳。2022年、2023年はジャパンカップのオープンレースで2連覇を達成し、2024年はNIPPO・EF・マルティーグで欧州経験も積んでいた。
以下は、チーム発表による内田本人と、ゼネラルマネージャーを務める佐藤成彦氏のコメント。
本人声明
先日行われた全日本選手権におけるドーピング検査において、私の検体から禁止物質が検出され、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)より3年間の資格停止処分を受けることとなりました。
今回検出された禁止物質について、意図的な摂取は一切ございません。私は海外製サプリメントのメラトニンを、成分表などを確認したうえで睡眠補助目的で摂取しておりました。しかし、その中に禁止物質が含まれている認識はなく、サプリメント汚染の可能性を検討しましたが、すでに摂取し終えていたため立証は困難であり、最終的に処分を受け入れる決断をいたしました。
この経験を通じて、改めてアンチ・ドーピングの重要性を深く理解いたしました。今後は二度と同じ過ちを繰り返すことなく、スポーツの価値を守る活動に取り組んでまいります。
この度の件により、応援してくださったファンの皆さま、ご支援いただいた関係者の皆さま、そしてチームメイトに、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます。
チームコメント
本件に関して、応援してくださっているファンの皆さま、ご支援いただいているスポンサー・関係者の皆さまに、多大なるご迷惑とご心配をおかけする事態となりましたことを、チームを代表して深くお詫び申し上げます。
私たちはこの問題を厳粛に受け止め、今後もチーム全体でアンチ・ドーピング教育の徹底を図り、二度と 同様の事態を起こさぬよう全力で取り組んでまいります。 引き続きご指導・ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
弱虫ペダルサイクリングチーム ゼネラルマネージャー
佐藤 成彦
text:So Isobe

内田宇海(うちだ たかみ/弱虫ペダルサイクリングチーム)の検体から禁止薬物であるトリメタジジンが検出されたのは、今年6月22日に開催された全日本選手権ロードレース後のドーピング検査において。(JADAの発表へのリンク)
トリメタジジンは血流を向上させて心肺機能や持久力が向上するという効果を持つ禁止薬物。内田によれば、摂取していたのは「メラトニン(睡眠や体温、ホルモン分泌などの調節に関わるホルモン)」が含まれた海外製サプリメントで、目的は睡眠補助のため。パフォーマンス向上目的ではなく、使用前には成分表などを確認していたため、その中にトリメタジジンが含まれている認識はなかったという。
内田はシクロワイアードの取材に対し、簡単に購入できる睡眠剤を探し、知人が使用していたこともあり当該サプリメントを購入、使用したという。サプリメント汚染による「意図しない摂取」を立証しようと試みたものの、購入していたサプリメントを全て飲み切っていたため立証が難しく、3年間の資格停止処分を受け入れることとなったという。
なお本来であれば資格停止期間は4年間だが、内田は「アンチ・ドーピング規則違反の自認と措置の受諾」を提出したため、1年間の短縮が適用され3年に短縮されている。
内田は2000年生まれ、大阪出身の25歳。2022年、2023年はジャパンカップのオープンレースで2連覇を達成し、2024年はNIPPO・EF・マルティーグで欧州経験も積んでいた。
以下は、チーム発表による内田本人と、ゼネラルマネージャーを務める佐藤成彦氏のコメント。
本人声明
先日行われた全日本選手権におけるドーピング検査において、私の検体から禁止物質が検出され、日本アンチ・ドーピング機構(JADA)より3年間の資格停止処分を受けることとなりました。
今回検出された禁止物質について、意図的な摂取は一切ございません。私は海外製サプリメントのメラトニンを、成分表などを確認したうえで睡眠補助目的で摂取しておりました。しかし、その中に禁止物質が含まれている認識はなく、サプリメント汚染の可能性を検討しましたが、すでに摂取し終えていたため立証は困難であり、最終的に処分を受け入れる決断をいたしました。
この経験を通じて、改めてアンチ・ドーピングの重要性を深く理解いたしました。今後は二度と同じ過ちを繰り返すことなく、スポーツの価値を守る活動に取り組んでまいります。
この度の件により、応援してくださったファンの皆さま、ご支援いただいた関係者の皆さま、そしてチームメイトに、多大なるご迷惑とご心配をおかけしましたことを、心より深くお詫び申し上げます。
チームコメント
本件に関して、応援してくださっているファンの皆さま、ご支援いただいているスポンサー・関係者の皆さまに、多大なるご迷惑とご心配をおかけする事態となりましたことを、チームを代表して深くお詫び申し上げます。
私たちはこの問題を厳粛に受け止め、今後もチーム全体でアンチ・ドーピング教育の徹底を図り、二度と 同様の事態を起こさぬよう全力で取り組んでまいります。 引き続きご指導・ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
弱虫ペダルサイクリングチーム ゼネラルマネージャー
佐藤 成彦
text:So Isobe
関連ファイル
弱虫ペダルサイクリングチームの公式声明(PDF)
(59.12 KB)
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